河床や湖底における土砂堆積量の評価法を確立するために,実験用カラム内に沈降充填した粒径の異なる硅砂または玉砂利の表面位を時間領域反射法TDRにより測定した.水中に設置したTDRプローブのロッド先端からの土砂表面位
hsedは,ケーブルテスターから発信されるステップパルスの水-土砂境界面またはロッド先端における反射に基づいて評価される.前者の反射から水中部のみのパルス伝播に要する時間
twを算出したところ,各土砂の
hsedは
twの1次関数モデル(部分伝播法)に基づき高精度で評価できた.一方,ロッド先端での反射から水中と土砂層の全伝播時間
ttを求め,
ttと土砂層の比誘電率ε
sedに基づくモデルで
hsedを評価したところ(全伝播法),平均粒径が大きい土砂ほど
hsedの誤差が増大した.しかし,その誤差は,ε
sedに土砂の最大粒径と最小粒径の平均値の1次式に基づく補正を加えることで修正できることを明らかにした.
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