胆道
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15 巻, 4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 宮谷 博幸, 山中 桓夫
    2001 年15 巻4 号 p. 283-287
    発行日: 2001/10/12
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
    チューブステント(TS)を用いた内視鏡的胆管ステント挿入術(EBD)を行った70例につき,ステントの開存期間に影響を与えると思われる因子について,特に糖尿病の有無について検討した,また,金属ステント(EMS)についても糖尿病の有無がステント開存期間に影響を及ぼすかどうかを検討した.
    単変量解析では疾患の違い,糖尿病の有無でステント開存期間に有意差を認めた.多変量解析では糖尿病の有無で有意差を認め,特に細径TSによるドレナージの際,糖尿病の有無について留意することが必要であると考えられた.EMSについては糖尿病の有無で開存期間に有意差はなく,糖尿病患者で悪性胆道閉塞の内瘻化には,EMSを選択するのが望ましいと考える.
  • 高森 繁, 北山 尚也, 三浦 弘善, 渡辺 繁, 藤原 典子, 別府 倫兄, 二川 俊二, 高瀬 優, 松本 俊治, 須田 耕一, 須山 ...
    2001 年15 巻4 号 p. 288-295
    発行日: 2001/10/12
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
    症例は4 1 歳女性. 主訴は黄疸, 全身倦怠感. 血液検査所見では閉性黄疸, 胆道 系酵素およびトランスアミナーゼの上昇を認めた.画像上,肝内側区域に存在する内部に乳頭状隆起を伴った嚢胞性腫瘍で,隆起の部位は超音波検査上high echoを呈し,造影CT,血管造影にてhypervascularであった.また,嚢胞内に結石が認められた.病理組織診断は,嚢胞形成を伴った胆管細胞癌であった,当症例は画像診断上,胆管嚢胞腺癌と酷似しており,鑑別が困難であると考えられた.粘液産生あるいは腫瘍の壊死などによる嚢胞変性によって嚢胞形成性を示す胆管細胞癌報告例は,自験例を含め18例見られたが,粘液産生によってではなく,胆管内腔に腫瘍が発育することによって腿管閉塞を生じ,末梢胆管が嚢胞状に拡張した症例は,自験例以外に1例を見るに過ぎず,昨常に稀な症例であると考えられた.
  • 上原 圭介, 長谷川 洋, 小木曽 清二, 坂本 英至, 柴原 弘明, 伊神 剛, 太平 周作, 森 俊治
    2001 年15 巻4 号 p. 296-300
    発行日: 2001/10/12
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
    症例は61歳,女性.検診のUSにて胆嚢の隆起性病変を指摘され,精査入院となった.ERCPでは膵管型膵・胆管合流異常を認め,戸谷分類のIa型胆道拡張症を伴っていた.また,胆嚢底部と体部に陰影欠損を認めた.EUSでは外側高エコー層の菲薄化を認め,SS胆嚢癌と診断し,系統的肝切除術(S4a+S5+S6a)+リンパ節郭清+肝外胆管切除術を施行した.病理組織学的には胆嚢体底部の腫瘍は,共に中分化型管状線癌,深達度ssであり,底部の腫瘍ではS4aに流入する胆嚢静脈内に腫瘍栓を認めた.
    胆嚢癌では経胆嚢静脈的に肝転移をきたすことがあり,胆嚢静脈腫瘍栓はその前段階と考えられる.胆嚢静脈への浸潤を認めるss胆嚢癌では,肝転移を予防するため,胆嚢静脈還流の頻度が高いS4a+S5+S6aの系統的肝切除が必要と考えられた.
  • 宮谷 博幸, 山中 桓夫
    2001 年15 巻4 号 p. 301-305
    発行日: 2001/10/12
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
    総胆管結石の73 歳, 男性. 脳梗塞後遺症, 腹部大動脈瘤術後で, EST後の完全切石が困難なため, 7Frピッグテール型チューブステントを胆管内に留置した. 検査終了3時間後より,急性膵炎を発症.腹部単純X線でステント十二指腸端が十二指腸水平脚に移動していた.ERCP施行時,ステント中央部側面が乳頭を圧迫しており,膵管口を閉塞したものと考えた.ステント交換により症状の改善がみられた.乳頭圧迫の原因としては,ステントが過長であったため腸蠕動によりステント先端が移動したことが考えられた.チューブステントによる比較的稀な合併症であると考えられたので,考察を加えて報告した.
  • 長 剛正, 柳澤 暁, 遠山 洋一, 柏木 秀幸, 青木 照明
    2001 年15 巻4 号 p. 306-309
    発行日: 2001/10/12
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
    症例は74歳の男性.右季肋部痛を主訴に近医を受診し,胆石症の診断で手術目的にて当科紹介となった.腹部超音波検査,腹部CTでは悪性疾患を疑わせる所見はなかったが,血清中DUPAN-2が33,000U/mlと著しく高値であったため悪性疾患の存在を否定できず,開腹にて胆嚢摘出術を施行した.術後の病理組織学的検索では,悪性所見は認めなかった.また,摘出胆嚢粘膜に対するDUPAN-2免疫組織染色では,上皮細胞が強陽性に染色された.血清中DUPAN-2は,術直後より速やかに低下した.DUPAN-2の上昇は,胆道内圧亢進に胆道の炎症が伴うことが起因していると考えられているが,炎症の消退とともに低下することもあり,経時的に値の推移を捕捉する必要があると思われた.
  • 佐々木 洋治, 星野 洋, 片田 直幸
    2001 年15 巻4 号 p. 310-314
    発行日: 2001/10/12
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
    右肝管型胆嚢肝管の1例を経験したので報告する.症例は53歳,女性.腹部超音波検査で総肝管,肝内胆管結石を疑われ入院となった.内視鏡的逆行性膵胆管造影,経皮経肝腹管造影を施行し,右肝管型胞嚢肝管に結石を合併した症例と診断した.経皮経肝胆道ドレナージ術に続き, 胆道鏡下に砕石を行った. 結石除去後改めて造影を行ったところ胆嚢は萎縮し,あたかも肝管から胆嚢が直接分岐しているような形態を呈していた.結石除去後は手術を施行せずに経過観察を行っているが,結石の再発は認めず,経過良好である.結石を合併した胆嚢肝管には結石除去のみで良好な胆汁排泄の得られる例があり,結石を除去した後,外科的治療を加える必要があるか十分検討する必要があると考えられた.
  • 菊山 正隆, 北中 秀法, 松林 祐司, 住吉 信一, 森田 悟, 小平 知世, 山田 貴教, 小林 良正
    2001 年15 巻4 号 p. 315-321
    発行日: 2001/10/12
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
    症例は78歳女性である.数年にわたる胆道系酵素の上昇があり,増悪したため入院した.胆管造影で,上部胆管から左右肝管に狭窄所見が認められた.固有肝動脈造影下CT検査で,早期相で造影され晩期相で低吸収域となる,上部胆管から左右肝管への均一な壁肥厚がみられた.この所見は,我々が経験した,晩期相で造影を受け不均一な壁肥厚を示す硬性型の胆管癌症例と異なっていた.狭窄部をバルーン拡張した後16カ月経過観察中であるが,発熱や黄疸がなく,画像上ほとんど変化を認めない.
  • 原 均, 森田 眞照, 左古 昌蔵, 土肥 健彦, 岩本 充彦, 井上 仁, 河合 英, 谷規 允彦
    2001 年15 巻4 号 p. 322-326
    発行日: 2001/10/12
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
    HelicalDIC-CTを契機に発見された胆管非拡張型の膵・胆管合流異常を経験したので報省する.症例は55歳,男性で,王訴は心窩部痛であった.腹部超音波検査にて胆嚢腺筋症に伴った胆嚢結石症の診断にて紹介され,Helical DIC-CTを施行した.胆管および膵管が造影され,膵・胆管合流異常を疑いERCPを施行したところ,胆管非拡張型膵・胆管合流異常が証明された.手術は,肝外胆管切除と胆道再建を行う分流手術を行った.Helical DIC-CTは非侵襲性で,胆管非拡張型の膵・胆管合流異常のスクリーニング,診断に有用な検査法であると考えられた.
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