茶業研究報告
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1960 巻, 15 号
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  • 成木茶園の葉層による同化作用の差異とその原因について
    原田 重雄, 加納 照崇, 酒井 慎介
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 1-5
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/12/03
    ジャーナル フリー
    成木茶園において一番茶の整枝後に,同化作用のはなはだしい日中低減が起こる原因を究明するため,十分に光を受けて生育した葉をおもに着けた上層区と,弱光の下で生育した葉をおもに着けた下層区とを作り,その同化作用の日変化を調査した。
    上層区の光―同化曲線は処理前後において大差がなかつたが,下層区においては飽和光度,最高同化量ともに低く,また日中低減が強く起こつた。同様の傾向は強いしや光条件下で生育した鉢植幼茶樹についてもみられた。
    下層葉は上層葉に比し,葉肉が薄く,葉面積が大きく,葉緑素含量はやや多く,明らかに陰葉的性質を示した。日中低減の原因を知るため,上層葉と下層葉の水分含量・炭水化物含量・気孔開度などの日変化を調べた結果は,気孔開度の変化が日中低減と最も密接な関係を示した。
  • 鳥屋尾 忠之
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 6-17
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1.1954年から1959年にわたり,4x×2xの正逆交雑,4x自殖,2x×3x交雑,および4xと3xの自然実生の後代個体を養成し,これらの染色体数と形質を調べた。
    2.4x(♀)×2x(♂)の着果率35%,充実した種子を得,これの発芽した個体と4xの自然実生はすべて3xであつた。逆交雑では着果率12%,内容空虚な種子を得たが発芽しなかつた。このことから茶樹は「正逆交雑における三倍性交雑の能否による分類の第II型に属するものとみられる。
    3.4xの自殖では結実せず,2xと同様自家不和合性をもつてていることがわかつた。
    4.4x×2xにおける交雑成功率(交配花当たり種子数×発芽率)0.18に対して,2x×2xでは0.61となり,これと4xIの自然結実量,花粉稔性などから4x×2xにおける4xの結実性は2xの結実性中位のものに比べてもやや低い。
    5.3x自然実生からは2x・3x・4xなどとともに.広範な染色体数の変異をもつ異数体(2n=31~63)が発見された。これらは母樹の種類と,発芽後におかれた環境条件,特に弱勢な異数体のよう折によつて種々な場合の異数体出現の様相がみられた。
    6.以上の4xを親にした交雑,3x・4xの自然実生から合計3x70個体・4x19個体を得た。
    7.3x自然実生から4xの高率な出現がみられたが,これの生因は3xにおける非還元性配偶子の形成によるもので,3x特定系統(U21・U24)で見出される巨大花粉がn=45の非還元性三倍花粉と推定された。
    8.交雑によつて得られた倍数体の形質は幼木であるため十分な調査はできなかつたが,既存の倍数体の特徴とよく一致しているようである。異数体の形態的特徴は一般に生育きわめて悪く,樹高・幹径・葉の大きさは正倍数体に比べて明らかに劣る。しかし気孔長径・葉の厚さにはほぼその個体の染色体数に応じて増減していることがわかつた。
  • 被覆法における被覆の高さと保温効果
    高橋 恒二, 青野 英也, 田中 静夫, 簗瀬 好充, 吉川 茂
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 18-22
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1.前報において,被覆法により凍霜害防除を図るには,間接被覆法の採用が望ましいことを報告したが,この方法では設置する被覆物の高さによつて,その保温効果は相当異なると思われたので,被覆の高さを変えて,その保温効果を検討した。
    2.茶株上から30,60,90cmの高さにこもを被覆した場合,被覆内の温度はいずれも高く保たれ,60cm被覆が最も高温を示した。この現象を気温の垂直分布から考察すると,30cm被覆では被覆面が逆転層の下部にあるため,下向きの放射量も少なく,冷気の拡散の影響を受けて,保温効果は他区より小さい。また90cm被覆の場合は,被覆内気温の垂直分布における温度傾度が激しく,そのため茶株面附近では60cm被覆のそれより低くなつている。これは当時の気象条件から,被覆が高いために移流が多少入り込んだためと思われる。
    3.同一被覆物による保温効果は,被覆物が逆転層の高所にあるようにしたほうがその体温は高く,したがつて熱収支は少なく保温効果は大きくなるはずである。そこで第二実験として,被覆の高さと方法を変えた場合保温効果に及ぼす移流の影響を調査した。すなわち上面だけでなく側面もおおつて完全被覆した場合,被覆の高いほうが高温に保たれ,上面だけおおつた場合には,被覆の高低による温度差はほとんどなく,被覆内気温の水平分布について120cm被覆(高い被覆)では東側より,移流方向の西側のほうが低温であつた。以上から上面のみ被覆し,しかも被覆の高さの高いときには,移流の影響を受けやすいことがわかつた。
  • 鳥井 秀一, 中川 致之
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 23-34
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1959年の試験はジベレリン濃度50ppmの散布と肥料の増施を組み合わせ,それぞれのプロットは各茶期を通じて同じ処理を行なつた。
    実験の結果,茶芽の生育速度はジベレリン散布区のほうが顕著に大きく,一・二・三番茶における1日の生育'量はそれぞれ散布区は3.9,3.9,6.3mmで無散布区は2.5,2.2,3.5mmであつた。芽数・着葉数にはジベレリンの影響はなく,'後者は散布区・無散布区ともに5日(一番茶),4日(二番茶),3日(三番茶)に1枚の割で増加した。
    収量および芽重は1958年の試験では差を認められなかつたが,1959年の結果では全芽・一心三葉芽ともに散布区がまさり,収量は全芽で8%,一心三葉芽で5%の増収を示した。
    化学成分ではクロロフィルを減少したことは従来の結果と同じであるが,全窒素・カフェイン・タンニン・粗繊維には有意差は認められなかつた。
    1958年の結果から,ジベレリン散布は茶葉に紅茶原料として好適な性質を与えるようなので,1959年の処理茶葉は紅茶に製造して品質の審査を行なつたところ,総合点数において散布区のほうがすぐれていた。
    しかし当初に期待レた年間摘採回数の増加に対レては,ほとんど望みは持てないようであつた。
  • 一番茶期における加害習性について
    刑部 勝
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 35-40
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    一番茶期におけるカンザワハダニ(チャハダニ)の加害習性について記した。
    1.古葉での習性
    一番茶期の古葉におけるハダニの生息密度は一般に発芽期から摘採期に向かつて増加する。さらにハダニは茶芽の生育と並行して茶樹の下部から頂部に,内面から表面の茶葉に移動する。
    2.茶芽における習性
    ハダニが古葉から新芽に移動を開始するのは茶芽摘採の約2~3週間前で,その後も移動を継続する。古葉から新芽への移動はほとんどが成ダニと若ダニによつて行なわれる。摘採期の茶芽では茶樹の頂部と下部とで寄生数に大差がない。茶芽のうちでは下位の葉に多い。被害は茶樹での位置,茶芽の開葉数とは一定の関係はみられないが,茶芽では下位の葉の被害が大きい。一番茶摘採後の新成葉への寄生は異常なほど多い。
    3.伝播に関する習性
    本虫は風で多数が飛散する。その時期は4~6月で,ほ場の生息密度と並行的である。風で飛散するのはほとんどが成ダニと若ダニである。
  • 蒸熱操作における品種間差異について
    上野 健二, 杉山 春喜智, 斎藤 弘, 深津 修一
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 41-52
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    煎茶の品種別製造法を確立するために,やぶきた・あさつゆ・たまみどり・なつみどりの4品種を用い,蒸熱操作における品種間差異について試験した。その結果を要約すれば次のごとくである。
    1.蒸熱時間と蒸し葉のかたさの関係は,蒸熱時間の長いものほど柔らかくなるが,二,三番茶ではたまみどり・なつみどりが,あさつゆ・やぶきたより柔らかくなりにくいようであつた。
    2.蒸熱時間による葉色の変化は,10秒間蒸熱を行なつたものがもつとも青味が強く,時間の長くなるに従つて赤味が増す。
    3.茶の品質では外観は蒸熱時間の短いものが,内容は長いものがよいが,全体的な品質は各品種とも30.40秒のものがよかつた。
    4.蒸熱時間と貯蔵性との関係は,蒸熱時蘭の長いものほど変質が少なく,VC含量も同様な傾向がみられた。また4品種中ではなつみどりが貯蔵後の短期間内の品質低下に蒸熱時間の影響を最も強く受けるようで,あさつゆ・やぶきたは貯蔵中の品質低下の割合は少ないことが認められた。
  • 洗浄方法と茶の放射能ならびに品質との関係
    上野 健二, 岡田 文雄, 河合 惣吾
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 53-62
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    放射能物質により汚染された茶の生葉の清浄化を目標として,生葉洗浄による製造方法について1959年一番茶から研究を開始した。本年は主として放射性物質を対照に,洗浄の効果,洗浄剤の種類と放射性物質の減少率,茶の品質に及ぼす影響などの調査を行なつたが,その結果を要約すれば以下のごとくである。
    (1)放射性物質を茶期別にみると,生葉におけるcpm値は一番茶より二番茶のほうが乾物10g当たりで1/3に減少しており,三番茶にいたつてはさらにその1/2に減じている。
    放射性物質は製造中に20%近く減少するが,そのまま製造を行なつたものより,洗浄して製造したもののほうが残留率ははるかに少ない。
    (2)洗浄剤の種類により茶期別に多少の差はあるが,洗浄剤の性質から酸性・中性・アルカリ性に区別すると,酸性・中性が効果的で生葉に比し酸性は20~50%,中性は25~40%が除去され,アルカリ性は多少劣り15~35%である。しかし三番茶に使用したデーリーBONは比較的効力があるように思われた。
    茶の品質は洗浄剤の種類による影響が大きいようで,中性洗浄剤のライポンFによるものが品質良好で,アルカリ性によるものがこれに次ぎ,酸性洗浄剤によるものが最も劣つた。これは酸性洗浄剤によるものは生葉の一部分が赤変したためで,洗浄剤を使用したのちの水洗に十分注意する必要がある。
    (3)洗浄操作の品質への影響は一番茶で形状と香気に,二番茶では色沢・水色・香気および合計点に,三番茶は香気・滋味・合計点に1%または5%の水準でそれぞれ有意差が認められ,また洗浄を行なつたものは酸性洗浄を除き概して対照より品質の向上がみられた。
    (4)洗浄剤が製品に残存し品質への影響が考えられたので,浸出液のpHを調査したが,はつきりした差は認められず,洗浄剤の影響はないものと思われた。また,洗浄により内容成分の減少が考えられたので熱湯可溶分について調査を行なつたが,洗浄による影響は明らかに認められなかつた。
    (5)製造中に放射性物質が減少することから製造操作の段階ごとの調査および,製造工程の差異によるcpmの減少率を測定した結果,煎茶の場合は再乾操作または粗揉操作で著しい減少が認められた。また同一生葉により玉線茶・かまいり茶・紅茶を製造した場合,紅茶に比し玉線茶・かまいり茶のほうが減少率が大きく,さらに後者はそれぞれ粗揉後およびいり葉後に大きな減少を示した。
  • 古畑 哲, 桑原 穆夫
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 63-69
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    紅茶の製造工程で発酵時間の短いものと普通のもの2種類を調製し,これらをいずれも室温と冷温下に分けて1年間貯蔵し,内容成分ならびに品質の変化を検討した。その結果は次のようになつた。
    3ヵ月ごとに含水量・水色・pHの変化をみた。含水量は室温においた区の変動が大きかつた。水色はいずれも貯蔵期間が長くなるにつれ,濃度が濃くなる傾向を示したが,冷温区はその進み方が少なかつた。pHの変化ははつきりしたことはいえなかつた。
    6ヵ月ごとにタンニン・全窒素・可溶性窒素の変化をみたが,これについては明瞭な傾向は見出されなかつた。
    1年後の製品について調べた結果では,水色が貯蔵中に濃くなることについて,メラノイド色素の形成が考えられたので,蒸留水によるセロハン膜非透析部について,糖と窒素の含量をみたところ,糖は存在せず窒素がわずかながら存在していた。
    重合型タンニンは,90分―室温>45分―室温>45分―冷温区の順となり,水色濃度にほぼ一致した。没食子酸も重合型タンニンも同じ傾向を示した。
    カテキン類のペーパークロマトグラフィーによる検索では,フェノールの原線上に帯状のフラクションが認められ,これは酸化重合物と考えられた。
    品質審査では香気・水色・滋味の項目で,いずれも室温貯蔵が冷温貯蔵よりもすぐれていた。
  • 鳥井 秀一, 太田 勇夫
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 70-76
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    茶種子を川砂にまき,一部を暗所に,一部を明所で発芽させて,幼苗の部分別に窒素成分の構成とアミノ酸,カテキンの比較を行なつた。
    茶の特異成分であるカフェインは根・種子には全く含有されなかつたが,暗所で生育した葉。茎では明所の1.8~3倍の濃度があり,カフェインの生成には日光を必要としないことが再確認された。
    茶苗の窒素成分は葉に最も多く含まれ,根・茎・子葉の順にはるかに少なかつた。窒素の形態別の構成では,明所の葉・茎の全窒素の1/3,暗所の葉と明所の根ではほぼ1/2,子葉は明暗とも2/3,暗所の茎と根は約3/4が可溶態であつて,暗処理は一般に可溶態の比率を増す傾向を示した。こめ際増減の変動はカフェイン窒素よりも残余可溶性窒素に著しかつた。
    苗個体当たりの窒素区分の絶対量からみると,暗所のものは種子中の各区分とほぼ匹敵する量であるが,明所のものは種子の可溶態窒素の1/10はカフェイン窒素となって,その大部分は葉に集積せられ,また1/3は葉・茎・根に移行して不溶態となつているように認められた。
    ペーパークロマトグラフィーによつて検出したアミノ酸およびアミドは未詳のものを除き16種で,茶の特異アミドであるテアニンは,種子にはごくわずかしか含まれていないが,発芽すると明暗所とも苗の各部に含まれ,特に根に最も多く含まれるようになつた。これと反対にグルタミン酸は種子の含量は高いが,発芽とともに減少し,特に根にはほとんど検出されなくなつた。
    そのほか明暗処理にかかわらず,常にすべての部位に見出されたものはアラニン,アスパラギン酸,アルギニンであつて,前二者は葉・茎に多く,後者は根に最も多かつた。グルタミン,トレオニンもまたほとんど常成分とみなされるもので,前者は茎に多く,後者は各部位とも暗所に多かつた。アスパラギンも一般の作物と同様に暗所に多い傾向があつた。
    カテキンについては,明所の葉には(-)エピガロカテキンとそのガレート,(-)エピカテキンガレート,(±)ガロカテキン,没食子酸,テオガリンが見出され,始めの二者が多かつた。明→暗処理によつてカテキン類は減少しことに(-)ラヱピガロカテキンガレートは(-)エピガロカテキンよりも少なくなつた。暗→明処理は明所のものと同様であつた。
  • 茶葉カフェインの微量定量法
    太田 勇夫, 鳥井 秀一
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 77-80
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    以上の実験の結果から,この方法がカフエインの微量定量法として実施できることがわかつたので,その操作法を次に述べる。
    茶葉粉末0.5gを小型蒸発皿にとり,5%炭酸ナトリウム溶液0.5mlを加えて潤し,1時間放置後,前報の抽出器に移し,クロロホルムを加えて2~3時間抽出する。この抽出液を25mlに定容して試料液液とする。
    泳動口紙はあらかじめホウ酸ナトリウム溶液でしめし,600Vで5~10分間電流を通しておく,一たん電流を止めてから,前記試料溶液の0.05~0.1mlを原点からあまり広がらないように付けて3時間泳動を行なう。泳動を終つた口紙は乾燥(あまり高温にしない)し,暗所で紫外線を照射して暗点を検出し,その位置に鉛筆で印をつけておく,その前後約3cm幅の口紙を図4のような形に切り,脱脂綿を詰めたガラス管のサイフォンに連結し,温水で毎分1滴の速度で抽出して5mlに定容する。この溶液の272.5mμと305mμの吸光度を光電分光光度計で測つて,305mμの吸光度から口紙の不純物による272,5mμの吸光度を(2)式で算出して可検液の272.5mμの吸光度から差し引く。この値はカフェインに基づく吸光度になるから,これを(2)式に代入すれば可検液のカフェイン濃度がppmとして求められ,これを茶葉の乾物%に換算する。
    この方法はカフェイン量で10~40μg,試料溶液で0.05~0,1mlという微量で定量でき,操作時間も現行法とほほ同じくらいで,労力はずつと少なくてすむから,カフェインの微量定量法として推獎できる。ただ口紙に滴下する可検液量が0.05~0.1mlという小量であるため,精密なミクロピペットと正確な技術が要望される。現行法に比べ,ときに変異係数の大きくでるのはおもにこの点GC原因するのではないかと思われる。なお今後クロロホルムによる茶葉からの抽出液を5~10mlに定容できるようにすれば,茶葉1枚程度の試料で定量も可能と思われる。
    終わりに,紫外線フィルターを分与下さつた,理化学研究所,岩瀬研究室に厚くお礼を申し上げる。
  • 茶花おしべからカフェインの分離
    坂本 裕
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 81
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    茶花おしべ(葯を含む)生鮮物から約0.06~0.08%の収量でカフ土インを結晶状 こ純粋分離できた。これはお
    しべの水分平均85%からみて対乾物%は約0.3~0.4%に相当するものと思われる。
    カフェインの混融試験による同定は九大,大島博士にお願いして実施していただいたことを記して厚く感謝の意を表する。
  • 茶花弁からケンフェロール,ケルセチン,アストラガリンの分離
    坂本 裕
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 82-86
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    茶花の白色花弁からペーパークロマhグラフィーにより12種のフラボノールを検出レたが,そのうち,ケンフェロール,ケルセチンおよびアストラガリンをそれぞれ結晶状ti`分離することができた。
  • 茶花おしべからケンフェロール,ケルセチンの分離
    坂本 裕
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 87
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    I have isolated kaempferol and quercetin from the stamen of tea flowers, respectively ca. 0.003% and 0.001% on the dry basis.
  • 牧之原台地の黄色土によるポット試験
    河合 惣吾, 池ケ谷 賢次郎
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 88-97
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    牧之原洪積台地の黄色土を用いたポット試験で,土壌の置換性塩基の飽和度を石灰は2.3,25,50,75,100,125%,カリは1.2,5,10%,苦土は5%にして幼茶樹(やぶきた)を栽培し,これら置換性石灰・カリ・苦土の飽和度が幼茶樹の生育ならびに無機成分の含量および吸収量に及ぼす影響について試験した。その結果を要約すると次のごとくである。
    1.茶樹の生育が最も良好であつた塩基飽和度は,石灰が25%,カリが10%,苦土が5%の場合であつた。石灰飽和度が75%以上は石灰過剰障書がみられた。石灰飽和度2.3~75%の間ではカリ飽和度の増加ld半つて生育は良くなつた。
    2.葉・幹における窒素・リン酸の含量ならびに吸収量の最も多かつたのは,やはり生育の最も良好な石灰飽和度25%,カリ飽和度10%,苦土飽和度5%の場合であつた。
    3.石灰飽和度の増加に伴つて,葉・幹の石灰含量およびその吸収量は増加するが,苦土・マンガンの含量ならびに吸収量は低下した。カリ含量は低下しなかつた。
    4.カリ飽和度の増加に伴つて,葉・幹のカリ含量およびその吸収量は明らかに増加するが,石灰・苦土の含量ならびに吸収量は低下した。
    5.葉・幹における塩基総量は,石灰飽和度の増加に伴つて明らかに増加し,いわゆる均一性を認めることはできなかつた。
  • 被害の実態と防止対策確立上の問題点
    加藤 博, 青野 英也
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 98-108
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 桑原 穆夫, 大渡 久行, 古畑 哲
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 108-112
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1.国産優良紅茶の品質の実態を知るため,国産優良紅茶大量品評会の入賞茶を試料に,代表的な輸入紅茶を比較に加え,水色・可溶分・タンニン・全窒素ならびに灰分を調べ,品評会成績との関係,測定値相互間の関係も検討した。
    2.測定値と品質との間,とくに入賞の順位とはほとんど関係はなかつた。
    3.試料とした出品茶は,品質的にはかなりなものであり,調査の範囲の化学成分含有量では,輸入品との間にもその差がはつきりしなかつた。
    4.測定値相互間の,入賞茶25点の検討では,水色の審査成績と水色のR透過率,灰分組賊の(P2O5+K2O)/CaOと可溶分タンニン含量に関係のあることを認めた。
    終わりにこの調査を行なうに当ため,試料を提供された全日本紅茶協会,日本紅茶,森永製菓に対し潔く感謝するとともに,灰分組成の定量についての指導,ならびにとりまとめに協力をいただいた,土壌肥料研究室の石垣技官製茶第二研究室の竹尾技官に厚く感謝する。
  • 1960 年 1960 巻 15 号 p. 113-118
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1960 年 1960 巻 15 号 p. 118-122
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1960 年 1960 巻 15 号 p. 123-129
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 吉田 宏之, 野村 節子
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 129-132
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • ザプロミョートフ エム・エヌ
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 133-146
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
  • ザプロミョートフ エム・エヌ
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 147-153
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/12/03
    ジャーナル フリー
  • ザプロミョートフ エム・エヌ
    1960 年 1960 巻 15 号 p. 153-157
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2009/12/03
    ジャーナル フリー
  • 1960 年 1960 巻 15 号 p. e1a
    発行日: 1960年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1960 年 1960 巻 15 号 p. e1b
    発行日: 1960年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1960 年 1960 巻 15 号 p. e1c
    発行日: 1960年
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1960 年 1960 巻 15 号 p. e1d
    発行日: 1960年
    公開日: 2009/07/31
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  • 1960 年 1960 巻 15 号 p. e1e
    発行日: 1960年
    公開日: 2009/07/31
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