放送研究と調査
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70 巻, 11 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 「新型コロナウイルス臨時休校・休園時と再開後の‚子どもと保護者のメディア行動調査」から①
    谷 正名, 宇治橋 祐之
    2020 年 70 巻 11 号 p. 2-35
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/04/16
    研究報告書・技術報告書 フリー
    2020年、日本を新型コロナウイルス感染症が襲った。コロナ下で大きな影響を受けたのが、突然の休校・休園で在宅を余儀なくされた子どもと保護者である。 子どもと保護者はこの期間、どのような意識・価値観のもと、どのようなメディア行動をとったのか。また学校や家庭に広がりつつあったデジタル学習教材は、コロナ下でどのように認知・受容・接触・期待され、どう評価されたのか。「コロナ下でのメディア利用の変化」と「休校・休園下でのデジタル学習教材へのニーズ」という2つの課題を迅速に把握するために、臨時休校・休園時と再開後の2回、ウェブ調査とオンラインコミュニティでの定性調査(MROC)を組み合わせた調査を実施した。 1回目の臨時休校・休園時の調査結果からは、子どもも保護者も「複合的で多様な」ストレスを受けていたことが明らかになってきた。またストレスを受けた子どもたちのメディア利用が多くなることもみえてきた。その中から、「有意義へのニーズ」という意識に着目し、今後のメディア利用の方向として、オンデマンドで自由に見られるメディアの意義を再確認した。 デジタル学習教材に関しては、コロナ下での利用が飛躍的に増えたとはいえないが、どのような点に興味・関心をもち、どのような点を不安に感じているのかがみえてきた。また保護者と子どもの意識の違い、年代による意識の違いもみえてきた。学習における「楽しさ」、「わかりやすさ」と共に「みんなで」という要素の重要性が明らかになった。 コロナ下の子どもと保護者のメディアに関わる行動を報告する。
  • その意義と課題
    村田 ひろ子
    2020 年 70 巻 11 号 p. 36-48
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/04/16
    研究報告書・技術報告書 フリー
    NHK放送文化研究所が加盟している国際比較調査グループISSP(International Social Survey Programme)の調査の概要について,担当者からみた意義や課題とあわせて報告する。 ISSPは1984年に発足し、約40の国と地域の調査機関が毎年,共通の質問で世論調査を実施している。日本からは,1993年にNHK放送文化研究所が加盟し,「政府の役割」「社会的不平等」「家庭と男女の役割」など多岐に渡るテーマで調査を行ってきた。同じテーマの調査を10年ごとに実施するのが特長で,国どうしの比較とともに,10年前、20年前の結果と比較して時系列の変化を捉えることができ,世界の研究者からも高く評価されている。 調査票は加盟国の活発な議論を経て,3年がかりで作成される。筆者も2016年の「政府の役割」調査の設計をスウェーデンやフランスなどのメンバーと担当し、「政府による個人情報収集の是非」や「男女平等の推進は政府の責任か」などを問う新たな質問を提案して採用された。 ISSPは,アジアやアフリカ、中東地域の加盟国が少ないことや調査予算の確保が難しいことなど課題に直面している。イギリス英語の調査票を母国語に翻訳して調査を行う難しさも抱えている。様々な課題はあるものの、各国の国民を代表するサンプルを用いた精度の高い調査データは,今後も世界の研究などに寄与していくであろう。2021年に実施する調査に新型コロナウイルス関連の質問を盛り込むことも決まり、ISSP調査に対する期待と価値は一層高まると思われる。
  • 井上 裕之
    2020 年 70 巻 11 号 p. 50-51
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/04/16
    研究報告書・技術報告書 フリー
  • 島田 匠子
    2020 年 70 巻 11 号 p. 52-53
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/04/16
    研究報告書・技術報告書 フリー
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