誘起泌乳に於て従来用いられて来たEuvestin油溶液の代りにsolを用いて実施をより簡便にし得るか否かを見る目的で本実験を行つた。本実験は目下継続中であるが,今回は血中微量estrogenの生物学的検定の一変法,及びその方法により求めたEuvestin sol.及び油溶液投与当才処女山羊の血中estrogenの消長につき報告した。
1)血中微量estrogen定量の際の効力判定法は,藤井等
1),成田
2)の方法を参考にして,初回注入後,48,60, 72時間目に膣垢を検し,( ?? )に3,(+)に2,(±)に1,(-)に0を配点し,その合計をそのマウス個体の得点とし,1群平均を以て検体の効力とした。
2)前記estrogen処置処女山羊の血中estrogenはその消失極めて早く,sol注射区では第1回注射後6日目,油溶液注射区では15日目に最高を示し,爾後急速に下降した。今後これらの点に就いても綿密な検討の要があると考える。
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