放送研究と調査
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74 巻, 5 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 「子どものメディア・デジタル教材に関するウェブモニター調査」から①
    子どものメディア・デジタル教材利用に関する調査研究プロジェクト, 舟越 雅, 行木 麻衣, 築比地 真理
    2024 年 74 巻 5 号 p. 2-27
    発行日: 2024/05/01
    公開日: 2024/05/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    スマートフォンの普及などメディアを取り巻く環境が大きく変わる中で、子どもたちがどのようなメディアやデジタル機器を日々利用し、家庭ではどのようにデジタル教材を使いこなして学習しているのか、全体像を把握する大規模調査を実施した。その結果を3回に分けて報告する。今回はおもにウェブモニター調査の結果から、子どもたちの基本的なメディア利用に注目した。リアルタイムのテレビ視聴とインターネット動画利用をみると、小学生以下ではテレビがやや高いものの、成長するにつれてネット動画の存在感が増していた。また、そのネット動画の存在感は、見る動画サービスが増えていたり、利用時間が長時間化したりする点において顕著であった。さらに子どもが自分でスマートフォンを使うことは、ネット動画に加え、SNSやゲームといった多くのデジタルサービス利用を促進していたが、それぞれの浸透のタイミングは内容によって異なり、中にはスマートフォンを介さない利用もみられた。そしてテレビ視聴には、家族と一緒に楽しむことが多いという結果もみられ、保護者にもそうしたイメージが持たれていた。調査からはデジタルサービスが子どもに深く浸透している様子がわかったが、その中でもテレビならではの特徴や役割も垣間みられた。
  • ジェンダー課題を中心に
    熊谷 百合子
    2024 年 74 巻 5 号 p. 28-65
    発行日: 2024/05/01
    公開日: 2024/05/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本稿は2023年10月開催の「文研フォーラム2023秋」のシンポジウム「メディアの中の多様性を問う~ジェンダー課題を中心に~」の採録をベースに、メディア組織内のジェンダー課題と、課題克服のために何ができるのかを考察する。 NHK放送文化研究所では2021年度からテレビ番組に登場する男女比を継続的に調べてきた。このシンポジウムでは、多様性やジェンダー平等への関心が高まるなかで、メディアは社会の要請に応えることができているのか、メディア内部のジェンダー課題を中心に有識者と議論した。第1章は、2023年10月号の『放送研究と調査』に掲載した多様性調査の最新結果のうち、シンポジウムで報告した内容とメディア内の女性比率の現状を踏まえたシンポジウムの討議の模様を伝える。第2章では、労働組合のアンケートをもとに職場のジェンダーギャップの現状を可視化した登壇者の川崎桂吾氏(毎日新聞労働組合・前委員長)の報告を紹介する。第3章では、なぜ組織の中に多様性が求められるのか、ダイバーシティー経営に詳しい只松観智子氏の解説をまとめる。第4章ではメディアの中の多様性を促進していくうえで何が求められるのか、フォーラム内で紹介した報道の現場の模索について、具体例を交えて報告する。
  • 大髙 崇
    2024 年 74 巻 5 号 p. 66-95
    発行日: 2024/05/01
    公開日: 2024/05/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    世界最大規模の放送(視聴覚)アーカイブ機関・INA(国立視聴覚研究所)の最新動向やフランスの法制度の変遷を報告し、日本の放送アーカイブ利活用促進に向けた示唆を抽出する、2回シリーズの論文の後編。INAの誕生から50年、その活動を支える放送法などの法整備の経緯をひもとき、「国家遺産」の保存と活用を担う高い公共性と、映像・音声フッテージの販売事業者という商業的な側面を両立させるため、立法者たちが時に強引な法改正も辞さなかったことを明らかにする。創設以降、INAは公共放送局と著作権の帰属をめぐって激しい”網引き”を続け、経営は悪化したが、2000年の放送法改正によって政府とCOM(目標手段契約)を締結し、使命と財源が安定化した。また、インターネット社会が到来し、アーカイブ利活用のための権利処理問題が深刻になると、2006年に「反証可能な許諾推定」の制度を導入し、INAは実演家の権利処理コストを大幅に低減できるようになった。不満を抱く実演家側と長期の法廷闘争に発展したが、欧州司法裁判所がINAを優遇するこの制度を認める決定を下したことで、決着した。総括として「公共財」「放送財」「商業財」という放送アーカイブの3つの側面を示し、公共財としての価値に着目しつつ、放送番組センターの役割の拡充も視野に、日本での法制度や環境の整備について考察する。
  • 塩﨑 隆敏
    2024 年 74 巻 5 号 p. 96-102
    発行日: 2024/05/01
    公開日: 2024/05/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    APAC Trusted Media Summit 2023が,2023年12月にシンガポールで開催された。アジア太平洋地域の32の国と地域から約680人が参加し,誤情報・偽情報に対する課題や知見を共有した。2024年は世界各地で指導者を選ぶ「選挙イヤー」と位置づけられる中,参加者は,生成AIによって制作された音声や映像を使って,「ディープフェイク」と呼ばれる偽情報への危機感・警戒感を高め,ファクトチェックによって民主主義の根幹である選挙を健全に進めていくという意識を再確認した。そのために有効な手法が,ほかの組織との連携であることも強調されていた。一方で,ファクトチェック団体の財政状況は厳しく,いかにして維持していくかという問題意識も分かち合っていた。さらに若者を対象にしたメディア・リテラシーを向上させる活動にも参加者から注目が集まっていた。
  • 松岡励子氏(脚本家)が残した文書から
    村上 聖一
    2024 年 74 巻 5 号 p. 104-107
    発行日: 2024/05/01
    公開日: 2024/05/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
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