生理心理学と精神生理学
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13 巻, 2 号
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  • 山本 麻子
    1995 年 13 巻 2 号 p. 56-64
    発行日: 1995年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    本研究では, 心臓活動の知覚能力と, ストレスに対する心拍数, 呼吸数, 不安水準の変化との関係を検討した.被験者は大学生女子14名で, 2セッションからなる実験に参加した.第一セッションでは, 拍動検出課題を用いて, 心臓活動の知覚能力を測定した.拍動検出課題では, 心電図のR波から遅延時間の異なる6種類の, 連続した8拍分の刺激音と自分自身が感じている拍動が一致しているかどうかを判断するように求められた.第ニセッションでは安静時とカウントダウソ期の心拍数, 呼吸数, 不安水準が測定された.カウソトダウン期に入る直前に被験者は, カウソトダウンが終わると, 弱い電気ショックと強いフラッシュが提示される場合があると教示された.第一セッションの結果から, 心臓活動の知覚能力が高い群と低い群を構成した.心臓活動の知覚能力とストレス刺激に対する生理的反応性および不安水準との関連はみとめられなかった.この結果を, 情動の覚醒調整モデルの観点から考察した.
  • 広重 佳治
    1995 年 13 巻 2 号 p. 66-76
    発行日: 1995年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    覚醒・睡眠移行時における様々な意識体験を25名の女子学生より聴取した.強制覚醒前3分間のポリグラフ記録は標準的睡眠段階と緩徐眼球運動 (SEM) の変動性を反映した5つのEEG-EOG段階に分類された : W (低頻度のSEMを伴う標準的段階W), D1 (高頻度のSEMを伴う標準的段階W), D2 (高頻度のSEMを伴う標準的段階Wと1), D3 (高頻度のSEMを伴う標準的段階1と2) およびS (低頻度のSEMを伴う標準的段階2と3+4).睡眠感と眠気はEEG-EOG段階の関数として増加したが, SEMが睡眠感と直接関係した.視覚心像は段階Wを除くすべての段階で報告され, その半数は夢見あるいは幻覚の印象を伴い, 経過時間の過小評価と相関した.思考は段階D1とD2では未来定位, 現実定位および過去定位を含んだ多様な内容をみせたが, 段階D3とSでは曖昧さが増して内容忘却が優勢となった.こうした混沌とした思考活動はしばしば視覚心像とともに生じた.
  • 野口 洋平, 片桐 和雄, 前迫 孝憲, 竹形 理佳, 小池 敏英
    1995 年 13 巻 2 号 p. 78-83
    発行日: 1995年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 触・圧刺激の移動の弁別に関連した誘発電位の変化を研究することであった.自然な触刺激としてブラシの回転が右示指の先に呈示された.回転はステッピングモーターによって制御された.誘発電位は2つの条件で測定された : 非弁別条件, ここでは, 対象者は, ブラシ刺激を無視するよう教示された;弁別条件, この条件では, 対象者はブラシの回転方向を弁別し, 右回転の刺激のみを数えるよう教示された.弁別条件では, 2種の刺激 (右20%, 左80%) がランダムな順序で呈示された.N60成分は両条件でC3とC3'で優勢に出現した.弁別条件に対するN60成分の振幅は, 非弁別条件より大きかった.P300が弁別条件の右回転低頻度刺激に対して, 頭頂部で優勢に出現した.触刺激に対するP300の振幅分布は, 聴覚刺激や視覚刺激に対するP300と類似した.この結果は, P300が多モダリティ情報に関する共通処理系を反映することを示した.
  • 最近の進歩
    柴崎 浩
    1995 年 13 巻 2 号 p. 84-91
    発行日: 1995/12/31
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 1995 年 13 巻 2 号 p. 92-116
    発行日: 1995/12/31
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
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