杏林医学会雑誌
Online ISSN : 1349-886X
Print ISSN : 0368-5829
ISSN-L : 0368-5829
16 巻, 3 号
選択された号の論文の21件中1~21を表示しています
  • 原稿種別: 表紙
    1985 年 16 巻 3 号 p. Cover9-
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1985 年 16 巻 3 号 p. Cover10-
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 泰司, 東 昇吾, 竹内 隆治, 川島 帝都夫, 高藤 豊治, 戸澤 孝夫
    原稿種別: 本文
    1985 年 16 巻 3 号 p. 323-339
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    当教室の研究の一環として, ヒトの全身の骨格筋内の栄養動脈の分布に関する研究を進めている。本論文では, 日本人成人10体20体側例の下腿三頭筋の中の腓腹筋について, 栄養動脈の起始部, 分枝状態および本筋内の分布領域等を検索した。本筋は通常, 膝窩動脈(Po)の枝の腓腹動脈が主であるが(I型), 更に下部に後脛骨動脈の枝がヒラメ筋を貫通した後に分布する例もある(II型)。また, 両側頭にそれぞれPoからの独立枝のみが分布するものをa型, 共通枝を有するものをb型とした。I-a型, I-b型, II-a型およびII-b型の出現頻度はそれぞれ35%, 40%, 15%および10%であった。また, 種子骨(Fabella)は外側頭の起始腱中に10体側例および破格筋である2例の第三腓腹筋を認めた。
  • 高藤 豊治, 東 昇吾, 戸澤 孝夫, 川島 帝都夫, 竹内 隆治, 佐藤 泰司
    原稿種別: 本文
    1985 年 16 巻 3 号 p. 341-353
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    ヒトの長掌筋は個体発生の過程で種々の破格を生じやすい筋である。日本人成人屍体82体164側および成人生体201名402側を検索した結果, 屍体の破格例は14側(8.5%)であり, うち中間位筋腹が2側(1.2%), 腱分裂が6側(3.7%), 欠如が7側(4.3%)に出現し, 生体観察での欠如率は5.0%であった。手と手掌腱膜の起始部の形態から次の7型に分類した(I型以外は破格例)。I型 : 正常型(91.5%), IIA型 : 長掌筋腱部が屈筋支帯(Rf)と手掌腱膜(Ap)に移行(3.7%), IIB-fds型 : 長掌筋欠如, Apが浅指屈筋から起こる(2.4%), IIB-fcr型 : 長掌筋欠如, Apが橈側手根屈筋から起こる(0.6%), IIB-fcu型 : 長掌筋欠如, Apが尺側手根屈筋から起こる(0%), IIIA型 : 長掌筋腱部がRfに終わり, ApはRfから起こる(0.6%), IIIB型 : IIIA型から長掌筋欠如(1.2%)に分類した。正常な長掌筋(I型およびIIA型)81体155側を計測したが全例の平均値は, 全長234.3mm, 筋質部と腱部の比は49.6 : 50.4であった。
  • 児玉 憲典
    原稿種別: 本文
    1985 年 16 巻 3 号 p. 355-366
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    29名の分裂病者に, 平均5年2カ月の間をおいてロールシャッハ・テストの再テストを行ない, 初回のテストと再テストの内容の変化を検討した。その結果, 人間運動反応, 人間反応, 形態水準, 修正BRSに関して有意な低下がみられ, 精神分裂病の長期経過による精神内界の貧困化が認められた。しかし, 反応数や初発反応時間には有意差はみられず, 陰性症状としての人格荒廃がロールシャッハ・テストの反応性の低下として現われるとする従来の研究に批判を加えた。本研究では, 人格の荒廃は反応の量的側面の遅鈍化よりも質的な側面での低下として現われることが明らかにされた。
  • 金子 哲也, 西山 勇
    原稿種別: 本文
    1985 年 16 巻 3 号 p. 367-373
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    老年期痴呆をもたらすAlzheimer病(AD)患者由来のリンパ球では, 染色体の数的異常増加の報告がある。しかし同変化は健常者の加齢によっても生じ, また観察には技術的困難を伴うため評価は定まっていない。本研究ではより鋭敏かつ観察容易な染色体損傷の指標である姉妹染色分体交換(SCE)を, 同病患者3名に由来する培養リンパ球において観察した。合わせてDNA closs linksを生ずるMitomycin-C (MMC)存在下でのSCE誘発および細胞分裂動態を観察し, 変異原感受性の評価を行なった。MMC非存在下のSCEはADでは同年代対照に比しやや高いものの有意差は得られなかったが, MMC存在下では両者の差は増幅され有意な差に到った。細胞分裂動態の観察結果からこのSCE頻度の増加は動態変化による見かけ上のものではなく, むしろ細胞内環境の変化によることが示され, 老化に伴う染色体の脆弱化との関連が示唆された。
  • 古庄 敏行
    原稿種別: 本文
    1985 年 16 巻 3 号 p. 375-380
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    若年発症インスリン依存型糖尿病(IDDM)の遺伝的異質性を検討するため, 日比ら(1982)の1525人のIDDM診断時年齢分布を複合正規分布と仮定した統計遺伝学的解析を試みた。その結果は, 若年発症IDDM診断時年齢分布に単一の正規分布をあてはめた場合も, 複合正規分布をあてはめた場合も, 観測度数と期待度数との差は統計的に有意であった。したがって, 上記の方法で若年発症IDDMの遺伝的異質性を検出することはできなかったが, これをもって直ちに否定するものではなく, 今後の問題である。
  • 有村 義宏, 中林 公正, 辻 正人, 長沢 俊彦, 木村 常雄
    原稿種別: 本文
    1985 年 16 巻 3 号 p. 381-387
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    ヒトの慢性糸球体腎炎の中で, 微少変化群(MCNS)はその発症進展に細胞性免疫が関与していると考えられている。一方, ラットのアミノヌクレオシド(AN)腎症は, その臨床症状, 腎組織所見がヒトMCNSと類似しているため, ヒト微少変化群のモデルとされている。しかし, ラットのANネフローゼにおける細胞性免疫の関与については, いまだ明らかでない。このため, 今回我々は, ラットANネフローゼにおいて, フローゼ期の末梢リンパ球subsetsの変動, Phytohemagglutinin, Concanavalin A, Pokeweed mitogenなどの各種mitogenに対するANネフローゼラットのリンパ球幼若化反応を検討した。その結果, ANネフローゼでは, 末梢血リンパ球subsetsのうち, B細胞の比率が上昇していた。又, リンパ球幼若化反応では, PWM刺激において反応性の亢進が認められた。これらのことより, ラットANネフローゼにおいても, ヒトMCNSと同様な免疫学的な異常の存在している可能性が推測された。
  • 小林 富美恵, 園 徳偉, 森井 勤, 松井 利博, 飯島 利彦
    原稿種別: 本文
    1985 年 16 巻 3 号 p. 389-396
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    二重免疫拡散法, ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)によって, 日本住血吸虫感染マウス血清中に産生される抗虫卵抗体の産生状況と, 可溶性虫卵抗原(SEA)の性状について調べた。雌雄抱合体が1対以上回収されたマウス血清中では, 感染後7週目から抗体が認められたが, 単性感染では抗虫卵抗対は検出されなかった。SEAと感染血清との間に形成される沈降線の本数と, 回収抱合体数(1∿10対)との間には, 有意な相関は認められなかった。沈降線数はむしろ感染経過日数に依存して増大することが示唆された。一方, SEAの泳動後の各画分の抗原性を明らかにした。その結果, 糖タンパクを含む泳動度の小さい画分が, 感染初期から慢性期にわたって抗体産生を惹起し, 泳動度の大きい画分に対しては, 10週目以降の慢性感染期になって抗体が産生されると考えられた。また, SEAの抗原分子上には, 多くの共通な抗原決定基が存在することが示唆された。
  • 野崎 道郎
    原稿種別: 本文
    1985 年 16 巻 3 号 p. 397-406
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    Dopamine(DOP) antagonistであるmetoclopramide(MCP)のaldosterone(ALD)分泌に対する作用をin vitroの実験で検討した。ラット副腎皮質球状層遊離細胞を用いたsuperfusionで, MCPはほぼ用量依存的にALDの分泌を増加した。この増加は, DOP, cyproheptadine(CYP)の同時添加で影響されず, trifluoperazine(TFP)の同時添加で抑制された。同様の細胞を用いて行なったincubation実験では, 15分間のincubationのみでALDの分泌増加がみられ, それ以後は抑制傾向がみられた。15分後のALDの増加はDOPで影響されず, TFPで抑制された。人のALD産生腫瘍より得られた遊離細胞のsuperfusionでも, MCPはALDの分泌を増加した。この効果はDOP, CYPの同時添加で持続する傾向がみられた。MCPはin vitroでDOP, CYPと関係なくALDの分泌を促進し, その作用にはCa-calmodulin系が関与している可能性が示唆された。
  • 本島 悌司, 鍋谷 欣市, 福住 直由
    原稿種別: 本文
    1985 年 16 巻 3 号 p. 407-414
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    53歳, 男。胸部中部食道癌にて入院した。内視鏡生検では扁平上皮癌であった。術前合併療法は行わずに, 胸部食道切除兼胸骨後頚部食道胃吻合術を行った。手術所見では, A_1, Pl_0, M_0, N_0, ST-IIであった。切除標本で, 肉眼的に4個の病変が認められた。それぞれをA, B, C, D病変とすると, Aは主病変であり, 5.4×2.2cmの頂部に潰瘍のみられる隆起型病変で上皮内伸展をともなう中分化扁平上皮癌であった。A病変内に粘表皮癌が混在してみられた。BおよびC病変は, ともに径1cm以下の小潰瘍性病変であり, B病変は低分化扁平上皮癌であった。C病変はA病変と粘膜下で衡突した粘表皮癌であった。D病変は上皮下で多中心発生を示す粘表皮癌であり, 切除口側断端部までみられた。切除術後3カ月で頸部皮下へ転移結節(扁平上皮癌と粘表皮癌)がみられ, 7カ月で死亡した。内外の粘表皮癌を集計し, 組織学的事項について検討した。
  • 小林 義〓, 福島 久喜, 鍋谷 欣市, 佐藤 恵, 浅野 孝, 菅井 義久, 赤井 契一郎
    原稿種別: 本文
    1985 年 16 巻 3 号 p. 415-419
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    患者は48歳女性, 左乳房腫瘤を主訴に来院し当科入院となった。理学的所見で, 左乳房内上方から乳頭にかけて, 4.5×5.0cmの腫瘤を触知した。その表面は平滑, 弾性硬, 可動性を呈した。Mammographyで一部spiculaを伴った境界明瞭な腫瘤陰影を認めた。超音波検査でcystic patternを示し, その中へ突出する辺縁不整な腫瘍陰影がみられた。血性分泌物の細胞診および腫瘤の穿刺吸引, その細胞診で, class IIIと診断された。以上より嚢胞内乳癌を疑った。手術はまず生検を行い, 病理組織学的に嚢胞内乳癌と確診し, 7日後に拡大乳房切断術を施行した。肉眼的に嚢胞内には血性液が貯留し, 内面の一部に大小結節状の1, 7×1.3cmの腫瘤が突出し, 組織学的には浸潤性髄様腺管癌と診断された。
  • 野崎 稔, 佐久間 猛, 小池 秀海, 吉野 佳一, 古賀 良彦
    原稿種別: 本文
    1985 年 16 巻 3 号 p. 421-427
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    悪性症候群は抗精神病薬の重篤な副作用として知られ, 著明な自律神経症状, 錐体外路症状を伴って発症する比較的予後不良の症候群である。我々は, 精神分裂病を基礎疾患としhaloperidol筋注を契機として発症したと思われ, 明らかな脳波異常を呈し, かつ臨床症状の軽快と共に脳波異常の著明な改善をみた同症候群の1例を経験した。入院時脳波はα波の消失, δ波優位の広汎性徐波化を示し, 鋭波の出現も一過性にみられたが, 他の臨床症状の軽快と共に正常に復し, 現在何らの神経学的後遺症も認められない。同症候群における明らかな脳波異常は文献上記載が少なく, 特に脳炎との鑑別上問題となる。また, 脳波異常と予後との関連は乏しいと思われた。
  • 原稿種別: 付録等
    1985 年 16 巻 3 号 p. 429-
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1985 年 16 巻 3 号 p. 429-
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1985 年 16 巻 3 号 p. 429-
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1985 年 16 巻 3 号 p. App8-
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1985 年 16 巻 3 号 p. App9-
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1985 年 16 巻 3 号 p. App10-
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1985 年 16 巻 3 号 p. Cover11-
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1985 年 16 巻 3 号 p. Cover12-
    発行日: 1985/09/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
feedback
Top