森林利用学会誌
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28 巻, 1 号
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特集巻頭言
論文
  • 白澤 紘明, 長谷川 尚史, 梅垣 博之
    原稿種別: 本文
    2013 年 28 巻 1 号 p. 7-15
    発行日: 2013/01/31
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では,原木流通における輸送車両の選択が輸送コストに及ぼす影響を明らかにするため,サイズの異なる4種類の輸送車両(2tトラック,4tトラック,15tトラック,24tトレーラ)を用いた輸送経路を設定し,兵庫県を対象とした輸送コストの試算を行った。2tトラック,4tトラックを併用することによって,それぞれを単独で使用する場合に比べて,平均で1616.4円/m^3,553.0円/m^3のコスト低減が見られた。さらに中間土場を経由し15tトラック,24tトレーラを併用することで,812.9円/m^3の低減効果が得られた。各森林に適した輸送車両の選択と遠距離輸送における大型輸送車両の使用は輸送コストを低減させる有効な手段であることが確認された。
  • 仲畑 力, 有賀 一広, 武井 裕太郎, 山口 鈴子, 斎藤 仁志, 金築 佳奈江
    原稿種別: 本文
    2013 年 28 巻 1 号 p. 17-28
    発行日: 2013/01/31
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では,那須野ヶ原地域の林業事業体を対象に小径材の搬出が作業時間に与える影響を調査し,その結果から丸太サイズを考慮した直接費用計算式を作成した。さらにこの直接費用計算式を採材方法の因子として組み込み,対象間伐材の利益を最大にする採材アルゴリズムを作成した。そして,この採材アルゴリズムを用いて間伐材搬出作業の採算性推定モデルを構築し,実際に小径材が搬出された林分A(7.12haの55年生スギ・ヒノキ林分),B(6.70haの52年生スギ林分)に適用し,利益が最大となる最適搬出率を推定した。その結果,最適搬出率はそれぞれ70.3%,37.9%,搬出材積は86.48m^3/ha,47.77m^3/haと推定され,実測値に近い値であることが確認された。しかしながら,本研究の最適搬出率では小径材は搬出されなかった。そこで,haあたりの搬出材積については林分A,Bの実測値1.79m^3/ha,1.76m^3/haに対して,それぞれ3.63m^3/ha,2.51m^3/haとなったことから,新しい補助金体系のもとでは小径材の搬出により利益が向上し,小径材の搬出が促進される可能性が示された。
  • 吉田 智佳史, 佐々木 達也, 中澤 昌彦, 毛綱 昌弘, 陣川 雅樹, 古川 邦明, 臼田 寿生, 諸岡 正美, 諸岡 昇
    原稿種別: 本文
    2013 年 28 巻 1 号 p. 29-39
    発行日: 2013/01/31
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    既存の集材機械である積載式集材車両にバイオマス搬出用の機能を付加したバイオマス対応集材車両を開発し,その作業性能を評価するとともに適正な作業方法を検討した。開発した圧縮機構は,用材の積載能力を維持するため,荷台の側壁等を油圧シリンダにより拡張・収縮する構造とした。バイオマス搬出作業の現地試験を行い,機種,樹種,部位,圧縮方法の違いが積載量や生産性に与える影響を評価した。平均積載量は,枝条が1.45〜3.77t-wet,枝条と端材の混載が2.15〜3.86t-wetであり,グラップルを装備しない運材車型に比べフォワーダ型の方が約2割多くなった。枝条のかさ密度は,未圧縮では0.05t-dry/m^3(枝条端材0.07t-dry/m^3)であったが,1回圧縮によって0.09t-dry/m^3(同0.12t-dry/m^3),繰返圧縮によって0.12t-dry/m^3(同0.14t-dry/m^3)に増加した。生産性を算定した結果,例えば搬出距離184mでは,運材車型を用いてスギ枝条を繰返圧縮して搬出する方法が最も生産性が高く3.68t-dry/時であり,圧縮を行わない場合に比べ約1.2倍になることがわかった。開発した圧縮機構の効果が確認されるとともに,既存の集材機械に比べ高い生産性が得られる機械であることが明らかになった。
  • 鈴木 保志, 村上 晋平, 後藤 純一, 中嶋 健造, 北原 文章, 垂水 亜紀, 中山 琢夫, 田内 裕之
    原稿種別: 本文
    2013 年 28 巻 1 号 p. 41-50
    発行日: 2013/01/31
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    残材(C材)を木質バイオマスとして一定価格で買い取り利活用する事業において,出荷者へのアンケートと聞き取りにより,収集運搬方法の実態と経費を調査・分析した。実態として林業会社と森林組合(大・中規模出荷者)による出荷量は当初想定されたほどではなく,個人林家等の小規模出荷者が大半を占める結果となっていた。収集運搬経費は,雇用を伴う大・中規模形態では事業プラントまでの片道運搬距離が20km程度を超えると買取価格を下回ることは難しかった。小規模形態でも一定の人件費を確保する前提では収支の確保は難しいが,自家労働のためいったん人件費をゼロとして計算した経費と買取価格の差額を利益と考えると,多くの条件で黒字となった。軽トラックを用いる出荷者は時給換算利益が数百円かつ小口ながら一定数存在し,2tあるいは4tトラックを用いる出荷者は時給換算利益が2千円程度以上かつ大口の場合もみられた。
  • 上村 巧, 佐々木 達也, 伊藤 崇之, 鳥居 厚志
    原稿種別: 本文
    2013 年 28 巻 1 号 p. 51-58
    発行日: 2013/01/31
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    モウソウチク林が拡大し問題となっている。これらを資源として有効に利用するため,平坦地のモウソウチク林を林業機械類を利用して帯状伐採する際の問題点と作業性を調査した。伐倒,かかり竹処理,集材方向,荷掛け,巻き立て,積み込みについて,竹特有の性質から樹木と異なる作業の問題点と作業性の特徴を明らかにすることができた。また,林業機械を流用する際の問題点についても明らかにすることができた。今後は枝葉の付いている部分の効率的な処理方法を開発することが重要である。
研究・技術資料
総説
論文
  • 澤口 勇雄, 佐々木 一也, 立川 史郎, 上田 真奈美
    原稿種別: 本文
    2013 年 28 巻 1 号 p. 91-98
    発行日: 2013/01/31
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    低炭素型森林収穫システムを構築するために,マチュース理論を適用し,大型フォワーダによる車両系短幹作業システム対応した森林収穫システムのあり方を合理的路網規格配置から検討した。CO_2排出関数は,路網作設,木寄集材,集搬,運材の合成関数とした。森林収穫システムとして,利用区域森林面積が大きくなるにつれて作業路型,作業道型,林道型が選択された。移行選択が行われる面積は,作業路型から作業道型100〜150ha,作業道型から林道型が2,500〜5,000haとされた。この面積は,経済合理性から考えられた選択面積よりも相当広い。低炭素型森林収穫システムには低規格路網が選好され,CO_2基準による路網規格と利用区域面積基準の関係が示された。50haでの作業路型におけるCO_2排出量は林道型の20%に過ぎないことから,林道作設における一層の削減努力が求められた。
  • ノルジャナトンナイムビンティジャマリ, 芝 正己, アジタアハマドザワウイ
    原稿種別: 本文
    2013 年 28 巻 1 号 p. 99-105
    発行日: 2013/01/31
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    島嶼沖縄本島の北部に位置するヤンバル地域には,我が国唯一の亜熱帯常緑広葉樹林が広がる。森林面積は約340km^2におよび極めて多様な動植物相が存在する。一方,1970年代から皆伐による森林伐採が実施されチップ材や型枠用土木資材として利用されている。貴重な森林生態系を健全に維持しつつ,収穫作業を行うためには,森林変化のモニタリングが不可欠である。IKONOSに代表される高解像度衛星画像データは,森林管理やモニタリングへの活用が期待されており,すでに土地利用や植生被覆の詳細な地図化に用いられ資源調査や評価に活用されて来た。本研究は,ヤンバル地域で実施された小面積伐採地における植生被覆状況を,IKONOS画像データを用いて抽出することを試みた。スダジイ,広葉樹混交林,裸地,林道の土地被覆4属性について,ピクセル及びオブジェクト単位の画像解析を行い,分類精度を比較した。その結果,ピクセル単位では83.70%,オブジェクト単位では81.30%の全体精度であり,ピクセル単位の分類法でより高い精度が得られることが明らかとなった。
速報
研究・技術資料
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