真菌性肝脾膿瘍を合併したAML (M2) 8歳, 男児症例に対し, 摘脾, 門脈・肝動脈カテーテルからの抗真菌剤 (AMPH, FCZ) 持続投与, AMPH経口大量療法 (1mg/kg/d) による治療を行った.カテーテルからの抗真菌剤投与は, 肝動脈カテよりAMPHlmg/kg/d (平均), 総量1,484mgカテーテル留置81日間, 門脈カテよりAMPHlmg/kg/d, 総量1,395mg投与75日間, FCZ100mg/d投与61日間, カテーテル留置136日間であった.経過観察にはCT, エコー, CRPが有益であった.カテーテル治療中, AMPH投与に係わる重大な合併症は認めなかった.真菌性膿瘍治療後, HLA一致, MLC陰性ドナー (姉) よりの同種骨髄移植を施行したが, 真菌症の再燃は認めず, 現在, 移植後1年半を経て経過良好である.
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