高ミオグロビン(Mb)血症が予想された11例を対象とし, 持続血液透析によるMb除去について検討した. 持続血液透析開始後1, 6, 12, 24時間に, 透析器の前後で採血を行い, 同時に排液を採取した. また, 開始後24時間で排泄された排液量とそのミオグロビン濃度も測定した. その結果, Mb濃度は11例中6例で低下し, CHDによるMb除去量は1日あたり平均75gに達した. Mbのクリアランスは平均4.5ml/minであったが, 開始後6時間から有意に低下した. 以上の結果から, CHDにより, 相当量のMbが除去され, 腎補助装置としてすでにCHDを施行しているような症例では, 新たに血漿交換などを施行する必要性は少ないと考えられた. また, Mbクリアランスの経時的劣化がみられるために, より有効にMb除去を行うためには, 最低1日1回の透析器の交換が必要であると考えられた.
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