設計フィーチャと加工フィーチャの相互関係を表現し, 形状変更の妥当性検査や工程設計の自動化を行うために, 形状変更による影響変更の特定, フィーチャ取消し操作手法を提案した.本手法をまとめると, つぎのようになる.
(1) フィーチャを形状上の凹凸特性に基づいた面のつながりである領域ととらえ, 領域のとらえ方の違いによって設計/生産フィーチャを表現する.
(2) フィーチャ領域の接続を領域ツリーによって表現し, また, 異なる視点でのフィーチャの相互関係を領域に含まれる面によって生成し, これらに基づき, 手順によらない形状変更可能な箇所や形状変更による影響範囲を特定する.
(3) フィーチャ取消しのためのラミナシェル中のフィーチャ干渉領域を認識し, 領域オイラ操作を用いてフィーチャ領域の整合性を維持する.
これにより, フィーチャ領域の生成を再度始めから行わずに, 設計手順と異なる順序でフィーチャ取消しが可能となった.
本手法を踏まえ, 引き続き以下のような研究を行う.
・形状変更による影響が及ぶ範囲と特定された領域に対する設計意図 (寸法など) の整合性の維持, および形状変更の妥当性検査
・加工制約などの生産性評価による形状の自動修正
・フィーチャタイプ, 領域ツリー, および工具の資源などを考慮した加工工程設計の自動化, および形状変更に伴う加工工程の自動修正
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