日本食品微生物学会雑誌
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14 巻, 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 関根 大正, 佐々木 由紀子
    1997 年14 巻3 号 p. 135-143
    発行日: 1997/12/29
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
  • 安形 則雄, 森 正司
    1997 年14 巻3 号 p. 145-148
    発行日: 1997/12/29
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
    各種食品中でのB.cereusの増殖と嘔吐毒素の産生性を検討した.
    B.cereusによる嘔吐型食中・毒の原因と推定された食品から20~1,280ng/gの値の嘔吐・毒素が検出された.また各種食品にB.cereusを添加し, 25℃で24時間培養した結果, 米飯類や麺類, 天ぷら, 団子などデンプン質を主な材料とする食品において高い嘔吐毒素の産生性が確認できた.
    酢などを用いた調理で食品のpHを下げることによって, B.cereusの増殖, 毒素産生を抑制することが可能であった.
  • 村上 和保, 石橋 弥
    1997 年14 巻3 号 p. 149-154
    発行日: 1997/12/29
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
    1,165件の食品から, それらを汚染している大腸菌群を検出・分離し, 441の分離菌株を得た.そしてこれらを従来法で使用する培地 (乳糖ブイヨン培地) および3種類の発色酵素基質培地 (コリラート, フルオロカルトLMXブイヨン, X-GAL寒天培地) に接種した場合の検出感度を中心に比較検討することで, 発色酵素基質培地法の評価を試みた.
    3種類の発色酵素基質培地間では検出結果に大きな差はなく, かっ従来法と発色酵素基質培地法との間で判定結果は81.2%が一致した.また, 検出に必要な接種菌量については, 102cfu以上で検討しても検出結果にほとんど影響ないことから, 100~101cfu程度で十分であると考えられる.一方, 各培地での判定結果と菌種との関係については, 判定結果が不一致の事例に関与していた菌種としてEnterobacter属とSerratia属が, また, 接種菌量の増加により判定結果が陽性に転ずる事例においてはEnterobacter属が多く検出される傾向があった.
    以上, 今回の実験系においては, 発色酵素基質培地法による大腸菌群検出はいずれの培地でもおおむね良好な成績が得られた.ただし, ごく一部の菌種では判定結果が一致しないことがあるので若干の注意を要する.発色酵素基質培地法は特に迅速性において優れていることから食品分野の大腸菌群検出法として有用な方法であると考えられる.
  • 小林 とよ子, 上野 一恵
    1997 年14 巻3 号 p. 155-162
    発行日: 1997/12/29
    公開日: 2010/07/12
    ジャーナル フリー
    市販の魚介類における好塩性の嫌気性菌の分布を検討した.嫌気培養を用いた37℃ の増菌培養法によれば50.8%の陽性率を認めた.分離された好塩性の嫌気性菌はすべて無芽胞グラム陰性嫌気性桿菌であった.貝類からの好塩性の無芽胞グラム陰性嫌気性桿菌の分離の程度を季節別に検討したが, 夏期では31.0%であったが, 冬期では66.7%であり, 夏期よりも冬期のほうが有意 (p<0.037) に優れた分離率であった.冬期におけるこれらの貝類の消化管中の好塩性の嫌気性菌の菌数は4.3×103~18.8×103cfu/gであった.分離菌株の発育に対するNaClの至適濃度は1.3%から3.3%であり, 0.3%以下のNaCl濃度では, 発育は全く認められなかった.
    著者らの分離菌株と生化学的性状が酷似している好塩性の無芽胞グラム陰性嫌気性桿菌であるH.praevalensDSM2228株 (type strain) と比較検討したところ, 著者らが分離した好塩性の嫌気性菌であるH.butyricumJCM9809株およびその他の魚介類から分離した好塩性の嫌気性菌とは著しく異なり, 著者らの分離菌株は異なる菌種と推定された.
  • 砂川 紘之, 池田 徹也, 梅村 康子, 駒野 薫, 武士 甲一
    1997 年14 巻3 号 p. 163-168
    発行日: 1997/12/29
    公開日: 2010/07/12
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    1993から1995年度にかけての3年間, 夏季と冬季の各2回北海道内11都市の卸売市場においてエビ類164検体, 貝類97検体, ウニ33検体, カニ類56検体, 総計350検体を購入採取した.これらの試料について一般生菌数, 大腸菌群検査, E.coli数測定そして腸炎ビブリオをはじめとする病原性ビブリオ, 下痢原性大腸菌, サルモネラなどの病原性細菌について検出試験を行った.その結果, いずれの試料からも病原性因子を保有する細菌は検出されなかった.冷凍食品の規格基準に準じてこれらの試料の衛生状態を検証すると, ムキエビでは16検体中13検体, アケガイでは4検体中3検体, アカガイでは17検体中4検体, ボイルアサリでは13検体中7検体が一般生菌数で不適であった.生ウニは冬季には一般生菌数が低いが夏季には高くなる傾向が認あられ, またふん便系大腸菌が検出されたものもあった.蒸しウニは一般生菌数にばらつきがみられた.今回試験したカニ類はいずれも細菌学的には良好な品質であった.一般生菌数, 大腸菌群について夏季と冬季の成績を比較すると生ウニを除いてエビ類, カニ類, 貝類, 蒸しウニでは季節による差異は認められなかった.
  • 小田 隆弘, 椿本 亮, 財津 修一, 池田 嘉子, 樋脇 弘, 金堂 正也
    1997 年14 巻3 号 p. 169-173
    発行日: 1997/12/29
    公開日: 2011/02/25
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