ミジンコウキクサ
Wolffia arrhizaは、生長が速く、デンプンを高濃度に蓄積する休眠芽を形成するため、有望なバイオマス資源である。本研究では、デンプンの生産性を向上させる可能性のある要因として、有機物の添加が
W. arrhizaの生長と休眠芽の形成の促進に及ぼす影響を調査した。スクロース、フルクトース、マルトース、セロビオースは、
W. arrhizaの生長と休眠芽の形成を大きく促進した。他の有機物の添加は、葉状体の生長を阻害するものもあり、グルコース、クエン酸、ピルビン酸、コハク酸は休眠芽の形成をわずかに促進した。スクロースと窒素の同時添加は、
W. arrhizaのデンプン生産の促進に効果的であった。これらの結果は、適切な有機物を添加することで、栄養塩類除去だけでなく、デンプン生産に寄与する効率的なシステムが
W. arrhizaによって構築できることを示唆している。
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