Trends in Glycoscience and Glycotechnology
Online ISSN : 1883-2113
Print ISSN : 0915-7352
ISSN-L : 0915-7352
26 巻, 150 号
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ミニレビュー
  • Kohji Kasahara
    原稿種別: ミニレビュー
    2014 年 26 巻 150 号 p. 79-87
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/07/30
    ジャーナル フリー
    脂質ラフトはスフィンゴ糖脂質、コレステロールとタンパク質のダイナミックな集合体であり、安定化することでシグナル伝達制御にかかわる中継点として働く。脂質ラフトには質的および機能的な不均一性が存在することが知られている。抗スフィンゴ糖脂質モノクローナル抗体はシグナル伝達分子を含む質的に特異的な脂質ラフトをさまざまな細胞や組織から単離することができる。無傷細胞を抗スフィンゴ糖脂質モノクローナル抗体で処理すると、特異的な脂質ラフトを介したシグナル伝達を惹起することができる。よって抗スフィンゴ糖脂質モノクローナル抗体は、ラフトシグナルの不均一性を解析するうえで有用な道具である。ギランバレー症候群やフィッシャー症候群は、末梢神経障害を臨床症状とする自己免疫性神経疾患である。患者の抗ガングリオシド抗体は、脂質ラフトの機能を障害しているかもしれない。
  • Akihiro Fujita, Masae Hosoda, Shinichiro Tsuchiya, Yukie Akune, Kiyoko ...
    原稿種別: ミニレビュー
    2014 年 26 巻 150 号 p. 89-97
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/07/30
    ジャーナル フリー
    糖鎖インフォマティクスにおける解析のアプローチは、糖鎖分子の単糖に着目する方法と、糖鎖を構成する原子に着目する方法と二つに分類できる。前者は主に糖鎖のデータマイニングやプロファイル解析において用いられ、近年では新たにフィンガープリントのような、ケモインフォマティクスの技術を単糖レベルの構造解析に応用する動きが見られる。一方で、糖鎖とタンパク質の相互作用を検討するドッキング解析においては、後者の手法が必要になる。
    これらの単糖レベルと原子レベルで独立した解析手法を組み合わせることで、今までにない側面の解析や、新たな知見を得られることが期待?される。本稿では糖鎖インフォマティクスにおける、単糖および原子レベルの解析の動向と、その展望について紹介する。
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追悼文
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