家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
17 巻, 4 号
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  • 武石 昌敬, 清水 敬介, 常包 正, 加藤 幸一
    1972 年 17 巻 4 号 p. 141-146
    発行日: 1972/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    1)ウシの子宮乳洗滌液中の総白血球,上皮細胞並びに総蛋白量は妊娠4ヵ月までのものに多くみられた.また,子宮乳中のこれらの組成は妊角側のもので多くみられた。
    子宮乳のpH値は全般に強酸性を示したが,妊娠の進むに伴い酸性側に傾いた。
    2)妊娠5ヵ月までの子宮乳の蛋白分屑では血清蛋白のAlb.,α2-,α2-,β-並びにγ-Glob.に相当する蛋白を認め,immunoelectrophoresisでも5本の沈降線が認められた。しかしながら,妊娠7~9ヵ月のものでは,Alb.,α2-Glob.の減少とβ一Glob.の消失がみられた。
    これより,ウシの子宮乳中の蛋白分屑は妊娠5~6ヵ月を境に著明な変動を示すことが認められた。
  • 胎盤の局所的作用
    林 正利
    1972 年 17 巻 4 号 p. 147-150
    発行日: 1972/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    1)1側の胎児と胎盤除去後ガラス玉を挿入した群の他側の胎児のみを除去して残置した胎盤は,交尾後24日~25日目の発情回帰までには100%娩出したが,ガラス玉の排出率は39.2%であった。
    2)子宮角上部の胎児と胎盤除去後ガラス玉を挿入したラットの正常分娩予定期間内における下部残存胎盤の娩出率は86.2%であった。しかしガラス玉の排出率はわずかに7.6%すぎなかった。
    3)子宮角下部の胎児と胎盤除去後ガラス玉を挿入した群の正常分娩予定期間内における上部残存胎盤の娩出率は66.6%で,ガラス玉は80.6%の排出率であった。
  • 凍結保存期間と融解後の精子活力との関係
    渡辺 守之, 原田 武典, 加藤 秀一
    1972 年 17 巻 4 号 p. 151-153
    発行日: 1972/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    七面鳥精液の凍結保存に関する基礎的研究として7%ブドウ糖卵黄希釈液を用いて液体窒素により70日から440日にわたる長期間の凍結保存を行ない,精液の凍結保存期間と融解後の蘇生精子活力および頸曲り異常精子出現割合との関係を検討した。その結果は次のごとく要約される.
    1) 70,104,122,226(a,b),367,411および440日間凍結保存後の融解精子活力はそれぞれ70,90,50,70,70,90,70および80%( ?? 以上),平均73.8%で特に長期間にわたる凍結保存が融解後の精子活力に影響をおよぼしているとは思われない。
    2) 上記の凍結保存による融解後の精液中に見られる頸曲り異常精子の出現割合はそれぞれ19.1,21.1,19.0,14.9,15.5,19.9,14.4および14.7%,平均17.1%で長期凍結保存により頸曲り異常精子が特に増加する傾向は認められない。
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