同一条件の過排卵処置を施した未経産家兎の排卵数を季節別(月別),体重別に比較した。
1)3,4,6,8,9,10,11および12月の排卵数を比較すると,それぞれ,32.7,36.3,39.7,23.7,27.2,36.0,31.8および31.8コで,8,9月がやや排卵数が少ない傾向にあったが,最高値の6月と最低値の8月のあいだに5%レベルで有意差がみられた以外は有意な差ではなかった。
2)体重を2.6~2.8kg,2.8~3.0kg,3.0~3.2kg,3.2~3.4kgおよび3.4~3.6kgに分けて排卵数を比較すると,それぞれ,35.1,32.3,33.3,32.2および32.3コで,この範囲での体重による差異はみられなかった。
3)以上のことから,過排卵家兎の卵巣の反応差は,季節,体重などの影響はあまりうけていないと推察された。
4)排卵数の左右の関係を吟味したところ左卵巣の排卵数17.00コ,右卵巣の排卵数17.14コで,両者のあいだに有意差はみられず,左右半々に保たれていることが知られた。
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