下垂体投与による成熟雌ラット排卵誘起反応を用い,発情前期午後の排卵ホルモン放出に伴う下垂体排卵ホルモン含量の減少を量的に調べ,且つ注射方法を吟味した。
(1)発情前期10~12a.m.の下垂体排卵ホルモン含量は発情前期6~7p. m.のそれの大凡2倍である。
(2)発情前期6~7p.m.の下垂体1個の排卵誘起能を皮下注射法でしらべれば,排卵ホルモン放出の有無を一応推定することが可能である。
(3)静脈注射法は発情前期10~12a.m.の下垂体ホルモン含量の1/12~1/24個分で使用動物の50%に排卵を誘起させることが出来,皮下注射法より6~12倍鋭敏であるが,用量反応曲線が緩かなため,下垂体ホルモン含量の減少を検出するには適当でない。
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