小規模民有林の集材作業では,効率的な集材作業システムが必要である。1981年から1990年までの10年間の愛媛県間伐資料により小規模林業における集材作業の分析を行った。主な集材作業は,林内作業車,入力,集材機,自走式搬器によるものである。生産性は,全体の平均が1.10m^3/人日であり,自走式搬器による集材作業が生産性が一番高く,林内作業車,集材機,人力による集材作業の順に低い。生産費は,16,779円/m^3で,林内作業車による集材作業が一番安く,自走式搬機,集材機,人力による集材作業の順に低い。数量化理論を適用して集材作業に影響を与える要因を分析した結果,地域,集材方法,胸高直径,伐採率,平均傾斜(度),集材距離の順で生産性に影響を与えていた。
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