作物の生育期に観測されたTerraSAR-Xデータを用いて北海道十勝地方における作付作物の分類を実施した.サポートベクターマシンは少数のトレーニングサンプルを用いて高い精度で分類することができるため, 幅広く使用されてきている.しかし, 良好な精度を得るためにはパラメータの調整が必要である.そこで, 本研究ではサポートベクターマシンを活用する上で最適なパラメータを検討し, 分類を実施した.
2009年5月2日から2009年11月5日にTerraSAR-Xによって観測された16シーンを用いることによって, HH偏波を用いた場合は92.9%, VV偏波を用いた場合は91.7%の全体精度を達成することができた.また, HH, VV偏波ともに, 6月4日, 6月26日, 7月7日及び7月18日に取得された4シーンを用いることによって, 分類結果においてほぼ完全な一致(κ>0.80)を達成することができた.しかし, トウモロコシ圃場を抽出するためには, より多くのシーン(HH偏波では6シーン, VV偏波では8シーン)が必要であった.
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