症例は4 1 歳女性. 主訴は黄疸, 全身倦怠感. 血液検査所見では閉性黄疸, 胆道 系酵素およびトランスアミナーゼの上昇を認めた.画像上,肝内側区域に存在する内部に乳頭状隆起を伴った嚢胞性腫瘍で,隆起の部位は超音波検査上high echoを呈し,造影CT,血管造影にてhypervascularであった.また,嚢胞内に結石が認められた.病理組織診断は,嚢胞形成を伴った胆管細胞癌であった,当症例は画像診断上,胆管嚢胞腺癌と酷似しており,鑑別が困難であると考えられた.粘液産生あるいは腫瘍の壊死などによる嚢胞変性によって嚢胞形成性を示す胆管細胞癌報告例は,自験例を含め18例見られたが,粘液産生によってではなく,胆管内腔に腫瘍が発育することによって腿管閉塞を生じ,末梢胆管が嚢胞状に拡張した症例は,自験例以外に1例を見るに過ぎず,昨常に稀な症例であると考えられた.
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