図学研究
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34 巻, 2 号
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  • 橋本 創造
    2000 年 34 巻 2 号 p. 5-12
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    コンピュータ映画の創始者といわれるWhitney兄弟 (JohnとJames) は, 1940年代に抽象映画を開拓してきた.とくにJamesは, 東洋思想の影響で, 膨大な量の光る粒子の集合を操作することで映画を作ろうとして研究開発を続け, 1955年にYantraを発表した.それに協力したJohnは, もっと合理的に図形を描く装置を開発しようとして, 1957年にリサジュー図形で動画を作る装置を, 1958年にアナログ・コンピュータを使うモーション・グラフィック・システムを発明した.この研究では, Whitney兄弟の創作の基となる図学, その図学を実現するためのコンピュータを使うシステムの開発, 独自の図学の形成の過程, 図学の進歩への貢献などを解明した.
  • 蛭子井 博孝
    2000 年 34 巻 2 号 p. 13-17
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    デカルトの卵形線の外分枝には対称軸 (外短軸×2) と非対称軸 (外長軸) の2つがあり, 後者の定義は, “対称軸の中点と, そこから外分枝上のもっとも遠い点とを結ぶ線分”である.その長さは, 対称軸の長さの半分をaoとし, 左右離心率をeL, eRとすれば, ao (1+eLeR) 1/2である.ところで, デカルトの卵形線の極限がカルジオイドであり, その外長軸を考えることができる.また, 内分枝の対称軸 (内長軸×2) と非対称軸 (内短軸) と外分枝の外短軸, 外長軸の4つの軸の長さについて
    (内短軸/内長軸) 2+ (外長軸/外短軸) 2=2
    である計量不変式が成り立つ.
  • 正三角形の場合
    加川 穂積, 石井 賢一, 牧 博司
    2000 年 34 巻 2 号 p. 19-25
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    CAD機能を三角形の3本の角度の二等分線長さのみを与えて, 三角形を創成するのに利用した.内容は, その理論的な根拠の説明, その観点より作図を試み, それらの作図結果の精度につき測定した.関連して, 近代幾何学の作図で必要な, 拡大したCAD表示画面上で行える, 新たな四則演算方法を導入した.そして, 二等辺三角形の辺の長さと角度の二等分線長さとの関係を近似式の形で与えた.
    CAD表示画面上の作図の精度は, 二等辺三角形で0.04%以内の精度, そして, 上述の近似式を使う方法では0.4%以内であった.それらの精度の向上と不等辺三角形創成へのシステムの適用は今後の課題である.
  • 加藤 道夫
    2000 年 34 巻 2 号 p. 27-32
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    本研究は, 建築の設計教育との関連から図学教育について3つの側面から分析した.第1は, 過去の図学教育, 特に烏口使用に由来する心情的拒否反応である.第2は設計の実務との直接連関の欠如である.第3は特定の基準にのみ従った製図技法の教育は, 創造教育の妨げになるというものである.以上の3つの側面からの分析の結果をまとめると以下のようになる.1) 心情的拒否反応については, 負の遺産として真摯に受け止め, 今後の教育の中で払拭していかなければならない.2) 設計の実務との直接連関の欠如については, 設計と図的表現の関係が改めて考えられねばならない.3) 創造教育の阻害という観点からは, 図法幾何学が立体の特殊な捉え方にすぎないことを認識し, 多元的な見方を導入する方向で教育プログラムを再編することが求められる.
  • ―切り口のある立方体の場合
    澤田 吉苗
    2000 年 34 巻 2 号 p. 33-38
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    手書き作図の学習指導において, 製図用具を習熟させるまでの時間はなく, 一方では, コンピュータの有効利用も必須となり, 手書き作図課題だけでは, 不十分ではないかと考え, 作図と解析との関連について, 研究を続けている.
    作図過程の学習成果は, 類似の作図作業に直接活用できるが, 条件が異なれば最初からの作図となる.解析によって数式に表現できれば, コンピュータを利用して, 条件を変えた課題の出図が可能であり, その体験をさせながら, 解析への関心を喚起して, 「切り口のある立方体」の解析に取り組ませた.
    女子学生を対象とした, 「生活図形科学」の授業において, 解析の理解を助けるために, 解析過程を詳しく説明した資料を用意し, 解析結果をパソコン上で表示できるよう準備した.
    その結果, 解析タイプの分析から, 解析した数式の適用範囲まで考えさせることが必要であることが, 確認された.
  • 小山 清男
    2000 年 34 巻 2 号 p. 39-44
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • ―微分方程式と図形
    佐久田 博司
    2000 年 34 巻 2 号 p. 45-49
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 2000 年 34 巻 2 号 p. 51-59
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
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