家畜繁殖研究會誌
Print ISSN : 0453-0551
15 巻, 4 号
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  • 武石 昌敬, 永井 享, 原田 豊造, 西 芳秀, 常包 正, 中野 渡亀夫
    1970 年 15 巻 4 号 p. 115-119
    発行日: 1970/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    The biological assay of A. P. G. was conducted on the extract of 4, 000 sow hypohysis collected at the slaughter house.
    The results obtained by the Imamichi's method, using the hypohysectomized immature male rat, indicated that the activity of 952 μg of sow A. P. G. extract was equivalent of 1 prostate Unit. And testicular weight of hypophysectomized male rat injected with 27 μg of sow A. P. G. extract was 2 times as compared with that of the control animal.
    The activity of 25 μg of sow A. P. G. extract was equivalent to 1 R. ov. U. by adult female rat ovulation inducing reaction and 67 μg of the extract was determined to be 1 Rab. U. by Friedmann reaction.
    Moreover, on the mouse uterine weight reaction, 20 mg increase was obtained by injecting 1, 000 μg of the extract.
    For the treatment to ovarian dysfunction in the cow, effect was obtained with 5 mg of the extract by intravenous injection.
  • PMS注射の下垂体排卵ホルモン含量に及ぼす影響
    梅津 元昭
    1970 年 15 巻 4 号 p. 120-125
    発行日: 1970/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    PMS注射による幼若雌ラットの排卵について種々の観察を行なって以下の結果を得た。
    1)25日令ラットを用い3I.U.のPMSを注射し52時間後にネムブタールを注射したものは排卵を抑制し,55時間後に注射したものでは抑制できなかった。52時間後のネムブタール処理後HCG注射したものでは安定した排卵がみられたので,PMS注射後52~55時間に中枢による排卵ホルモン放出の刺激があるものと考えられる。
    2)25日令および31日令のラットを用いて,3I.U.のPMS処理による下垂体排卵ホルモン含量の変動を調べたところ,いずれの日令においても排卵時に下垂体のホルモンの減少がみられ,PMS微量処理の排卵は内因性排卵ホルモンの放出によることが認められたが,その放出量は25日令では少なく,一方31日令では顕著であった。
    3)上記の排卵時の下垂体排卵ホルモン含量を25,27,29,31日令と日令を追って検討したところ,ホルモンの顕著な減少は27日令から生じた。
    4)25日令ラットを用いPMSを9I.U.,30I.U.と増加し,排卵時の下垂体排卵ホルモン含量を測定したところ,いずれも3I.U.処理の27日令以後の含量よりも高かった。このことから,排卵時の下垂体排卵ホルモン含量の日令による顕著な差は,卵胞のPMSに対する感受性によるよりも,PMS刺激により卵胞から分泌されたエストロゲンに対する中枢の感受性が日令により異なることによることが考えられた。
  • 石島 芳郎, 伊藤 雅夫, 平林 忠
    1970 年 15 巻 4 号 p. 126-128
    発行日: 1970/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    同一条件の過排卵処置を施した未経産家兎の排卵数を季節別(月別),体重別に比較した。
    1)3,4,6,8,9,10,11および12月の排卵数を比較すると,それぞれ,32.7,36.3,39.7,23.7,27.2,36.0,31.8および31.8コで,8,9月がやや排卵数が少ない傾向にあったが,最高値の6月と最低値の8月のあいだに5%レベルで有意差がみられた以外は有意な差ではなかった。
    2)体重を2.6~2.8kg,2.8~3.0kg,3.0~3.2kg,3.2~3.4kgおよび3.4~3.6kgに分けて排卵数を比較すると,それぞれ,35.1,32.3,33.3,32.2および32.3コで,この範囲での体重による差異はみられなかった。
    3)以上のことから,過排卵家兎の卵巣の反応差は,季節,体重などの影響はあまりうけていないと推察された。
    4)排卵数の左右の関係を吟味したところ左卵巣の排卵数17.00コ,右卵巣の排卵数17.14コで,両者のあいだに有意差はみられず,左右半々に保たれていることが知られた。
  • VII.PMSG抗原抗体反応生成物感作マウスの生体内融解による性腺刺激作用と抗原性について
    向山 明孝, 池本 卯典, 鈴木 正三
    1970 年 15 巻 4 号 p. 129-133
    発行日: 1970/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    It has been suggested (IV, VI) that biological activity of PMSG was neutralized with anti-PMSG immune rabbit serum and then biological and immunological activity were reversible in heat-dissociated solution of PMSG antigen-antibody complex.
    Gonadotropic activity and antigenicity in mice injected with the PMSG antigen-antibody complex were observed by hemorrhagic follicles and corpus luteum formation reaction, uterine weight reaction and serological ring test. No gonadotropic activities of PMSG were observed and antibody to PMSG was not detected in the mice for 270 days after injection.
  • 金田 義宏, 松田 一男
    1970 年 15 巻 4 号 p. 134-138
    発行日: 1970/06/30
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    授精後6~11日における直腸検査で,排卵後に形成された黄体の突出部または側面に波動感があり中心腔に液体の貯留していることが触知されたことによって嚢腫様黄体と診断した14頭の乳牛(ホルスタイン種および同系種)について,指圧あるいは卵巣嚢腫内注入器を用いて内容液を排除し,その後の卵巣の状態ならびに処置の受胎に及ぼす影響を観察したところ,つぎのような成績を得た。
    1.処置後の卵巣所見
    a)指圧によって内液を排除した8例のうち6例は,卵巣触診時に容易に破砕されあたかも卵胞嚢腫を破砕した跡のごとき観を呈したが,処置後3~4日には正常に近い黄体の形状になり,このうち4例は妊娠黄体として存続した。
    b)他の2例は,指圧によって内液が流出し黄体の容積はやや減じたがほぼ原形を保っていた。黄体はその後一時萎縮するように感じられたが,1例は妊娠黄体として存続した。
    c)卵巣嚢腫内注入器を用いて内液を排除した6例のうち3例からは10.0~11.0mlの液が得られ,a)とほぼ同様の経過で2例は妊娠黄体として存続した。他の3例からは1.0~4.2mlの液が得られ,b)とほぼ同様の経過で2例は妊娠黄体として存続した。
    2.処置後の受胎状況
    黄体内液の排除により14例のうち9例(64.3%)が受胎した。これらの牛の妊娠期間は,長期在胎と診断された1例を除き他の8例において271~287日でありいずれも正常と認められた。受胎しなかった5例のうち4例は授精後18~23日,1例は37日に発情が発現し,この際の授精で3例が受胎した。
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