4日周期マウス(IVCS系)において,離乳後(母マウス),偽妊娠後,雄と金網こしに同居後,progesterone連続投与後等に数回3日間隔の性周期(3日周期)を描くことを認めた。
その成績を要約すると次のようになる。
1)3日周期における膣垢像
毎日,昼間に膣垢採取し,観察した結果I~III期,IV期,V期,1~III期と3日間隔の膣垢周期を描いた(PLATE 1, 2 and 3)。
2)各条件における3日周期の発現する割合
離乳後の母マウス(8匹哺乳);80~90%,progeste-rone連続投与後;80%,偽妊娠後;60%,雄と金網こしに同居後;雄と1日同居(10~30%)•雄と連続同居(90%)となり,雄と金網こしに1日同居の成績が最も低い値を示した(Table1and2)。
3)各条件における3日周期発現の型
離乳後の母マウス,偽妊娠後およびprogesterone連続投与後の3日周期発現の型として最も高率に認められた型は4日周期を1回描いてから3日周期に移行し,3日周期を数回描いた後4日周期にもどるという型であった(Fig.1)。
4)3日周期が連続して発現した回数
平均連続発現回数で見ると,離乳後の母マウス(出産21日目離乳)5.6回,偽妊娠後5.5回,progesterone連続投与後3.8回および雄と金網こしに同居後;雄と1日同居1.4回•雄と連続同居7.8回となり,雄と金網こしに1日同居後の3日周期連続発現回数は他の群よりも低い傾向を示した(Table3)。
5)3日周期における排卵時間
雄と金網こしに同居後の3日周期発現マウスについて排卵時間を検討した結果,I期の日の午前1~4時の間に排卵を認めた(Table4,Fig.2)。6)3日周期における交配適期
V期の日の夜雄と同居させた結果I期の日の朝の検査でプラグまたは精子が認められ,妊娠した。
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