杏林医学会雑誌
Online ISSN : 1349-886X
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45 巻, 1 号
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原著
  • 土田 幸介
    原稿種別: 原 著
    2014 年 45 巻 1 号 p. 3-14
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/04/01
    ジャーナル フリー
     口腔内アメニティと全身健康との関係について検討するため,沖縄県S町(当時)の住民健診資料から40歳以上の518人(男173人,女345人)を自歯群と義歯群に区分し,口腔内アメニティ等を独立変数とし,口腔内アメニティ調査年の,その1年後の,及びその2年後の健診成績のうちのBMI,肝機能及び脂質代謝の結果を従属変数として多重ロジスティック回帰分析を用いて解析を試みた。統計的な有意性があったのは,自歯群の「構音に不自由なし」に対する「構音に不自由あり」の調査年の中性脂肪(TG)値高値のオッズ比が高かったこと,義歯群の「よく噛める」に対する「噛めない」の2年後のBMI高値のオッズ比が低かったこと,「構音に不自由なし」に対する「構音に不自由あり」の2年後のBMI高値のオッズ比が高かったこと,「よく噛める」に対する「噛めない」の2年後のTG値高値のオッズ比が低かったこと,及び「義歯の具合はよい」に対する「義歯の具合はまあまあ」の1年後のTG値高値のオッズ比が高かったことであった。
     これらのことから口腔内アメニティと定期健診成績との関連性が窺え,地域保健の推進にあたり,口腔内アメニティの有用性が示唆されたと考えている。
特集「悪性腫瘍(追補)」
杏林大学学位論文要旨および審査要旨
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