生理心理学と精神生理学
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25 巻 , 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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  • 江崎 浩明, 加藤 健二, 櫻井 研三
    25 巻 (2007) 3 号 p. 227-235
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    我々は, 聴覚の前注意的な逸脱検出過程を調べるため, 標準刺激と逸脱刺激からなる刺激系列を呈示して事象関連電位を記録し, MMNを抽出した。実験1では, 標準刺激は定常音 (170ms), 2つの逸脱刺激はgap (70ms) によって分けられた2つの定常音 (50ms), または単一の定常音 (50ms) であった。実験2では, 標準刺激と逸脱刺激の刺激役割が反転され, 標準刺激はgapによって分けられた2つの定常音, 2つの逸脱刺激は170msか50msの定常音のどちらかであった。実験2で得られたMMN潜時は実験1のものよりも長く, この結果は, 刺激の繰り返し呈示によって厳密な記憶痕跡が形成されるとするこれまでの説明とは一致しなかった。さらに, 逸脱刺激の後半部分における標準刺激との差異はMMNに反映されなかった。これらの結果は、時間統合窓が従来仮定されていた持続時間よりも短いことを示すだけでなく, 逸脱検出における複数の方略の存在を示唆する。
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  • 井澤 修平, 平田 麗, 児玉 昌久, 野村 忍
    25 巻 (2007) 3 号 p. 237-244
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    一貫しない唾液中分泌型免疫グロブリンA (sIgA) 濃度と心理社会的な要因の関連はsIgAの日内変動や急性ストレスによる変動が原因と考えられる。本研究ではそのような変動を避けるために起床時に測定したslgAと日常の出来事・気分の関連を調査した。54人の大学生が2週間の間隔を空けて2回, 起床後すぐに唾液を採取した。また唾液採取の前日, 実験参加者は過去2週間の日常の出来事や気分について質問紙で回答した。一回目から二回目の変化値について日常の出来事・気分とsIgAの間の相関を求めたところ, 日常のネガティブな出来事を多く報告していた参加者や抑うつ気分を報告していた参加者は低いsIgA濃度を示した (それぞれr=-.294, r=-.283) 。また男性ではネガティブな出来事が, 女性では抑うつ気分がsIgAの値と負の相関を示した。女性ではポジティブな出来事と気分がsIgA濃度と正の相関を示した。ネガティブな心理社会的要因はsIgAの減少を, ポジティブな心理社会的要因はsIgAの増加を, それぞれ引き起こすことが示された。
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  • 増南 太志, 岡崎 慎治, 前川 久男
    25 巻 (2007) 3 号 p. 245-254
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    本研究で用いられたギャンブリング課題は, 収益が最大となるように, 利得と損失において異なる4つのデッキからカードを選択させる課題である。ギャンブリング課題によって測られる選択行動には, 性差および個人差が報告されている。しかしながら, 個人差がギャンブリング課題の性差にどのような影響を及ぼすのかは明らかにされていない。本研究の目的は, これらの影響を調べることである。それゆえ, 我々は, ギャンブリング課題の選択行動に基づいて, 男性を2つの群に分け, 2つの男性群と女性群の皮膚コンダクタンス反応 (SCR) を計測した。3つの群の比較において, リスクのないカードを選ぶ男性群は, もう一方の男性群および女性群よりも, 罰および予期SCRが大きかった。また, リスクのないカードを選ぶ実験参加者以外の男性群は, 女性群と同じような報酬・罰・予期SCRを示した。これらの知見は, 男性群の中に, リスクのないカードを選ぶ実験参加者がいたために, ギャンブリング課題の遂行およびSCRにおいて, 性差が現われていたと考えられた。
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  • 杉山 敏子, 出多 英興
    25 巻 (2007) 3 号 p. 255-265
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    本研究は健常成人の内因性 (自発性) 瞬目の諸属性についてその標準値を得ることを第一の目的とし, さらに年齢差, 性差, コンタクトレンズ装着の影響などを検討した。実験参加者は20歳代から93歳までの男女成人617名で, 共通の課題として3分間に編集したビデオ刺激の視聴を課し, その際の瞬目をビデオに記録し解析した。結果は, (a) 成人の標準的な瞬目率はほぼ20/分であった, (b) 女性の方が高頻度傾向という性差が認められたが, (c) 著明な年齢差は認められなかった。さらに, 開瞼時間, 閉瞼時間, 左右眼瞼の同期の程度, 瞬目の時間分布, メガネやコンタクトレンズの影響などを性と年齢段階別に解析した。その結果, コンタクトレンズ装着者は非装着者に比べて瞬目率が高いことが明らかになった。
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  • 久保 賢太, 入戸野 宏, 宮谷 真人
    25 巻 (2007) 3 号 p. 267-275
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    事象関連電位P300の振幅を規定する要因として, 主観的確率と刺激の意味, 刺激に向けられる注意の量が知られている。本研究では, この3次元モデルに従い, 有罪知識質問法 (guilty knowledge test : GKT) を用いた虚偽検出検査において得られるP300振幅の規定因について検討した。20名の大学生・大学院生が, 単語を用いた視覚3刺激オドボール課題を行った。半数の参加者には模擬窃盗課題を行わせて, 裁決項目 (低頻度で呈示される非標的刺激) に対する有意味性を高めた。残りの半数の参加者には模擬窃盗課題を行わせなかった。裁決項目に対するP300は, 模擬窃盗群でのみ, 非裁決項目 (高頻度で呈示される非標的刺激) に対するP300よりも有意に高振幅であった。この効果は, 視覚オドボール課題と並行して聴覚弁別課題を行う二重課題条件においても失われなかった。GKTにおける裁決項目に対するP300振幅の増大は, 主に裁決項目が持つ有意味性によって生じており, 裁決項目が非裁決項目に比べて低頻度で呈示されるという主観的確率の効果ではないことが示された。また, 課題から注意をそらしても, 裁決項目と非裁決項目のP300振幅の差は認められることが示された。
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  • 重光 ゆみ, 入戸野 宏, 堀 忠雄
    25 巻 (2007) 3 号 p. 277-285
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    本研究では, 映像視聴に対する注意の配分量を振動プローブ刺激に対する事象関連電位によって評価できるかを検討した。12人の大学生・大学院生が, 音声なしの映像 (動画のみ条件) または音声つきの映像 (動画+音声条件) を見ながら, 体性感覚刺激を用いた標的検出課題を行った。右手または左手の中指 (p=.70, 標準刺激), 小指 (p=.15, 標的刺激), 母指 (p=.15, 非標的刺激) を振動モーターで刺激し, 標的刺激に対して反対の手でボタン押しをさせた。標的刺激と非標的刺激に対してP300が生じたが, その振幅は静止画を見ているとき (静止画条件) よりも動画を見ているときに低下した。非標的P300は, 動画に音声を付加することによってさらに振幅が低下した。体性感覚プローブ刺激に対する事象関連電位が, 視聴覚体験に対する注意配分量の客観的な指標となる可能性が示された。
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  • 望月 芳子, 竹内 成生, 高澤 則美, 山崎 勝男
    25 巻 (2007) 3 号 p. 287-302
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    本研究では随伴陰性変動 (contingent negative variation : CNV) パラダイム [警告刺激 (WS)-命令刺激 (IS)-運動反応 (MR)] 遂行事態における時間間隔検索に関する情報処理と運動情報処理の関係を検討した。実験では試行間間隔 (inter-trial interval : ITI) を操作し (3s/10s), ISに対する正確かつ迅速な反応課題を遂行した。反応時間 (reaction time : RT), CNV偏側性準備電位 (the lateralized readiness potential : LRP), 予備時間 (foreperiod : FP) 中に観察されるLRP (theforeperiod-LRP : FP-LRP) を測定した。また, 3次元脳内電流源密度分析 (low resolution brainelectro-magnetic tomography : LORETA) を用いて2条件間におけるCNVの差の発生源を推定した。
    その結果, 前期CNVではITI3s条件よりもITI10s条件の方が前頭部で相対的に振幅増大し, 前期CNVが時間間隔の記憶痕跡残存の関数として変動することが示唆された。逆に後期CNVではITI10s条件よりもITI3s条件の方が中心部で相対的に振幅増大した。FP-LRPの立ち上がり潜時はITI3s条件よりもITI10s条件で遅延した。FP-LRPの振幅は時間間隔の記憶検索が再構築されるに従って振幅増大することが推察され, ITI10s条件の振幅増大はITI3s条件のそれよりも遅延した。LRPの立ち上がり潜時とRTはITI3s条件よりもITI10s条件で遅延した。
    本研究では, 時間間隔の検索に関連する情報処理が前頭部の前期CNV区間に反映するものと考えられた。この前頭部の活動が大であると運動準備開始は早期化し, その結果, 反応が速く遂行されることが推測された。また, LORETAでは前期CNVに補足運動野, 後期CNVに楔前部と帯状回前部が推定された。
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