Reactive Black 5(RB5)またはReactive Orange 16(RO16)を32 mg/L含む合成廃水を2 Lバッチリアクターでオゾン処理した。RB5とRO16を含む廃水の色度は、オゾン処理(6.3 g-O3/m3, 4 L/min)によって、8分間でそれぞれ835から50、2780から750に減少し、15分間で両者とも検出下限の50未満になった。一次脱色速度定数はRB5が0.35 min-1、RO16が0.47 min-1であった。活性汚泥微生物を用いた生分解試験では、オゾン処理により染料廃液のBOD濃度が増加することが示された。RB5含有廃水の全有機物(TOC)濃度は、生分解単独で8.9 mg/Lから8.4 mg/L、オゾン処理単独で5.8 mg/L、オゾン処理と生分解によって3.3 mg/Lとなった。RO16含有廃水のTOC濃度は、生分解単独で13.9 mg/Lから12.9 mg/L、オゾン処理単独で7.1 mg/L、オゾン処理と生分解によって4.0 mg/Lとなった。これらの結果から、オゾン処理が生物処理の有効な前処理となることが示唆された。