日本胸部疾患学会雑誌
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23 巻, 3 号
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  • 森岡 亨
    1985 年 23 巻 3 号 p. 271-272
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
  • 本宮 雅吉
    1985 年 23 巻 3 号 p. 273-274
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
  • 山林 一, 加藤 幹夫
    1985 年 23 巻 3 号 p. 275-323
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
  • 岡野 弘, 立花 昭生, 谷本 普一, 中田 紘一郎, 鈴木 幹三
    1985 年 23 巻 3 号 p. 324-331
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    慢性気道感染症は慢性呼吸不全, 慢性肺性心を招くなど, 長期的にみると重大な疾患である. その炎症の増悪は主として気道への細菌感染の繰り返しである. そのため, 慢性気道感染症の主な起炎菌成分を含む Broncasma Berna による免疫療法を本症の50例, 延べ103例に施行して, 検討した. その結果, 臨床的に再燃を起す率は30ないし86%の症例で減少し, 抗生物質の使用頻度は26ないし86%の症例で減少し, 喀痰内の有意菌は21ないし50%の症例で認められなくなった. 免疫学的には細胞性免疫の増強が in vitro と in vivo で約60%ないし70%の症例に認められた. 副作用は50例の中の1例で上室性頻脈と期外収縮が現れたが, その後, 消失した. 以上から, 今後 Broncasma Berna による免疫療法は本症の長期的な予防的治療法として有用と考える.
  • 本間 栄
    1985 年 23 巻 3 号 p. 332-347
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    膠原病30症例 (PSS 6例, SLE 9例, RA 8例, DM 3例, PN 2例, WG 2例) の剖検肺について病理組織学的に血管病変と間質性肺炎について検討した. なお肺病変については特発性間質性肺炎 (IIP) 4例との比較を合せおこなった. 結果: 血管炎; 壊死性血管炎はSLE 2例, RA 1例, PN 2例, WG 1例の気管支動脈に認められた. これらの血管炎は部位的に肺葉差はみられず, 肺実質の随伴病変も認められず一次的病変と考えられた. WGでは壊死性肉芽腫巣に一致して肺動静脈の二次的血管炎が認められた. 間質性肺炎; 蜂窩肺, 胞隔炎などの間質性病変は膠原病各疾患に高率に認められた. 又IIPと比較すると膠原病肺では広義の間質 (胞隔のみならず血管周囲組織, 気管支一細気管周囲組織, 小葉間隔壁, 胸膜下層を含む) にも間質性肺炎或は線維化が強く認められたほか蜂窩肺における嚢胞の大小不同性および分布の不均等性が傾向として認められた.
  • 長坂 行雄, 山本 暁
    1985 年 23 巻 3 号 p. 348-354
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    著者らはすでに長期酸素療法で著効をみた原発性肺高血圧症の第1例 (Chest 74: 299) を報告しているが, この例は酸素投与開始後8年の現在も夜間のみの酸素吸入によって良好に経過している. 以下に報告する例はこの第一例と異り酸素の急性効果は認められなかったが, 長期酸素療法により同じく改善を認めた. 症例は原発性肺高血圧症の10歳男子でカテーテル中に酸素への反応はほとんど認められず, phentolamine の投与では逆に30%以上の肺動脈圧の急激な上昇を認めた. しかし, 酸素の長期投与の結果 NYHA IV°→II°へと有意の改善を認めた. EKG, 胸部レ線像では特に改善を認めなかったが, 理学所見で肺動脈, 右室の拍動は軽微となり, 右心性4音は消失した. 5ヵ月間の安定期の後, 酸素吸入時間が大幅に短縮し,「感冒」様症状の後, 急速に悪化した. この後3ヵ月で治療に反応し難い右心不全で死亡した. 剖検により典型的な原発性高血圧症の肺血管病変 (plexiform lesion), 高度の右室肥大を認めた. 左心系にはシャント, 弁膜症などの異常は認めなかった. 肺実質にも異常を認めず, 酸素による障害時にみられるような細気管支肺胞炎は認めなかった. 著者らは現在, 4症例に家庭酸素療法を行っており, 全例良好な経過をとっている. 原発性肺高血圧症における長期酸素療法は, 血管拡張剤の投与時にみられるような低血圧, 逆説的な肺動脈圧の上昇も認められず, 安全かつ有効であり, 本症に先づ試みられるべき治療と考えられる.
  • 鵜沢 毅, 田村 静夫, 續木 信明, 熊崎 智司, 井上 登美夫
    1985 年 23 巻 3 号 p. 355-362
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    フローボリウム曲線下降脚の勾配は正常者では約 3 (1/sec) で, 勾配1.9以下は1秒率69%以下, 勾配0.9以下は1秒率54%以下に匹敵する閉塞性障害を意味する. 下降脚の形を勾配と曲がり具合で, 直線型, 屈曲型, 曲線型, 扁平型に分けた. この順で換気障害は重くなり, 残気量増加やΔN2上昇の頻度が増した. 下降脚の形を換気・血流シンチグラムと対比させた. 直線型では換気の不均等分布は軽い. 屈曲型では肺内にまとまった換気不良域が存在する. 曲線型では巣状の換気不良域がびまん性に存在する. 扁平型は換気不均等分布が高度かつ全肺に進展したときが多く, まれに中心気道の高度閉塞例がみられる. フローボリウム曲線下降脚の曲がり具合は換気不良域と残りの健常肺の相互関係で決まると考えられる.
  • 安田 真一, 嶋田 晃一郎, 松村 公人, 堀江 昌平
    1985 年 23 巻 3 号 p. 363-367
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    原発性肺癌, 胸腺腫, 転移性肺腫瘍の血清中の亜鉛および組織中の亜鉛を原子吸光分光分析により検討した. 血清中の亜鉛は健常者に比べて肺癌患者で有意に減少していた. また, 他の悪性腫瘍のそれも減少の傾向にあった. 臨床病期および組織型間の血中の亜鉛値そして亜鉛と銅の含有量の間には相関関係はなかった. 肺癌組織中の亜鉛は非癌組織中のそれに比べて高い値を示した.
  • 神崎 哲人, 田中 真, 野崎 忠信, 金沢 保, 小林 仁, 横川 宗雄, 吉田 尚
    1985 年 23 巻 3 号 p. 368-374
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    本邦における人体寄生の肺吸虫としてウエステルマン肺吸虫と宮崎肺吸虫が知られているが, 肺吸虫症の初期臨床像については明確な報告はない. 当症例は千葉県養老渓谷で採集したサワガニを生食し発症したウエステルマン肺吸虫症の4例である. サワガニ生食後1週間で腹痛・下痢等の腹部症状を伴う発熱, 6週間から14週間の間に咳・痰・胸痛等の胸部症状が出現し気胸・胸水貯留が発見された. これは肺吸虫の人体内での発育と対応していると考えられる. 肺吸虫症診断のスクリーニング検査として肺吸虫抗原による皮内反応が施行されるが, その陽転時期については不明であった. 我々は感染後2ヵ月から皮内反応を施行し, 4ヵ月で陽転することを明らかにした. 治療には最近, 住血吸虫症治療薬として注目されている praziquantel を使用した. bithionol に比較し短期間投与で有効で, 副作用も少ないことが示された.
  • 村田 嘉彦, 吉野 邦雄, 佐藤 信英, 大石 不二雄, 倉島 篤行
    1985 年 23 巻 3 号 p. 375-379
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    ハイドロコーチゾン・サクシネート塩剤 (サクシゾン) の投与によりアナフィラキシー様反応を呈したアスピリン喘息の3例を経験し, 若干の検索を行なった. 症例1は42歳男性でアスピリン製剤内服後の喘息発作歴があり, サクシゾンを静注したところ心停止, 呼吸停止をきたした. 症例2 (30歳男), 症例3 (39歳男) もともにアスピリン製剤による発作誘発歴があり, サクシゾン静注後に激しい喘息発作を経験した. スルピリンとサクシゾンによる吸入誘発は3例とも陽性, 皮内即時型反応はサクシゾンで2例に陽性, うち1人はプレドニゾロンにも陽性であった. P-K反応はサクシゾンに2例で陽性であったがヒスタミン遊離テストは3例とも陰性であった. 以上の結果より, これらハイドロコーチゾンによるアナフィラキシー様反応には一部で即時型過敏反応が関与していると思われる.
  • 岩田 仁, 佐々木 智康, 笹本 基秀, 三輪 太郎, 今井 昌利
    1985 年 23 巻 3 号 p. 380-384
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    肺結核治療中に合併し, 14年の経過を有する様々な病態を示す肺アスペルギルス症の一例を経験したので報告する. 結核菌陰性化後に, 発熱と血尿を伴うアレルギー性気管支肺アスペルギルス症が発症し, 右上葉にある結核性多房性薄壁空洞内にび慢性の陰影が出現した. 急性期の症状が軽快した後に, 次第に陰影が増大し更に右下葉の肺組織にも浸潤を示し, 遂には右胸腔を占める巨大菌塊に成長した. この間にアンフォテリシンBとナイスタチンを投与したが無効であった. 発症より10年経過後フルシトシンの投与を開始した所, 1年9ヵ月後に菌塊陰影が崩壊し始め, 呼吸困難と共に多量の硬い小片が喀出され, 更に4ヵ月経過した後に菌塊陰影はほぼ消失した. 本症例は近年 Binder らが提唱する慢性壊死性肺アルペルギルス症であると考える.
  • 溝口 健二, 河地 英昭, 中西 和夫, 天野 博史, 下方 薫
    1985 年 23 巻 3 号 p. 385-388
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
    59歳. 女性. 夜間に喘息様呼吸困難があり近医受診し, 胸部X線写真にて異常影を指摘されて来院した. 両肺野にびまん性の微細石灰化陰影をみとめた. 経気管支肺生検を施行した結果, 肺胞内に求心性層状の微石形成があり, 肺胞微石症と診断した.
  • 1985 年 23 巻 3 号 p. 389-395
    発行日: 1985/03/25
    公開日: 2010/02/23
    ジャーナル フリー
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