JARI Research Journal
Online ISSN : 2759-4602
2016 巻, 7 号
JARI Research Journal 2016年7月号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
研究速報
  • 宇野 宏, 江上 嘉典, 藤田 和男
    原稿種別: 研究速報
    2016 年2016 巻7 号 論文ID: JRJ20160701
    発行日: 2016年
    公開日: 2025/11/06
    研究報告書・技術報告書 フリー
     高年層のドライバが第1当事者となる道路交通事故は年々増加しており,2010年以降は65歳以上のドライバによる事故件数が24歳以下による事故を上回っている.自動車の運転は,ドライバによる知覚,情報処理,運転操作の連鎖であり,加齢による心身機能の低下が各々の要素に影響を及ぼしていることによると考えられる.  衝突の危険は,通常状況と緊急状況の運転行動が適当でない場合に生じるとみられる.すなわち,Fig. 1のように,①ドライバ自身の通常時の運転行動や,他の交通参加者の挙動が原因となって通常状況が緊急状況に変化し,②ここで回避操作に失敗した場合に衝突に至る.事故を防止するためには,まず車線内への自車位置の保持や,適正な車速,車間距離の保持などに関わる通常時の運転行動が適切である必要がある.高年層のドライバではこれらの運転行動が不安定化し,緊急状況の出来につながっている可能性がある.  一方,高年層のドライバは,心身機能の低下を運転に臨む態度や行動によって補償しているといわれており,例えば,先行車の制動灯点灯に対してより早期に制動操作を開始することが報告されている.補償的行動がとられているのであれば,見かけ上は運転行動の変動性が増しても,自らが原因となって緊急状況を発生させるリスクはさほど増していない可能性も考えられる.  本稿では,年齢と通常時の運転行動との関係を把握するため,運転シミュレータで単路上の先行車追従走行を設定し,65歳前後までのドライバを対象に,運転操作,車両挙動,自車位置の変動性を調べた.また,横方向のリスクとして車線逸脱,前後方向のリスクとして先行車への追突を想定し,測定したデータに基づく簡単な机上計算により,各々の回避に成功するためにドライバが実現する必要のある車両挙動発生までの反応時間を推定して年齢群間の差を調べたので報告する.
研究活動紹介
  • ~第2フェーズに向けた制御性能改善~
    中村 英夫, 河島 宏紀, 高林 勝, 笹川 陽平, 新宅 昭文
    原稿種別: 研究活動紹介
    2016 年2016 巻7 号 論文ID: JRJ20160705
    発行日: 2016年
    公開日: 2025/11/06
    研究報告書・技術報告書 フリー
    (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から受託し,CO2削減を主目的に2008~2012年度に実施した「エネルギーITS推進事業」のトラック隊列走行技術から,横方向の制御技術のみを切り出すことで,高速道路の保全車両など産業車両の運転支援を行うことが可能である.トンネル内の照明灯具に高圧の水蒸気を噴射して洗浄するトンネル照明灯具清掃車両にこの技術を応用する共同研究を中日本高速道路株式会社(以下,NEXCO中日本)と行った.前回の第1報では,2011~2013年度に実施した車両改修,第1フェーズ評価検証を紹介した.今回の第2報では,2014~2015年度に実施した第2フェーズの結果に対する課題把握,制御仕様改善,評価検証の結果と,2015年ボルドーで開催されたITS-WCでの発表内容を合わせて紹介する.
解説
  • 伊藤 寛
    原稿種別: 解説
    2016 年2016 巻7 号 論文ID: JRJ20160709
    発行日: 2016年
    公開日: 2025/11/06
    研究報告書・技術報告書 フリー
     近年インターネット関連技術は飛躍的に進歩を遂げている.2014年には,W3C(World Wide Web Consortium:インターネットの仕様を作成している団体)からHTML5(Hyper Text Markup Language Version 5:Webで使われる言語)の勧告(規格**)が出された.  従来インターネットでWebブラウザは,主にWebサイトから画像等のデータをパソコン等にダウンロードして表示させる,というように使われてきた.自動車のような,通信状況が刻々と変化する環境で安定的に使うことには制約があった.これに対して,HTML5で新たに追加された機能であるWebストレージは,JavaScript(プログラミング言語の一種)を端末側にダウンロードし,サーバとの通信が切れても端末側で動作させることを可能にした.  これに加えて,サーバとの間の双方向通信を可能にするWebSocketという技術が導入された.この結果,例えば,自動車の情報をサーバに送信する,といったことが可能となった.これは,従来,テレマティックスシステム等で実現されてきたプローブ情報システムをWeb技術を使って実現できることを意味する.  こうしたことから,W3Cでは,2012年から自動車向けに必要となる仕様の検討作業を始めている.本稿では,この活動の経緯と最近の動向について紹介する. ** W3Cでは,策定される規格はRecommendation(勧告)と呼ばれる.
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