大阪大学工学部で栽培されていたパックブンの根に付着していたものを1983年11月に採集し480個体を研究に用いた。
ケイ殼の外形は四角状から, 四角状楕円形で両端部は嘴状から頭部状に突出し, 多くの個体は両側縁は中央部で湾入している。
上記の形態をした個体群にvar.
constrictaとvar.
heterovalvaがある。背線殼の横条線数は10μm間に20~28本か前者で, 30~34本あるのが後者である。今回は約35本であるため後者と同定すべきである。
なお, var.
constrictaの学名は命名規約から
Achnanthes exigua Grunow var.
constricta (Grunow) Hustedtを用いるべきである。
ケイ殼長11.5~15μm, モード12・13μm, ケイ殼巾4.5~6.5μm, モード5.5μmで, 従来の記録とほぼ同じである。
横条線数は擬背線殼の10μm間に18~24本, モード22本で従来の記録20~25よりやや粗なものが認められている。背線殼の横条線は10μm間に約35本である。
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