家畜繁殖研究會誌

泌乳能力と,乳腺並びにその刺戟物質の消長との関係III.誘起泌乳のためのEstrogen処理時における山羊血中Estrogen濃度の消長,並びに泌乳成績との関係

長澤弘, 香野旭乎, 正田陽一, 内藤元男

1959 年 5 巻 2 号 p. 45-48
発行日: 1959/09/30
公開日: 2008/05/15

DOIhttps://doi.org/10.1262/jrd1955.5.45

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乳用家畜の能力早期判定のための誘起泌乳において,実施の簡便化を目的とするEuvestin sol使用の可否を検討すべく,Euvestin sol及び油溶液投与の際の山羊血中estrogen濃度の消長,及びそれらと誘起泌乳成績との関係を見る目的で本実験を行つた。
試験山羊は明二才処女山羊5頭を用い,3頭にはEuvestinsolを筋肉内,2頭にはEuvestin油溶液を皮下注射し,日を追つて血中遊離,及び蛋白結合estrogen濃度をintravaginal assay法により定量した。
搾乳は注射開始時より毎日1回行い,泌乳成績としては,総乳量,平均日量,最高日量,最高期,泌乳期間,平均乳脂率を測定した。得られた結果を要約すると次の通りである。
(1)注射開始時における各山羊の血中遊離,及び蛋白結合estrogen濃度には個体により可成差が見られたが,注射開始後,Dを除いては,sol区,油溶液区共,遊離estrogen濃度は増加し,12~15日頃まで程度の差こそあれ比較的高い値を示したが,以後漸減し,23日目においてはいずれも注射開始時におけるよりも低い値を示した。
(2)血中蛋白結合estrogen濃度の消長には必ずしも一定の傾向は認められず,また,遊離estrogen濃度の消長との平衡関係も見出されなかつた。
(3)乳量その他に,Euvestinの種類及び投与方法によると思われる差は認められなかつた。
(4)両区共,血中estrogen濃度と誘起泌乳成績との間に何ら関係は見られなかつた。
(5)誘起泌乳におけるEuvestin sol使用の可能性は期待される様に思われる。

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産卵鶏における血液成分の特異性III.Lipo-蛋白の血清電解質に及ぼす影響について

本間運隆

1959 年 5 巻 2 号 p. 49-50
発行日: 1959/09/30
公開日: 2008/05/15

DOIhttps://doi.org/10.1262/jrd1955.5.49

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The increase in the R-fraction (total base determined by resin method, mEq/l-chlorine mEq/l) in the plasma of hen during egg-laying period was reported in the previous paper. Another type of investig-ation of this phenomenon was performed using the serum of estrogenized rooster. The amounts of diff-usible and non-diffusible calcium were determined by an ultrafiltration technique. The results confirm that the lipoprotein in the serum of estrogenized rooster is responsible for the increases in the R-fraction and in the protein-bound calcium.

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馬の発情期における膣粘液の結晶形成と頸管粘液のpHについて

川原善之, 安田三郎

1959 年 5 巻 2 号 p. 51-52
発行日: 1959/09/30
公開日: 2008/05/15

DOIhttps://doi.org/10.1262/jrd1955.5.51

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性周期及び性ホルモン給与に伴う子宮内膜グリコーゲンの消長について

芦田浄美

1959 年 5 巻 2 号 p. 53-56
発行日: 1959/09/30
公開日: 2008/05/15

DOIhttps://doi.org/10.1262/jrd1955.5.53

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ラット,家兎,及び乳牛を使用して子宮内膜グリコーゲンの性ホルモン給与による影響及び性周期に伴う変動をAnthrone法によつて検討した。その結果,子宮内膜グリコーゲンはestrogen給与ひごよつて増量することが認められるも,progesterone,EPホルモン給与によつて更に増量することが認められた。又所謂,卵胞期と黄体期における子宮内膜グリコーゲン量は卵胞期よりむしろ黄体期において増加するものと思われる成績が得られた。

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ホルスタインの長期在胎母仔の転帰について

佐藤正, 小川昭二

1959 年 5 巻 2 号 p. 57-62
発行日: 1959/09/30
公開日: 2008/05/15

DOIhttps://doi.org/10.1262/jrd1955.5.57

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姙馬血清性性腺刺戟ホルモンの生物学的性状に関する二三の考察特に絨毛性性腺刺戟ホルモン追注による幼若マウスの排卵反応を中心として

笹本修司, 村上一雄

1959 年 5 巻 2 号 p. 63-66
発行日: 1959/09/30
公開日: 2008/05/15

DOIhttps://doi.org/10.1262/jrd1955.5.63

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胎盤性性腺刺戟ホルモンに対するマウスの感受性について

松本武司, 江藤禎一, 星冬四郎

1959 年 5 巻 2 号 p. 67-68
発行日: 1959/09/30
公開日: 2008/05/15

DOIhttps://doi.org/10.1262/jrd1955.5.67

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卵巣嚢腫の発生に関する研究

長坂隆, 小野元雄

1959 年 5 巻 2 号 p. 69-72
発行日: 1959/09/30
公開日: 2008/05/15

DOIhttps://doi.org/10.1262/jrd1955.5.69

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NaCLAc溷濁度試験IV.鶏血清中のLow-density Lipoproteinとの関係

本間運隆, 佐藤孝二, 富田武

1959 年 5 巻 2 号 p. 73-76
発行日: 1959/09/30
公開日: 2008/05/15

DOIhttps://doi.org/10.1262/jrd1955.5.73

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Low-density lipoprotein (LDL) was separated from the blood serum of the hen by an ultracentrifugal floatation method. Phosphoprotein (LV) was sedimented to the bottom fraction together with other serum proteins of high density. Isolated LDL was soluble in water over a pH range of 9-4, however, rendered insoluble when mixed with LV at an acid pH. Heparin or dextran sulfate also formed insoluble complexes with LDL, and hence the amount of LDL in serum could be determined by measuring the produced turbidity. The titer of serological vitellin reaction of LDL was several times as high as that of LV.
It was assumed that most of yolk lipids might have their origin in LDL of the serum.

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胎盤から分離した平滑筋刺戟物質の確認とその生物学的作用

市川茂孝

1959 年 5 巻 2 号 p. 77-79
発行日: 1959/09/30
公開日: 2008/05/15

DOIhttps://doi.org/10.1262/jrd1955.5.77

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ヒトの胎盤から分離した平滑筋刺戟物質がeicosatetraenoic acidであることを確認した。この不飽和脂肪酸は脂溶性筋刺戟物質の中で最も強い刺戟物質の一つである。摘出した平滑筋に対し長い潜伏期間の後緩慢な収縮を誘起する。兎に大量注射すると血圧を甚しく降下させる。

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