牛乳中の大腸菌群検出におけるSensiMedia法の有用性について評価を行い, 以下の結果を得た.
1) 大腸菌群を含む腸内細菌および一部の非発酵性グラム陰性菌を検出することが可能であった.また, 検出時間と菌数の間には相関があり, その相関係数は0.98~0.99と高い値を示した.
2) 37℃培養で, 腸内細菌5菌株は15時間以内, 2菌株は21時間以内に検出することができ, デソキシコーレイト寒天培養法と同等, あるいはより迅速に検査結果を得ることができた.
3) 37℃, 6時間の増菌培養法と組合せることで, 10
-2cfu/m
lの汚染菌を23時間以内に検出することができた.
以上の結果から, SensiMedia法は簡便かつ迅速な検査法であり, さらに低レベルの汚染菌を迅速に検出するためには増菌培養法との組合せが有効であることが確認された.
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