2022年に実施した「幼児視聴率調査」の結果から、幼児のテレビ視聴と録画番組・DVD、インターネット動画の利用状況を報告する。調査は、東京30キロ圏に住む2~6歳の幼児1,000人を調査相手として、6月6日(月)~6月12日(日)の1週間で実施した。幼児が1日にテレビを見る時間(リアルタイム)は55分、録画番組・DVD(タイムシフト)の視聴は17分、インターネット動画の視聴は39分だった(いずれも週平均)。またテレビ総計の週間接触者率は74.4%、録画番組・DVDは53.8%、インターネット動画は67.1%で、インターネット動画が2019年・2021年から増加。平日30分ごとの視聴率(利用率)をみても朝6時30分~8時30分や午後3時~9時など幅広い時間帯で2019年から増加した。高位番組は多くをEテレの幼児・子ども向け番組が占めたが、インターネット動画でよく見られたコンテンツでは、キャラクターものや知育関係以外にYoutuberやゲーム実況など多様なコンテンツに触れていた。また保護者の意識やコンテンツを利用する場面などでは、インターネット動画が子どもの主体的な意識で選択され、テレビは食事時や家族との関係で視聴されるなど、それぞれの役割が使い分けられている傾向もみられた。
抄録全体を表示