生理心理学と精神生理学
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原著
  • 伏田 幸平, 長野 祐一郎
    33 巻 (2015) 3 号 p. 181-191
    公開日: 2017/03/08
    [早期公開] 公開日: 2015/11/19
    ジャーナル フリー

    競争は心臓血管反応を増大させることが知られている。これまで,競争相手の性質,勝敗の結果,精神活動などの効果が検討されてきた。しかし,競争環境の効果が生理活動に与える影響に関しては,まだよく知られていない。本研究では競争型コンピュータ・ゲームを用い,競争環境が生理反応に与える影響を検討した。20名の大学生が,対面競争 (FF) 条件とネットワーク (NW) 競争条件の両競争条件に参加した。各条件は,4分の安静,3分の課題,3分の回復期間で構成されていた。心拍数 (HR)・指尖容積脈波 (PV)・皮膚コンダクタンス (SC) が測定された。安静期のPVは対面競争条件の方が低い値を示し,これは競争相手の非言語情報により生じた緊張感が末梢組織の血管収縮を強めた結果であると考えられた。さらに,回復期のSCは対面競争条件の方が高い値を示し,これは競争相手の非言語情報の効果を反映していると考えられた。これらの結果から,競争環境は生理活動を左右する重要な要因の1つであると言える。

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  • 米田 有希, 勝二 博亮, 平山 太市, 尾﨑 久記
    33 巻 (2015) 3 号 p. 193-203
    公開日: 2017/03/08
    [早期公開] 公開日: 2015/12/29
    ジャーナル フリー

    日本語表記の異なる文章に対する言語性ワーキングメモリについて近赤外線分光法 (NIRS) を用いて検討した。12名の健常成人を対象にCRT画面上に連続呈示される3つの文章を音読する「Reading課題」,さらに文章内に引かれた下線部の標的語も記憶する「Reading Span Test (RST)課題」を実施した。条件は表記法の違いで4つに分けられた。すなわち,(1)仮名のみで表記された空白部のある文章(Kana-S),(2)漢字仮名交じりで表記された空白部のある文章(Kanji-S),(3)仮名のみで表記された空白部のない文章(Kana-NS),(4)漢字仮名交じりで表記された空白部のない文章(Kanji-NS)であった。左右前頭領域において音読中のOxy-Hb波形はReading課題よりもRST課題で有意に増大していた。RST課題においては,Kana-SおよびKanji-NS条件(馴染みのある表記法)に比べてKana-NSおよびKanji-S条件(馴染みのない表記法)で,標的語の想起中に右背外側前頭皮質においてOxy-Hb波形が有意に増大していた。これらの結果から表記法に馴染みのない文章に対する言語性ワーキングメモリには注意制御がより必要であることが示唆された。

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  • 寺井 堅祐, 梅沢 章男
    33 巻 (2015) 3 号 p. 205-214
    公開日: 2017/03/08
    [早期公開] 公開日: 2016/04/05
    ジャーナル フリー

    呼吸セルフコントロールは幅広く使われているリラクセーション技法であるが,臨床効果が生まれる機序については未知な部分が多い。そこで本研究は,ペース呼吸(PB)が呼吸系に与える影響を明らかにすることを目的とした。健常な男女10名は,20分の安静に続き,12 cpmから2 cpmまで段階的に呼吸を遅くするPB条件に参加した。その結果以下の諸点が明らかにされた。1)実験参加者は呼吸数(RR)を段階的に落とすことに成功した(p<.05)。2)呼気終末炭酸ガス分圧(PetCO2)はPBを通じて維持されていたが,RRの恒常誤差と変動係数は2 cpmで明らかな増加を示した(p<.05)。3)分時換気量(V·E),炭酸ガス排出量(V·CO2),炭酸ガス換気当量(V·E/V·CO2)が2 cpmにおいて有意に減少したことから(p<.05),ガス交換が効率化したことが示唆された。4)心拍変動の総パワー及び圧受容体反射感度は4 cpmで最大値を示した。以上の結果から,呼吸セルフコントロールは,呼吸困難感のような呼吸感覚に影響を及ぼすことと,動脈血中炭酸ガスには影響しないことが示唆された。

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短報
  • 吉井 鮎美, 岡崎 慎治, 平野 晋吾, 寺田 信一
    33 巻 (2015) 3 号 p. 215-222
    公開日: 2017/03/08
    [早期公開] 公開日: 2015/12/29
    ジャーナル フリー

    本研究では,自閉症スペクトラム障害 (ASD) 児における意味処理過程について,文の黙読課題遂行中の事象関連電位 (ERP),並びに文末語の書き換えを求めた記述テストの正誤判断を指標として検討を行った。文末語に対するERPの分析を行ったところ,ASD群9名ではN400振幅が定型発達 (TD) 群6名と比較して有意に小さかった。しかし,記述テストでは両群の正答率に差が認められなかった。以上の結果から,ASD児は,行動指標上はTD児と同様に正誤の判断を行うことができるが,N400に反映される意味的逸脱に関する脳処理に特異性があることが推察される。

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  • 小林 孝寛
    33 巻 (2015) 3 号 p. 223-229
    公開日: 2017/03/08
    [早期公開] 公開日: 2015/10/02
    ジャーナル フリー

    呼吸反応の胸部–腹部間の関連性と抑制性呼吸に対するこれら呼吸タイプの影響が,実務場面で行われた112の隠匿情報検査(CIT)で調査された。すべてのCIT被検査者の有罪知識は,検査後の捜査活動によって確かめられた。胸部と腹部の呼吸運動から得られた呼吸振幅(RA), 呼吸率(RR), 呼吸速度(RS)が刺激提示後20 s間について1 sごとに計測された。結果は,胸部–腹部RA・RR・RR間の高い正の相関(r>.7)が概ね示された。付け加えて,胸部の抑制性呼吸は,腹部の呼吸よりRAとRSに対して大きな影響を,またRAとRRに対して長い影響をもたらした。これらの結果は,単一チャンネルCIT測定の妥当性を示唆し,CIT時の胸部呼吸測定の優位性を示している。

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