人工臓器
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2 巻, 6 号
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  • 1973 年 2 巻 6 号 p. 315
    発行日: 1973/12/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
  • Albert STARR, Jeri DOBBS
    1973 年 2 巻 6 号 p. 317-322
    発行日: 1973/12/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    オレゴン大学医学部では1970年9月から1973年3月までに, 172例が単極電極心室同期型ペースメーカーの植込みをうけている. このペースメーカーの本体は 0.75msec の刺激信号と 0.15msec の非刺激心室同期信号とを備えている. 後者の刺激信号が心室抑制型であるときには, QRSを変形しないで, ごく僅かの電流 (0.1mA) でより早い同期感度を示すことが認められている. 長短両方の信号は区別され, 電話による伝送と受信法とで電気的に数えられる. ペースメーカー本体はレートが一定であり, あらかじめ電圧に反応しうる能力を有している. したがって, レートの分析はひとりでに, さしせまった電池の消耗を十分に警告しうる装置を備えている. 172例の新しいペースメーカーの臨床的評価についてみると, 手術死は皆無であり, 遠隔死は28例で, ペースメーカー不全による死亡例はなかった. 再手術は43例に施行し, これらのうち8例が電池不全, 7例がトランジスターの欠陥であり, さらに1例は連続部のはんだ付の不備であった. 結合部の機能不良や接合装置の機能不良, あるいは電極の障害などはただの1度もなかった. 電極の断線は1例にみられ, 植込み後最も長期の症例は30カ月以上であるけれども, 電池の消耗例は経験してない. 電話による伝送の経験では送電系機能障害の検波や, さらにはペースメーカーの経過観察をhigh bvelの患者や医師の協力をえて, 満足すべき成績をえている.
  • 阿岸 鉄三, 末光 浩, 寺杣 一徳, 石神 裏次, 銭谷 利男, 寺倉 誠二
    1973 年 2 巻 6 号 p. 324-329
    発行日: 1973/12/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    犬で実験的に頸動脈洞神経電気刺激を行ない, 頸動脈・腹腔動脈・上腸間膜動脈・腎動脈・股動脈各血管床における血流力学的変化 (血圧, 血流量, 末梢血流抵抗) の検索を行なった. 刺激によって, 各血管床の血流量は減少し, 腎動脈を除く他の血管床の血圧は低下し, また計算上の抵抗は増大することが結果として得られた.
  • 安倍 隆二, 寺松 孝, 秋山 太一郎
    1973 年 2 巻 6 号 p. 330-336
    発行日: 1973/12/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    コラーゲンコーティングしたシリコンチューブとシリコンメッシュを付したダブルルーメン構造の人工気管を作成, 成犬の主として頸部気管と置換した結果, 臨床的に応用しうると思われる成績をえた.
  • ―開心術に対する応用を中心として―
    金有 世, 安達 博昭, 金子 正光, 和田 寿郎, 浅野 雅夫, 黒川 一郎, 鈴木 隆一
    1973 年 2 巻 6 号 p. 337-342
    発行日: 1973/12/15
    公開日: 2011/12/02
    ジャーナル フリー
    開心術症例の一層の重症化, 若年化, 補助循環を含む長時間灌流の必要性などから膜型人工肺が注目され, 臨床にも応用されつつある. Lande-Edwards 型膜型肺を用いて開心術に対する応用を中心に, 酸化, 脱炭酸をはじめとする血液ガス分析および血液生化学的影響について検索し, その有用性を認めるとともに, 臨床における使用にあたっての諸種の注意すべき点に検討を加えたので報告する.
  • ―嵌入移植実験による局所因子の解明―
    竹林 淳, 難波 彰一, 鎌谷 正博, 片上 善嗣, 林 宏輔, 柳 善佑, 中上 健, 喜瀬 一登
    1973 年 2 巻 6 号 p. 343-348
    発行日: 1973/12/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    移植人工血管の修復過程の研究の一環として理想的な移植床と思われる大動脈内移植 (嵌入移植と仮称) を試み, その成績を通常移植時のそれと比較したところ極めて迅速,且つ良好な修復過程を示した. これは移植片が極めて栄養に富む周囲組織に囲まれ, 且つ全周にわたり密に接する事により, 布目を通して細胞や線維の侵入がスムースなためと思われる. この嵌入移植片の外面, あるいは内面をsilicone-coatingすると, 内coatingの開存成績が極めて不良であり, 有孔性の問題についても言及した.
  • 田口 一美, 鷲津 卓爾, 松村 豪晃, 平尾 勝, 田村 陸奥夫, 加藤 肇三, 林出 宇生, 望月 高明, 高村 敬一, 真下 一策, ...
    1973 年 2 巻 6 号 p. 349-354
    発行日: 1973/12/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    (1) 入工弁置換後の栓塞症発生は5年以上経過の116例中20.0%にみられた.
    (2) 人工弁置換後の栓塞症発生は5年以下経過の83例中16.0%に認められた.
    (3) これに対してdipyridamole ASA大量投与を行なった1年間の成績では5年以上の54例中1.9%と対照の9.1%に比し著しい減少が認められた. 5年以内の症例でも35例中2.9%と対照の14.7%よりも著しい減少が認められ, 予防的効果が統計的に明らかであった.
  • ―特に虚血不全心に対する効果―
    田林 正秀, 松倉 裕美, 松山 陸奥彦, 黄 書成, 本間 侯扮, 笹 尚, 川上 敏晃, 黒島 振重郎, 杉江 三郎
    1973 年 2 巻 6 号 p. 355-361
    発行日: 1973/12/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    大動脈バルーン・パンピングは, 左室駆出抵抗の平均14%の軽減により, 明らかな左室収縮, 拡張期減圧効果, 大動脈への血液くみ出し効果を示し, 左室のexternal performanceの向上を認めた. 虚血心のモデルでは, この効果がより顕著となり, 正常心と異なり拡張期動脈圧上昇に基づく有意な冠血流増強効果を認めた. さらに連続2時間に渡るパンピングにより左室収縮性, ポンプ機能の明らかな改善を認め, 本法の補助効果とその限界, 臨床応用の問題点につき述べた.
  • 丁 栄市, 富野 哲夫, 黒沢 博身, 金 中根, 三浦 勇, 金 万有, 三浦 茂, 壁井 信之, 八代 健輔, 一色 節也, 椎塚 保, ...
    1973 年 2 巻 6 号 p. 362-372
    発行日: 1973/12/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    バルーン法を安全に行なうために, 耐久力のあるバルーンカテの開発, 安定駆動条件, 臨床応用における検討を行なった. その結果, 一層安全かつ耐久性を有するタンデム型バルーンを開発し, これを用いて再発急性硬塞に合併した心原性ショック例に11時間の臨床応用を行なった. 完全房室ブロックはパンピングと共に洞調律に回復し, 血行動態も安定した. その後double vein graftingを行なったが術後15時間目に低拍出量となり救命しえなかった.
  • 内田 久則, 秋山 憲義, 渥美 純夫, 名越 和夫, 大宮 東生, 前川 和彦, 阿曾 弘一, 升沢 寛子, 小林 豊, 丸茂 文昭, 平 ...
    1973 年 2 巻 6 号 p. 373-379
    発行日: 1973/12/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    腎不全患者15症例に対してTenckhoffのPermanent indwelling catheterを挿入し, 腹膜透析を行なった. 3症例ではcatheter閉塞のため早期に機能を廃絶した. 腹膜炎および皮下トンネル部の感染は4症例で認められた. catheter挿入に基づく合併症を回避し長期開存を得るための方策につき検討を行なった.
  • 山崎 善弥, 藤森 義蔵, 島 文夫, 石田 正統, 桜井 靖久, 渥美 和彦, 島津 達雄, 戸川 達男, 山本 路子, 大沢 猛彦
    1973 年 2 巻 6 号 p. 380-386
    発行日: 1973/12/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    乳癌手術後患側上肢浮腫を主とする四肢リンパ浮腫の治療のために, 純流体素子系あるいは全空気圧制御方式(NUFLOGIX)により制御され, 上肢(下肢)にうっ滞せるリンパを末梢より中枢にもみ送るように作動するリンパ循環促進装置(波動型マッサージ器, あるいはFUSCER)を開発試作した.
    本装置により四肢リンパ浮腫30例を対象に波動型マッサージを行ない, 患部の周径の減少, 患部の軟化など自他覚的改善を認めた.
  • 田中 二仁, 平塚 博男, 松本 学, 小原 邦義
    1973 年 2 巻 6 号 p. 387-389
    発行日: 1973/12/15
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    急性左心不全に対する左心バイパス法として考案された経心尖大動脈送血法を日常の開心術に応用し, その安全・簡便であることを確認した.
    本法の開発から日常の開心術への応用に至る歴史的経緯を述べた.
    本法は, 大動脈弁置換などの一部を除いて, すべての開心術に適用でき, とくに幼小児においてはいっそう有利である.
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