家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
2 巻, 4 号
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  • 山内 亮, 大地 隆温, 中原 達夫, 乾 純夫, 円山 八十一
    1957 年 2 巻 4 号 p. 107-114
    発行日: 1957/06/05
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    著者等は兎及び牛について細菌注入による子宮内膜炎の発生試験を行い, 兎に於いては黄体期, 牛に於いては黄体初期の状態の子宮が非病原菌の感染によつて内膜炎を起し易くこれ以外の時期には発病しない点よりprogesteroneの影響が本病の発生に密接な関係を有すること, 更に精液の介在することが発病にとつて1つの促進的な要素となることを前年報告1) したが, BLACK等(1953,1954)2,3), ROWSON 等 (1953)4), HEIM (1954)5)等も兎或は牛に於いて子宮の細菌感染に対する抵抗性がestrogenによつて増強され, progesteroneによつて抑制されるという見解を示している。
    然しながら一方大量のestrogenを投与したマウスや兎にpyometraの起ることが古くよりBURROWS (1935)6)ZONDEK (1936)7), GARDNER等 (1936)8)によつて報告されており, WEINSTEIN等 (1937)9)はマウスに於いてestrogenを連続注射すると膣から子宮内に細菌が侵入し長期間注射した例にはpyometraが起ることを認めている。又牛に於いて旺盛なestrogenの支配下に在ると認められる10) 卵巣嚢腫の例に子宮内膜炎或はpyometraが併発しているものを著者等は屡々認めている。このような場合の子宮感染の成立或は内膜炎の発生機転については前述のprogesteroneの影響は先ず考えられず不明な点が多く残されている。
    著者等は中国支場に於いてラット, 兎及び牛を用いて引続き細菌注入による子宮内膜炎の発生試験を行いestrogen 大量連続投与及び progesterone の影響を追究すると共に細菌に hyaluronidase (H-aseと略) を添加した場合の影響をも併せて検討し, 更に夫々子宮内膜の組織学的観察を行い2•3の知見を得たので蚊にその概要を報告する。
  • 佐藤 繁雄, 小野 元雄, 星 冬四郎
    1957 年 2 巻 4 号 p. 115-120
    発行日: 1957/06/05
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    胎盤性性腺刺戟ホルモン (以下HCGと略記す) が牛馬の卵巣疾患の治療に広く応用されて極めてよい成績が得られ, その需要も多く, 動物用HCG製剤が数社から発売されている。
    併し本邦では未だ本製剤についての統一された力価測定の方法が定められていないため, その製品は製造会社によつて力価が区々で, 獣医臨床上不便であるばかりでなく, 畜産上にも, 農家経済上にも好ましくない影響を及ぼすことが憂慮されるとの見地から, 昭和31年3月当時の畜産局薬事課長から本会会長に対して, 本製剤の統一された力価測定法の確立について尽力方の依頼があつた。
    それで本誌2巻31頁掲載の如き"胎盤性性腺刺戟ホルモン検定基準研究委員会"(以下単に委員会と略記する) が構成され, 約10カ月に亘つて実験•検討した結果, 一応の結論が得られ, 昭和32年2月28日附で本会会長から後記の如き"胎盤性性腺刺戟ホルモン(マウス単位)検査法"で略々検査の目的が達せられる旨, 畜産局衛生課長に報告された。以下委員会の経過を報告すると共にホルモソの効力検定について少しく記述する。
  • 第1報血中遊離Estrogenの測定
    小笠 晃, 山内 亮
    1957 年 2 巻 4 号 p. 121-123
    発行日: 1957/06/05
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    マウス膣内注入による微量定量法を用いて,牛の正常性周期における血中遊離estrogenの消長を観察して次の結果を得た。
    1)血中estrogenは発情期に増量し特に排卵期に0.15~1.33γ/Lの高値を示し,排卵後減少するが黄体形成と共に増量し黄体開花期に再び著増して0.36~1.32γ/Lの高値を示し次いで再び減少し次の卵胞発育の起るまで低値を保つた。この結果から牛の性周期における血中遊離estrogenは1つの性周期に2つのpeakを示すことが認められた。
    2)発情期における血中遊離estrogenのlevelは,発情徴候の強弱に必ずしも一致しないことが認められた。
    3)卵巣嚢腫牛の血中estrogen量は正常のものに比し高値を示すが,これを常時保持しているわけではなく嚢腫の萎縮退行~新たな嚢腫の発育に伴つて変動することが認められた。
  • 板橋 宏子, 及川 弘, 梅津 元昌
    1957 年 2 巻 4 号 p. 124-126
    発行日: 1957/06/05
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
  • 石橋 武彦
    1957 年 2 巻 4 号 p. 127-131
    発行日: 1957/06/05
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
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