農業農村工学会論文集
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77 巻 , 4 号
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研究論文
  • 有森 正浩, 遠藤 泰, 小林 孝至
    2009 年 77 巻 4 号 p. 329-334
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    畑地灌漑で風食防止を検討するとき,土壌表面の水分確保に必要な用水量の見積りが重要となる.しかしながら,この用水量を適切に見積る方法は計画基準などでも明確には示されていない.本研究では風食防止用水の計画策定に役立てるため,気象や灌水に伴う土壌表面の水分量変化をタンクモデルにより再現する手法について検討した.本モデルでは地表から40cmまでの土層を対象とし降雨・蒸発の他,重力水と上向き補給水を考慮した.土壌構造は表面付近は成層で,下層は水みちとなる土壌と,それを介して水分が出入りする土壌の2つが混在すると仮定した.2005年4~7月の気象・土壌水分の実測データをもとにモデルを同定し,このモデルを2007年4~5月に適用したが,土壌水分の推定値は表面・下層ともに実測値とよく合っており,土壌水分の変動状況は,ほぼ無理なく説明できたと考えられる.
  • 佐藤 武信, 三沢 眞一, 吉川 夏樹, 高原 栄志
    2009 年 77 巻 4 号 p. 335-344
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    本研究は,トキの主要な餌資源であるドジョウを対象として行われた拠点的整備によって,ドジョウの生息個体数を確保できるか検討したものである.標識再捕獲調査の結果,調査期間中の対象地区におけるドジョウの生息個体数は,水田で1.5個体/m2,水路で5.2個体/m2と推定され,トキの野生復帰に必要な生息量を上回っていることが明らかになった.この結果は,環境に配慮した水路や水路魚道,水田魚道,それに水田の承水路が効果を発揮したためであると考えられる.また,これらの環境配慮施設の整備は対象地区内に限定されたものであったが,ドジョウの行動範囲が広くないこともあって効果が発現したものと推測される.このようなことから,一定範囲の整備によってもドジョウの生息個体数の維持に効果があることが分かった.
  • 高橋 伸拓, 水谷 正一, 後藤 章
    2009 年 77 巻 4 号 p. 345-353
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    ほ場整備地域の排水路では,護岸が直線的なコンクリート構造となり,魚類の生息環境が悪化している.近年,魚類の生息環境の改善を目的とした井桁護岸のような大空隙構造が施工されるようになってきた.本研究では,井桁内部の魚類の生息場所としての特性把握を目的とし,調査用の「疑似井桁」をコンクリート2面柵渠の農業排水路(St.I)と自然護岸の小河川(St.II)に設置して調査を行った.その結果,次のことが明らかとなった.1)疑似井桁は多くの魚類の生息場として機能し,St.Iでは6科10種,St.IIでは7科11種が確認された.2)優占魚種は,St.Iではフナ属,ドジョウ,ギバチ,St.IIではアブラハヤ,ドジョウ,ギバチであった.3)コンクリート構造の水路環境(St.I)で,内部の魚類生息密度が高かった.4)周辺と内部の生息密度の比較では,ギバチがSt.IとSt.IIの双方で内部偏在性を示した.
  • 山岡 賢, 中村 真人, 柚山 義人
    2009 年 77 巻 4 号 p. 355-362
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    メタン発酵消化液を農地に還元する際の土壌中への浸透性の改善や殺菌の効果を期待して,ビーズミルによる消化液の浮遊物質(SS)の微細化を試み,消化液及びビーズミル処理液の基礎的な性状を明らかにした.消化液のSSの粒径は2~590µmであったのが,ガラスビーズ(径1mm)を用いた処理(RUN-1)では粒径が0.45~105µm,引き続き適用したジルコニアビーズ(径0.3mm)による処理(RUN-2)では粒径が0.19~11µmとなった.消化液で検出されていた大腸菌群数は,RUN-1の処理1hで不検出となった.また,消化液の粘度は約11mPa・s(15℃付近)と純水の10倍程度あり,液温との負の相関も大きかったものの,RUN-1及び2の処理を経た液は粘度が2割程度低下する傾向があった.消化液及びRUN-1及び2の処理を経た液の土壌の浸透性を調べたところ,RUN-1の処理を経た液が最も浸透性が良かった.
  • 中桐 貴生, 堀野 治彦, 松島 隆治
    2009 年 77 巻 4 号 p. 363-368
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    大阪府岸和田市神於山地区に位置する傍示池およびその水源の轟川における事例調査の結果,河川から常時流入のないオフ・ストリーム型のため池であっても,通常の取水・配水操作を通じて,水源河川における栄養塩類負荷の流出抑制に寄与する例があることが実証的に示された.傍示池では,河川水中の栄養塩類(窒素およびリン)負荷量のうち,年間で全窒素では36%,溶存態窒素では42%,全リンでは52%,溶存態リンでは46%,懸濁態リンでは62%が削減されていた.ただし,懸濁態窒素については,ため池からの流出負荷量が流入を比較的大きく上回る時期があり,年間でみると若干ながら,ため池がむしろ汚濁側に作用していた.2007年6月~12月に追加調査を行い,この結果も含めて検討したところ,懸濁態窒素増大の主因は,ため池内での植物プランクトンによる可能性が極めて高いと判断された.
  • 申 龍熙, 瀬口 昌洋, 郡山 益実
    2009 年 77 巻 4 号 p. 369-376
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    本研究は,植生の分布量や生育状況さらには流域の水収支及び熱環境などを特徴付ける最も重要な陸域生態系パラメータの1つである葉面積指数(LAI)の衛星データによる推定法の確立を目的とした.ここでは,まず可視及び近赤外波長域電磁波の植生キャノピー内での吸収・散乱過程に基づくLAI推定法を提示した.次いで提示されたLAI推定法の妥当性を検証するために,その推定法を用いてTerra衛星のASTERデータより研究対象流域のLAIを算出し,さらにキャノピーアナライザーによって測定されたLAIと比較,検討した.その結果,LAIの計算値と測定値はほぼ1:1の関係にあり,高い相関性(r=0.91)を示した.したがって,提示されたLAI推定法の妥当性が推察された.また,ASTERデータより推定されたLAIを空間平均化してMOD15A2 LAIプロダクトと比較し,両者の関係を明らかにした.
  • 松田 周, 向 弘之, 佐藤 義和
    2009 年 77 巻 4 号 p. 377-383
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    北海道の転換畑において融雪水による地表面滞水が長期間持続すると,春先の機械作業が遅れ,農作物の生育遅延や減収に結びつく.一方,積雪寒冷地である北海道の転換畑では根雪前に湛水すると氷板ができ,融雪水は氷板面に到達後,横方向に流れ氷板端から流出する.この融雪水を畦畔内側の明渠,さらには暗渠まで導くことができれば,根雪消雪後の地表面土壌水分量を減らすことができると考え,根雪前湛水による氷板が根雪終日後の表土層に及ぼす影響を2008寒候年において調べた.その結果,根雪前湛水による氷板と明渠を組み合わせた氷板区は明渠だけの慣行区よりも根雪終日翌日の体積含水率が低かった.
  • 川本 治, 宮崎 毅, 中野 政詩
    2009 年 77 巻 4 号 p. 385-393
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    粘性土から成る農地斜面の長期安定問題における初生破壊解析を念頭に置いて,地すべり崩土の力学特性と変形の局所化に関する実測値を示した.不攪乱試料の圧密・排水三軸試験結果における中位のひずみ(軸ひずみ15%程度)では,せん断帯幅は微小亀裂に囲まれた粘土土塊の変形集中領域の幅として評価するのが適切であり,粒子径が重要な役割を果たす粒状体材料の場合とは異なる機構によってせん断帯が形成されると考えられた.この結果に基づいて田中による弾塑性有限要素モデルのパラメータ決定と三軸圧縮試験の有限要素解析を行った.浅層すべりの斜面中央部付近で採取された複数の試料の応力-ひずみ曲線は,過去の地すべり履歴を反映すると考えられる多様なパターンを示しており,有限要素解はこれらの供試体における平均的挙動を表現すると考えられた.
  • 岡島 賢治, 田中 忠次, 張 善姫, 小松 宜紘
    2009 年 77 巻 4 号 p. 395-401
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    止水矢板周りの地盤に生じる浸透破壊現象は安定解析が行われているにもかかわらず依然おこっている.この要因の一つとして,現行の安定性解析の多くが,止水矢板を空間的に固定して行われた室内実験を基に構築されたものであることに着目した.本研究では,空間的に固定した矢板と矢板変位を許容した非固定矢板の実験を行うことで,矢板の固定状況による浸透破壊現象の差異を検討した.その結果,矢板を固定したものは非固定の条件と比較し,限界水頭差において3~5倍の差があることが確認された.このため止水矢板周りの浸透破壊現象は矢板と地盤の相互作用も考慮した解析手法で検討する必要があることが分かった.この問題に対し,Implicit-Explicit混合型動的緩和法を適用した弾塑性有限要素法による有効応力解析が有効な解析手法となりうることが確認された.
  • 伊藤 祐二, 宮本 英揮, 筑紫 二郎
    2009 年 77 巻 4 号 p. 403-409
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    河床や湖底における土砂堆積量の評価法を確立するために,実験用カラム内に沈降充填した粒径の異なる硅砂または玉砂利の表面位を時間領域反射法TDRにより測定した.水中に設置したTDRプローブのロッド先端からの土砂表面位hsedは,ケーブルテスターから発信されるステップパルスの水-土砂境界面またはロッド先端における反射に基づいて評価される.前者の反射から水中部のみのパルス伝播に要する時間twを算出したところ,各土砂のhsedtwの1次関数モデル(部分伝播法)に基づき高精度で評価できた.一方,ロッド先端での反射から水中と土砂層の全伝播時間ttを求め,ttと土砂層の比誘電率εsedに基づくモデルでhsedを評価したところ(全伝播法),平均粒径が大きい土砂ほどhsedの誤差が増大した.しかし,その誤差は,εsedに土砂の最大粒径と最小粒径の平均値の1次式に基づく補正を加えることで修正できることを明らかにした.
  • 松田 周, 向 弘之
    2009 年 77 巻 4 号 p. 411-416
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    北海道の転換畑においては,融雪水による地表面滞水や表層土壌水分の多い状態が長期間持続すると,春先の機械作業が遅れ,農作物の生育遅延や減収に結びつく.このような圃場では地表排水が有効であると考え,地表排水促進効果の高い圃場面傾斜化と履帯転圧と明渠の組み合わせが根雪終日後の表土層に及ぼす影響を体積含水率,土壌硬度および地温の面から検討した.その結果,圃場面傾斜化と履帯転圧と明渠の組み合わせにより,根雪終日後における表土層の多水分状態が緩和することが明らかとなった.さらに,地表面土壌硬度が向上し,日中の地温は明渠だけ施工した圃場よりも2~4℃高くなることが分かった.地表排水を促進するためには傾斜化と履帯転圧と明渠それぞれの単独施工よりも,これらを組み合わせることが重要である.
  • 有田 博之, 湯澤 顕太
    2009 年 77 巻 4 号 p. 417-422
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    2004年新潟県中越地震における農業生産基盤の小規模被害に対して新潟県は災害復興基金を用いて手づくり田直し等支援事業を創設し,災害復旧事業を補完した.本研究では同事業と,同時に実施された災害復旧事業等を比較し,大規模地盤災害がもつ以下の特性を明らかにした.(1)小規模被害が大規模被害と同様に多い,(2)中山間地で被害率が高く条件不利地域に大きな影響を与えた,(3)規模被害と小規模被害の発生形態は異なる.また,手づくり田直し等総合支援事業が以下の事項への対応を可能とした点を評価した.(1)少人数で管理する道路・水路の復旧,(2)地震発生から一定の時間経過後に発現する被害の復旧,(3)既存事業では対応できない工種の復旧.
  • 中野 拓治
    2009 年 77 巻 4 号 p. 423-430
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    生物膜方式の農業集落排水施設(供用中)から得られた観測データに基づき,接触ばっ気槽に係る設計・管理因子が処理水のATU-BODとN-BODに及ぼす影響について考察した.沈殿槽流出水ATU-BODは,接触ばっ気槽の前と沈殿槽の後とでその値の7割強が低減する一方で,沈殿槽流出水N-BODは約4倍増加し,処理水BODの5割弱を占めていることが分かった.沈殿槽流出水ATU-BODには,接触ばっ気槽流入水のATU-BOD濃度,接触ろ材比表面積,DO濃度が影響を与えており,これらの設計・管理因子と接触ばっ気槽の水理学的滞留時間を説明変数とするATU-BOD収支式から沈殿槽流出水のATU-BOD濃度を推定できることが示唆された.一方,沈殿槽流出水N-BODは,接触ばっ気槽の硝化反応の活性度(槽内のDO濃度)とNH4-N等の窒素化合物との影響を受け,水理学的滞留時間がある時間範囲(10~15h程度)に達するとピーク値を示すことが分かった.さらに,沈殿槽流出水N-BODは,硝化細菌の多くが処理水中の浮遊物質(SS)に含まれているため,沈殿槽流出水のSS濃度によっても影響を受けていることが確認された.
  • 泉 完, 山本 泰之, 矢田谷 健一, 神山 公平
    2009 年 77 巻 4 号 p. 431-437
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    現地河川の魚道中に円形の挿入式スタミナトンネルを設置した養殖産のヤマメ稚魚(体長:3cm台~6cm台)の遊泳実験を64cm・s-1~218cm・s-1の流速範囲で行い,遊泳速度,遊泳距離,突進速度について検討した.その結果,(1)ヤマメ稚魚は,遊泳速度が速いほど遊泳時間が短くなること,また,管内流速が増加するにつれ対地速度は減少すること,(2)遊泳距離は管内代表流速の増加とともに短くなること,(3)218cm・s-1の速い流速で1秒~5秒間遊泳した遊泳能力にかなり優れた平均体長4.6cm~6.2cmの個体の突進速度を推定したところ,平均突進速度は229cm・s-1(S.D.=8cm・s-1)~232cm・s-1(S.D.=8cm・s-1)となったこと,などを明らかにした.
  • 河端 俊典, 澤田 豊, 毛利 栄征
    2009 年 77 巻 4 号 p. 439-445
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    圧力管曲部に作用するスラスト力に対して,一般的にコンクリートブロックが用いられる.著者らは,耐震性を考慮し,ジオグリッドを用いた軽量なスラスト防護工法を考案した.また,その機能の有効性を模型実験より検討した.本論文では,8.4m×5.4m×4mの大型土槽内で,口径300mmの90度曲管を含む試験管路を作製し,実規模埋設実験を実施し,当工法の内圧負荷時の力学挙動について検討を行った.実験結果から当工法では,スラスト力に対する曲管移動量の抑制が確認された.また,ジオグリッドの引張剛性,寸法および設置方法を変えた実験から,これらの実験条件の変化が当工法により付加される抵抗力に大きな影響を及ぼすことが明らかとなった.
研究報文
  • 宮本 英揮, 北川 慶子, 甲本 達也
    2009 年 77 巻 4 号 p. 447-452
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    農林業従事者の高齢化や後継者不足により,農村の過疎・高齢化が社会問題となるなか,自然災害に対して高い被災リスクを有する高齢者のための防災対策の整備が急がれている.本研究では,中山間地域における高齢者の居住環境を明らかにするために,地域人口情報の閲覧webサービスから佐賀県全域の人口情報を抽出し,GIS(地理情報システム)を利用して同県の過疎・高齢化の態様とその地理的特性を調べた.現時点では,老年人口(65歳以上)比が50%を超えるのは1地区のみであったが,県全域において高標高の地区ほど過疎・高齢化が顕著になること,また10年以内に50%を超える可能性のある地区が多数存在することが確認された.また,平野部に立地する都市部であっても,古い街並みが残る駅前商店街や老朽化した団地などで,局所的な高齢化が認められた.
  • 浪平 篤, 小林 宏康, 高木 強治, 後藤 眞宏
    2009 年 77 巻 4 号 p. 453-460
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    本研究では,水理模型実験を行い,頭首工の取水口における浮遊性塵芥の流入と集積を軽減するための簡易な対策工の基本的な形状について検討した.その結果,対策工として水面に浮かせた細い板を取水口を横断するように設置すると,屈撓性の高い塵芥の流入を防止できず,屈撓性の低い塵芥であれば流入を防止できるが,集積を軽減できない可能性のあることが明らかとなった.一方,この対策工を取水口の上流端から河川側の下流向きに斜めに突き出すように設置すると,各種の塵芥の取水口付近における集積と取水口への流入を大きく軽減できることが示された.このとき,対策工の長さと設置角度については,取水口付近に何も設置しない場合における塵芥が取水口へ流入する範囲の境界線を横断するように決める必要がある.
  • 徳永 光一, 佐藤 幸一, 佐々木 長市, 佐瀬 隆
    2009 年 77 巻 4 号 p. 461-468
    発行日: 2009/08/25
    公開日: 2010/12/14
    ジャーナル フリー
    本研究は,岩手県北部火山灰累層について,その完新統から上,中,下部更新統にわたり,各層準に刻まれた根成孔隙の劣化度の変動を調べた.その結果,根成孔隙は土中に発生し,増大する増殖期に続いて,増殖が停止して一定形態,一定量の組織分布となって存続する耐久期に移行し,やがて根成孔隙が衰退し消滅に向かう衰滅期に至るという3期を変遷することが明らかとなった.そして,耐久期から衰滅期に移行する根成孔隙の耐久年限は25万年を超えないことを推定した.この年限を超えて衰滅期に入ると,劣化度の増大は堆積経過時間に単調に比例しないが,劣化度2以上に進む層準が約80%,重度~消滅状況の劣化度3~4に達する層準が約60%を占めた.
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