家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
12 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 藺守 龍雄
    1966 年 12 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 1966/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
  • 山内 亮
    1966 年 12 巻 1 号 p. 7-12
    発行日: 1966/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
  • フリーマーチンの確実な早期診断の可能性について
    金川 弘司, 河田 啓一郎, 石川 恒
    1966 年 12 巻 1 号 p. 13-18
    発行日: 1966/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    対照牛15例(単胎雄:4,同性双仔雄:3,単胎雌:8)と異性双仔28例(雄:9,フリーマーチン:14,非フリーマーチン雌:5)について,血液,骨髄,性腺その他二,三の臓器を組織培養して,それらの染色体の観察を行った。その成績を要約すれば次の如くである。
    1)対照牛の染色体数は60個で,29対の常染色体はいずれも端部着糸型(acrocentric)である。性染色体は2個からなり雄牛ではXY,雌牛ではXXで,Xは大型の次中部着糸型(submetacentric),Yは小型の次中部着糸型であった。
    2)異性双仔例のうちフリーマーチンおよびそれと双胎の雄牛では,血液の白血球培養および骨髄細胞の観察により例外なく性染色体のキメラ(XX/XY)が認められた。一方,異性双仔でありながらフリーマーチンにならず産歴を有する5例の雌牛ではXXの性染色体のみがみられ,キメラは観察されなかった。
    3)臓器の組織培養では8例中3例の腎,肺および性腺にキメラが観察されたが雄ではXX,フリーマーチンではXYの混在数は少なかった。
    4)フリーマーチンとその双胎雄牛6組について白血球培養法によるキメラの出現率を推計学的に比較したが,有意差は認められなかった(P<0.05)。また,異性双仔3例の培養白血球と骨髄細胞中のキメラ出現率の間にも有意な差がなかった(P<0.05)。
    5)血液の白血球培養法による性染色体の観察によってフリーマーチンの確実な早期診断の可能性が強く示唆される。
    6)フリーマーチンと双胎の雄牛にも性染色体のキメラがみられたことから,このような雄牛は細胞学的には正常雄牛と区別されるべきものと考えられる。
  • 金川 弘司, 河田 啓一郎, 石川 恒, 村本 淳一, 小野 斉
    1966 年 12 巻 1 号 p. 19-22
    発行日: 1966/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    2例のフリーマーチンおよび雄からなる牛の異性3仔1組について血液の白血球培養,骨髄細胞のコルヒチン処理あるいは2~3の臓器の培養材料によって性染色体のキメラの有無を観察した。対照として4例の経産牛(異性3仔の雌1および同性雌3仔一組)について白血球培養法による性染色体の観察を行なった。また,2例のフリーマーチンの生殖器を形態学的に調べた。その成績を要約すれば次に示す通りである。
    1)フリーマーチン(2例)およびそれと同胎の雄牛(1例)では,血液の培養白血球および骨髄細胞の観察により例外なく性染色体のキメラ(XX/XY)が認められた。しかし,性腺,腎,肺,甲状腺などの組織の培養材料ではいずれもキメラは観察されなかった。一方,対照例の培養白血球では全例キメラが認められず,いずれも正常な雌型構成(2A-XX)のみがみられた。これらのことから異性3仔においても,異性双仔の場合と同様,培養白血球によりフリーマーチンの早期診断が可能であることを知った。
    2)同胎であった2例のフリーマーチンは生殖器奇形の程度に解剖学的に若干の差を示したが,キメラの出現率は雄牛を含む同胎3仔の間で有意差がみられず,培養白血球と骨髄細胞の間にもキメラの出現率には有意差が認められなかった(P<0.05)。
  • 小笠 晃, 杉浦 邦紀, 飯塚 三喜, 横木 勇逸
    1966 年 12 巻 1 号 p. 23-27
    発行日: 1966/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    1.正常牛にestradiol 6mg30日間投与した場合の精液性状は,DESを投与した時と全く同じように精液量の減少,精子活力の減弱,精子数の軽度の減少,奇形率の増加(主としてlooped tail)などの所見が得られた。また精漿の交換試験では明らかに正常精子の運動性を減弱させた。
    2.精管結紮牛にestradiolを1~2mg連日7日間投与して採取した精漿の性状は,投与期間が短かいために影響は軽度であったが,2mg投与では射精量の減少,精液緩衝能力の低下を認め,本牛精漿を添加した正常精子の生存性は低下した。
    3.去勢牛に試験期間50~100mgのtestosteroneを隔日に注射し,これにestradiolを5~10mg連日7~10日間投与し,1日のE:Tが1:2.5~1:10の割合になるようにした場合の精漿も前記同様,pHはアルカリ性に強く傾き,緩衝能力の減弱,果糖量の減少などが認められた。精漿の交換試験においてもEd投与未期および中止後の精漿は精子に対して阻害作用を呈した。
    4.これらの雄牛の精漿中無機質の濃度は,estradiolの投与によってNaの増加,Kの減少,Clは正常牛は減少,他は増加,Caについては正常牛は増加したが,他は著変がみられなかった。
    5.試験終了時に解剖して採取した副性器の組織所見では,末期testosteroneのみ投与のNo.3と,estradiolのみ投与のNo.4の問に若干の差が認められ,estrogenの影響が強かったNo.4では,前立腺部尿道のえ死,分泌物充満,尿道球腺の腺胞および排泄管内腔の分泌増加などの所見が得られた。
    以上のことからestragenが精巣における精子形成障害を起す以前のかなり早期に,副生殖腺の分泌物の性状に異常を誘起し,それが生産された精子に対して悪影響をおよぼすものと考える。
  • 安田 泰久, 進藤 武男
    1966 年 12 巻 1 号 p. 28-30
    発行日: 1966/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    この実験で得られた成績は次の通りである。1.PMSGはAnti-CGと反応系がなく,Anti-PMSGと2つの反応系を形成した。
    CGはAnti-PMSGと2つの反応系の存在を示しているが,Anti-CGとの反応系は認められない。ヒツジ下垂体抽出物製剤はAnti-PMSGおよびAnti-CGに対して反応系を形成しなかった。
    2.Anti-PMSGを非妊娠馬血清で,Anti-CGを非妊娠婦人尿で吸収したところ,それぞれのOUCHTERLONY反応では1本の沈降線を形成するのみであった。
    3.Anti-PMSG,Anti-CGともに抗血清力価(沈降素価)の差によって,沈降線の出現時間および部位に差異が認められた。
    4.Anti-PMSGと妊娠ウマ血清,Anti-CGと妊娠ヒト血清との間にそれぞれ沈降線が形成された。
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