静脈学
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34 巻, 2 号
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症例報告
  • 福山 直紀, 田中 宏明, 城戸 輝仁, 八杉 巧
    2023 年 34 巻 2 号 p. 63-68
    発行日: 2023/06/30
    公開日: 2023/06/30
    ジャーナル オープンアクセス

    下肢の難治性出血性皮膚潰瘍の原因の一つに微小動静脈瘻がある.難治性出血性皮膚潰瘍を合併した下腿微小動静脈瘻に対して塞栓術を行った2例を経験したので報告する.症例1は40歳代男性.出血性皮膚潰瘍を伴う左下肢静脈瘤にてストリッピングと静脈硬化療法後,術後経過で潰瘍は縮小傾向だったが再度出血したため血管造影を行った.潰瘍部周辺の不整濃染と早期静脈還流から微小動静脈瘻と診断し,後脛骨腓骨動脈分枝をコイル塞栓した.症例2は50歳代男性.両下肢の皮膚潰瘍と出血を繰り返し,左下肢潰瘍から噴出性出血が頻発するため血管造影を行った.潰瘍周辺の不整濃染と早期静脈還流から微小動静脈瘻と診断し,前脛骨動脈分枝を球状塞栓物質とコイルで塞栓した.2例とも潰瘍治癒は遷延したが,出血の消退と潰瘍の縮小傾向を得ることができた.難治性出血性皮膚潰瘍を合併した下腿微小動静脈瘻の出血コントロールとして血管塞栓術は有用と考える.

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