放送研究と調査
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72 巻, 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 大竹 晶子, 高橋 浩一郎, 七沢 潔, 濵田 考弘, 原 由美子
    2022 年 72 巻 3 号 p. 2-38
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    2021年夏、東京に4度目の緊急事態宣言が出される中、東京オリンピック・パラリンピックが開催され、時を同じくして新型コロナウイルスの第5波が到来した。4年に1度の国際スポーツ大会の開催と同時に、同じ国内で医療崩壊が起こるという想像しがたい事態と、そこに至る過程を、テレビはどのように報道したのか。番組メタデータに基づく量的分析と、開催前、開催直後、感染爆発期の3つの時点の番組視聴に基づく質的分析により検証した。 その結果、会期中のテレビの新型コロナ報道が、ニュースの時間配分量、報道スタンス、テレビが本来果たすべき機能など、さまざまな面において東京オリンピック・パラリンピックの影響を受けていたことがわかった。
  • 入江 さやか
    2022 年 72 巻 3 号 p. 40-45
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    1991(平成3)年6月3日、噴火活動を続けていた長崎県の雲仙普賢岳で大規模な火砕流が発生した。この火砕流によって、NHKを含む報道各社の取材クルー、同行していたタクシーのドライバー、地元の消防団員、警察官、海外の火山学者43人が犠牲となった。火砕流に対する「避難勧告」の出ている地域で取材活動を行った結果、メディア以外の人々をも巻き込む惨事となった。報道に関わる者は、このできごとを決して忘れてはならない。大火砕流から30年目となる2021年、放送文化研究所は、長崎局に保管されていた雲仙普賢岳噴火災害の取材テープ約3,000本をデジタル化した。本稿は、これらの映像素材を保存する意義について考察した。 今回デジタル化した映像素材は、三つの点で保存の意義があると考える。第一は、報道関係者だけでなく、消防団員、警察官なども災害に巻き込まれた事実を記憶にとどめること。第二に、今後発生する火山災害に備えて、安全管理を検討する貴重な「教科書」とすること。第三に、長期間にわたる火山学者とメディアのサイエンス・コミュニケーションの貴重な記録であること、である。この大災害を風化させないためにも、今後、素材のリスト化と内容の精査を進め、活用を図っていきたい。
  • 倫理的・法的・社会的課題(ELSI)の視点から
    柳 憲一郎, 宮崎 勝, 田髙 礼子, 古宮 弘智
    2022 年 72 巻 3 号 p. 46-49
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    この数年の間に、障害の有無にかかわらず、テレビ放送などのコンテンツを楽しむことが出来るサービスが登場してきている。NHKでも、特定のスポーツ中継で、手話CG実況、ロボット実況・字幕といったユニバーサルサービスを実施している。一方で、AI等を活用した新しい技術を社会実装するにあたり、倫理的な問題や法律的な兼ね合いなど、時代の変化と共に検討すべき新しい課題も生まれている。文研とNHK放送技術研究所は去年4月から共同で、倫理的・法的・社会的課題(ELSI)の視点から、ユニバーサルサービスを実用化する際の諸課題について研究を重ねてきた。 そもそも「ELSI」とは、“Ethical, Legal and Social Issues”の略。新しい技術を研究開発し、それを社会実装する際に生じうる、技術的課題以外のあらゆる課題を指している。我々は特に、ユニバーサルサービスの研究開発の視点から、メディア事業者におけるELSIへの向き合い方を検討している。今年度は、国内外の企業や学会などの外部動向や、過去事例、技研の研究者へのインタビュー調査を実施し、課題の抽出を行った。 次年度は、特にユニバーサルサービスのユーザーとなる方々や外部のサービスやELSIの専門家と連携し、事例収集、課題解決に向けた検討をさらに進める予定である。
  • 指示語をめぐるニュースの謎⑥
    井上 裕之
    2022 年 72 巻 3 号 p. 50-51
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • 開戦前後の放送協会と監督当局の関係
    村上 聖一
    2022 年 72 巻 3 号 p. 52-55
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
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