生理心理学と精神生理学
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18 巻 , 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
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  • 堀野 博幸, 山崎 勝男
    18 巻 (2000) 3 号 p. 195-203
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    本研究は, 利き脚キック時におけるEMGフィードバック訓練の効果を調べることを目的とした.実験は, 71名の大学サッカー男子部員を被験者として, インステップキックを用いたシューティングを行わせた.生理測度として, 左僧帽筋部のEMGを記録した.被験者は, 技術水準の高低 (HorL) により2つのグループに分けた後, 各グループ内でさらにフィードバック群 (FH, FL), 非フィードバック群 (NFH, NFL), 統制群 (CH, CL) の3群に群分けした.フィードバック群と非フィードバック群の被験者には, 的を正確にねらうこと (キック課題) と僧帽筋部のEMGを抑制すること (筋制御課題) の2つの課題を同時に行うように教示した.フィードバック群の被験者に対してだけ, 僧帽筋活動に関するフィードバック情報を視覚的に提示した.統制群の被験者には, 筋制御課題は行わせず, キック課題のみを行わせた.実験の結果, フィードバック群では, EMGの抑制と筋知覚の向上がみられた.またフィードバックを与えた技術水準の高い群 (FH) では, キックの正確性の向上とフォームの固定化が認められた.これらの結果は, 注意資源の配分により説明された.また, キック技術の習熟が十分に進んでいる者に対しては, EMGフィードバック訓練を用いて僧帽筋活動を抑制させることにより, キックパフォーマンスを向上させられることが示唆された.
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  • 道広 和美, 竹森 利和, 稲森 義雄
    18 巻 (2000) 3 号 p. 205-217
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    近畿圏で行った入浴に関するアンケート調査 (19-34歳の男女200名を対象) で, 70%以上の人が1年を通して毎日お風呂に入ると回答している位, われわれにとって入浴は日常の生活行為の一つとなっている.ところで, 日本は急速な高齢化が進み, 高齢者の事故災害死亡率では住宅内の事故によるものがここ10年間に急激に増え, 特に冬季の浴室での事故死が指摘されている.
    われわれは, 安全な入浴の指針作りに向けて入浴に伴う様々な身体的変化および心理的反応の計測を行ってきた.まず, 一連の入浴行為の様々な時点で, 血圧計測を行ってみたところ, 入湯時と出湯時に血圧が大きく変化することを見出した.そこで, 10名の健康な男子 (19-25歳) を被験者として, 入湯時および出湯時に見られる血圧変化を, フィナプレスを用いて詳細に計測した.湯温は38℃と40℃ (いずれも10分間の入浴) であり, 湯船に素早く出入りする動作とゆっくりと出入りする動作の違いを検討した.
    今回は入湯および出湯動作に注目したため, 寒さによる血圧変動が起こらないように脱衣室および浴室の温度は25℃にした.入湯時, 動作開始直後に血圧は上昇し, その後下降した.脈拍数は増大した後, ゆっくりと元のレベルに回復した.入湯時には湯温や動作速度による血圧変化や脈拍変化の違いはなかった.出湯時, 血圧は大きく下降し, 脈拍数は増大した.血圧の低下量は, 速い出湯動作の方が大きかった.また, 収縮期血圧の低下は, 湯温の高い方が大きかった.脈拍数の増大量は, 湯温の低い方が大きかったが, それは40℃・10分間の入浴によって出湯時にはすでに脈拍数が増大していたためであり, その分, 入浴で低下していた収縮期血圧の下降が出湯時に更に大きくなったと考えられた.
    1拍毎の血圧を計測することによって, 入湯時・出湯時に急激な血圧低下が生じていることを確認した.特に, 出湯時の血圧低下は大きく, 一気に立ち上がると危険であることが示され, ゆっくりと動作するだけで血圧低下は改善されることを確認した.
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  • 石田 光男, 木田 光郎, 榊原 雅人
    18 巻 (2000) 3 号 p. 219-229
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    本研究は予測可能性や制御可能性がストレスに対する主観的評価, 聴覚Nl-P2ヴァーテックスポテンシャル, 心臓副交感神経活動としての心拍変動における高周波成分に及ぼす影響を検査した.本実験はベースライン (音刺激のみ), 音刺激とショックがランダムに点在する予測不可能かつ制御不可能なショック期 (UP-UC), 音刺激によってショックの生起が予測される予測可能かつ制御不可能なショック期 (P-UC), 音刺激によってショックの回避の機会が知らされる予測可能かつ制御可能なショック期 (P-C) の4つの期間から構成された。実験群のデータ (n=34) は, ショックの与えられない音だけの期間を経験する統制群 (n=13) のデータと比較検討された.P-UC期のN1振幅が増加する一方, PC期間でP2振幅が増大した.加えて, P-C期間で主観的ストレス評価が最も低かった.これらの結果は, 被験者が様々なストレス事態に対応した異なる情報探索方略を使用したことを示唆している.主観的評価と心臓副交感神経活動の間に一貫した結果は見出せなかった.
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  • 姚 鵬鵬, 諸冨 隆, 沖田 庸嵩
    18 巻 (2000) 3 号 p. 231-246
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    Stolz&Besner (1998) は, 意味プライミング効果が相互活性化モデルの形態 (すなわち文字と単語) レベルと意味レベルの2カ所で生じうると報告した.漢字認知の処理レベル間の関係および意味プライミング効果が生じる過程を検討するため, 意味関連性判断課題と無課題条件で事象関連電位を記録した.慣れパラダイムに従い, 反復刺激 (A) とテスト刺激 (B) となる漢字を1文字つつAAAAABAAのような順序で提示し, 反復刺激とテスト刺激が意味的に関連する試行, 意味的に関連しない試行, 全く同じ試行を設けた.無課題条件では, 意味プライミング効果は刺激呈示後200msに頂点潜時を持つ陽性成分P200 (P2) において観察され, 意味関連試行ではテスト刺激に対する振幅回復量が意味非関連試行に比べて小さかった。意味関連性判断課題では, 被験者は反復刺激とテスト刺激の意味関連性について判断が要請された, プライミング効果はP200成分より遅い陰性成分N310 (N400に相当) で観察され, 意味関連テスト刺激に対するN310は意味非関連に比べて小さかった.P200におけるプライミング効果は形態レベルにおける意味関連応答を示し, 意味レベルから形態レベルへの活性化フィードバックによって生じたと解釈された.他方, N310プライミング効果は意味レベルにおける意味関連表象の活性化と理解された.意味応答レベルの課題依存性は漢字認知過程へのトップダウン制御を示唆した.
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  • 石井 由起, 山本 由華吏, 竹内 朋香, 山崎 勝男
    18 巻 (2000) 3 号 p. 247-256
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    睡眠はその生理的特徴からNREM睡眠とREM睡眠に2大別される.本研究ではこれらの睡眠相の前後に生じる自覚症状を検討し, 特にREM睡眠における生理的特徴と自覚症状の関係を論じた.実験は健常者14名に対し, 入眠時REM睡眠 (SOREMP) の誘発に「中途覚醒法」を適用し, 各睡眠期の前後に関西学院版眠気尺度 (KSS) と自覚症状調べを実施した.その結果, SOREMP出現前後はNREM睡眠のそれらに比較して, KSS値や「ねむい」, 「あくびが出る」, 「横になりたい」などの訴え率に有意に高い値を認めた.また, NREM睡眠出現後はSOREMPのそれに比較して, 「まぶたや筋がぴくぴくする」という訴え率が有意に高かった.したがって, SOREMP出現前は主観的眠気が強く, 眠気に関する訴え率の高いことが示唆された.これらの自覚症状には, REM睡眠期の覚醒水準の高さが反映しているというよりは, 筋電位などの生理的特徴や深部体温リズムが関連すると考えられた.
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  • 恵羅 修吉, 宮島 ひろみ
    18 巻 (2000) 3 号 p. 257-263
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    聴覚オドボール・パラダイムの受動的条件で惹起された事象関連電位P3成分について, 能動的条件のP3と比較した.先の研究 (宮島・恵羅, 1999) では, 刺激としてトーン・バースト対 (500/3000Hz) を用いて低頻度刺激の出現確率をp=0.20に設定した場合, 受動的条件でP3は出現しなかった.本研究では, 低頻度刺激の出現確率をp=0.10に設定し, 同一刺激対を用いた実験を施行した・その結果, 受動的条件において, 能動的条件に比べて低振幅ではあるが, 同じ潜時および頭皮上分布でP3の出現が認められた.本研究の結果より, 刺激出現確率が受動的条件におけるP3成分の出現に強く関与していること, ならびに刺激の課題関連性はP3振幅に対して強く影響するが潜時には影響しないことが確認された.
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