屋上に壁面を組上げ, Re数が10^6台において風圧の測定を行なった。結果は次のように要約出来る。1)水平断面周囲の風圧分布は, 負圧の値はやや小さいが, 迎え角の増大にともなうその変化は, 今までの結果と一致する。上端付近の側面負圧は下より大となることがある。2)台風時の測定で, 突風時において風上面に変動量の大きな正圧を記録した。風上面の風圧は各点間の相関も高く, 構造体に作用する変動風力を考える場合, 背面の負圧に比べてはるかに重要である。3)風上壁面上の風圧変動を, 小さな平板上のそれと比較すると, 高い周波数成分が明らかに少なく, 風上面の風圧変動が, 構造体自身の影響を受けていると思われる結果を得た。4)頂部の一隅にはった平板上で, 迎え角が45°付近のとき, 円錐状渦の発生が認められ, 縁に沿って-3.0をこえる高い負圧の, 間歇的な発生が記録された。
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