農業農村工学会論文集
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2007 巻 , 252 号
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
  • 藤澤 和謙, 小林 晃, 桃木 昌平, 青山 咸康
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 593-599,a1
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究ではため池堤体の越流破壊現象を把握するため, また越流に対する法面保護の効果を評価するため堤体模型を用いて越流破壊実験を行った. 実験により越流破壊現象は下流側法面の侵食による侵食崖 (下流側法面が侵食により鉛直に切り取られたもの) の形成とその侵食崖の上流方向への移動の2つの異なる現象を有することが明かとなった. そこで実験事実を考察し, 侵食崖の表面侵食と力学的安定性を考慮することで侵食崖の移動を理論的に説明することに成功した. その理論により, 侵食崖の断面形状と移動のメカニズムを理解することが可能になった. 侵食崖の形成は法面保護をした堤体の越流破壊時にも観察され, その十分な理解は法面保護工を評価する上で必要不可欠である. 以上の知見をもとに本論文では2種類の法面保護法に関して安全性の評価を行っている.
  • 滝澤 倫顕, 西村 伸一, 村上 章
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 601-607,a1
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究では, 浚深底泥の改質法のひとつである乾燥処理の改質効果について検討を行った. 本研究の乾燥処理とは従来行われている天日乾燥などではなく, さらに積極的な処理方法である機械乾燥のことを指している. 試験は, 香川県内のため池より採取した底泥を用い, 乾燥による物理・化学・工学特性の変化をみた. その結果, 浚洪底泥については乾燥により, 1) 液性限界が減少すること, 2) 圧縮性が減少すること, 3) 圧縮指数が減少し, これと強熱減量が比例関係となること, 4) 透水性が増加すること, 5) 固化材添加時の含水比を低下させると, 強度が増加することを確認した.
  • Zakaria HOSSAIN, Abdul AWAL
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 609-616,a1
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    オイルパーム廃棄物とその生成物, 例えば, オイルパームの繊維やその殻を燃やした後で得られる灰が特にマレーシアや熱帯地域で重大な環境問題の原因になっていることはよく知られている. これらの灰は, ただ経済的な見返りを伴わずに捨てられるだけではなく, 多大な資金がその処分のために使われている現状を考え, コンクリート製品への効果的な使用を研究するに至った. 本論文は普通ボルトランドセメントの部分的代用としてのヤシ油燃料灰 (POFA) を含んだコンクリートの性能に関するいくつかの実験結果を示している. コンクリートに対するPOFAの使用はワーカビリティーのみならずブリージングをも効果的に減少させることを明らかにした. 圧縮強度についてはセメントに30%のPOFAを用いても何ら強度損失は生じない. 強度性状とともに強い化学的環境のもとでのコンクリートの性状についても言及している. 短期的, 及び長期的実験研究の結果, ヤシ油燃料灰はコンクリート構造物におけるセメント代替材料として十分適用可能な能力を有していることが判明した.
  • 山崎 真吾, 井上 光弘, 森 也寸志, 山本 太平
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 617-624,a1
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    乾燥地域における塩水を用いた節水灌漑農業への寄与を目的とし, 既に提案された2深度からの地中灌漑法の有用性を評価するために, 従来の1深度からの地中灌漑法と比較し, 塩水を用いたダイズ栽培実験によって作物生育, 水利用効率, 土壌中の水分・塩類分布および塩収支について検討した. 実験後期における乾物収量, 葉面積指数および水利用効率は2深度地中灌漑法が1深度地中灌漑法よりも高かった. また, どちらの灌漑法を用いても実験後期には地表面に塩類集積を生じたが, 2深度地中灌漑法を適用した場合, 作物体直下土壌の塩類濃度を抑制できた. すなわち, 2深度地中灌漑法は実験後期における作物の生長阻害を低減し, 1深度地中灌漑よりも水利用効率を向上させることが示され, 土壌塩類環境の管理手法となりうることが示された.
  • 青木 大, 長谷川 周一
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 625-632,a1
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    多積雪地域の黒ボク土畑圃場における冬期・融雪期の溶質移動の解明を目的として, タマネギ栽培跡地において水移動量の定量化と臭化物イオン (Br) によるトレーサー試験を行った. 冬期は土壌が凍結したため積雪底面融雪による水供給がなく, 土層内は乾燥状態であった. 融雪期は融雪や降雨により湿潤状態であり, 下層土ではマトリックス部分を迂回するバイパス流が発生した. 溶質は, 土層の成層構造とバイパス流の影響を受けて移動した. 深さ1mまでの土層を対象とすると, 間隙水量に相当する浸入水に対し, バイパス流による局所的な溶脱が原因でBr-は32%が土層内に残存した. 硝酸態窒素はタマネギの窒素吸収量よりも多い198kg Nha-1が融雪により土層から流出した.
  • サム チャオムサンハー, 後藤 章, 水谷 正一
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 633-642,a1
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究では, 乾季の卓越した気候下の流域における灌概計画への適用を可能とする, 適切な蒸発散サブモデルを組み込んだ分布型水文モデルの基本構造を確立した. このモデルは格子分割による分布型モデルであり, 各格子セルは2層の貯留タンクからなる. その上層を根群域と考え, 酒井のETサブモデルの考えをそこに適用した. 構成されたモデルをメコン川支流のプレック・タノート川上流域に適用した. その結果, 実蒸発散量は蒸発散能と土壌乾燥度から適正に計算されており, また流量計算ではPeam Khleyステーションにおける実測値とよい一致をもったハイドログラフが得られた.
  • 徳本 家康, 取出 伸夫, 井上 光弘
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 643-652,a2
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    団粒構造を持つ熊本の不撹乱黒ボク土を対象に, 飽和および不飽和流れの溶質分散長λに基づき, 土の構造と水分と溶質流れについて考察した. 不撹乱土の飽和の分散長λは, 上層カラム (25-50cm) で数cmのオーダー, 下層カラム (60-90cm) では最大38cmと, 撹乱土に比べて格段に大きかった. 局所的な水みちの存在する下層カラムのλは, 深い位置ほど増加するスケール依存性を示した. 一方, 植物根がカラム全体に密に分布する上層カラムでは, 断面方向の溶質混合が良く, λのスケール依存は抑制された. 不飽和の分散長λは, 最大でおよそ1.4cmであり, 飽和に比べて十分に小さかった. 水分量の減少によりマクロボアは水分, 溶質移動に関与しなくなる結果, 不飽和ではマクロボアの構造の違いによるλの違いは小さくなり, また不撹乱土と撹乱土のλの違いは小さくなった.
  • マン チィ チュン, 西山 壯一, 安養寺 久男
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 653-661,a2
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    スプリンクラ灌概, ドリップ灌概など水の出口が多くある灌概施設の効率のよい解析手法を提案している.たとえ圃場にスプリンクラがきわめて多くあっても解析はそれほど面倒ではない.ラテラル管の流入口において, 水頭と流量の関係を導く.それを下流側境界条件として非定常流の基礎方程式を解けば複雑な灌概システムでも容易に解析可能である.定常流も非定常流の一種であるとの考えから出発している.この解析法は汎用性があり, また, 解析結果はきわめて正確であることも確認している.この下流は複雑なドリップ灌概やスプリンクラ灌概システムの解析が容易であり一般的方法である.
  • 小林 晃, 豊田 靖浩, 山本 清仁, 青山 咸康
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 663-670,a2
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    コンクリート構造物の打音検査では, 共振周波数から欠陥位置を推定するが, 共振周波数は検査時点のコンクリート水分の影響を受ける.この共振周波数に及ぼすコンクリート中の水分の影響を定量的に把握するために, 水分の異なる供試体を用いて打音検査を行い, たわみ振動と縦振動の共振周波数の計測を行った.その結果, たわみ共振周波数は含水比が1%小さくなると2-4%小さくなり, 縦波共振周波数は1-2%小さくなることが分かった.また, 乾燥過程と吸水過程では共振周波数の含水比依存性が異なることもわかった.そして, 乾燥過程の弾性波速度はコンクリート構成材料の各弾性波速度を幾何平均した値で推定でき, 吸水過程では調和平均によって推定できることから, 吸水過程では表層部に水分の高い領域ができ, そのために弾性波速度が低下するために, 共振周波数が低下することが分かった.
  • 森谷 慈宙, 山本 太平, 田中 聡, 井上 光弘
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 671-678,a2
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本研究では真夏のガラス室条件下における薄層斜面区にセダム (常緑キリンソウ) を定植させて, 灌概実験を行い, 常緑キリンソウの成長阻害水分点, 成長有効水分量などについて検討を行った.その結果, 以下のことが分かった.(1) 常緑キリンソウにおける蒸発散比は, 土壌水分ポテンシャルがpF4.2以上を示しても灌水直後, 前の灌概サイクルにおける最大値と同様の値を示した.(2) 蒸発散比の積算値は, 経過時間の平方根との間に2次曲線で近似することができた.(3) 土壌のpF値増加に伴う蒸発散比における推移の傾向には3つの領域が見られた.第1領域における蒸発散比はLAIの大きさに影響され, 第2領域では蒸発散比の急激な減少が見られ, 第3領域では蒸発散比が0.1以下と少なかったが, 枯死した常緑キリンソウはなかった.(4) 土壌水分ポテンシャルがpF4.2以上を有し, その期間を水ストレス状態と定めた場合, この期間の増加と常緑キリンソウにおける乾物重量及びLAIとの間に高い負の相関が得られた.常緑キリンソウの灌概計画において, 成長阻害水分点がpF4.2まで広がる可能性が提案された.この結果, 常緑キリンソウにおける成長有効水分量の増加, ひいては, 有効雨量の増加及び補給灌概水量の節約が期待できた.
  • 西山 竜朗, 笠松 諭, 千原 英司, 長谷川 高士, 村上 章, 西村 伸一
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 679-687,a2
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    ダムの長期供用へ向けての診断手法確立の一環として, ロックフィル材料の劣化を評価するための室内試験法に対する検討を行った. 評価対象とすべきロックフィル材料の機能を耐破砕性と考え, 一次元圧縮試験から得られる圧縮降伏応力の値を劣化の前後について比較することにより, 材料の劣化度合を表す指標を得ようとした. ここでは採取された材料に対して人工の劣化作用を与え, その作用の有無を自然環境下に曝される前後に対応させた.耐劣化性の相違が確認されている砂岩と泥岩を試験材料とし, 圧縮降伏応力の値を用いてこれらの相違を表すことにより, 評価方法の妥当性を検証した. これらの検討から, ロックフィル材料の劣化度合を表す指標として圧縮降伏応力が有効と考えられる結果を得るとともに, 試験時点における材料の劣化度合判定および試験時点以後における材料の耐劣化性推定という2通りの実用化を提案した.
  • 松井 宏之, 福永 隆二, 清水 智
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 689-694,a2
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    赤土流出対策の一つとして沈砂池的機能が期待されている石垣島の水田を対象として, 計6回の降雨出水イベントにおける浮遊土砂の収支を観測し, 以下のことを明らかにした. 1) 水田からの浮遊土砂の流出は, 降雨終了後6時間あるいはそれ以上経過した後でも継続する. 2) 水田に流入する濁水に含まれる粒径0.1mm前後の土粒子は水田内で沈積する. 3) 粒径0.03mm前後の細かい土粒子が, 水田内で新たにかつ多量に浮遊し, 水田から流出している. 4) 対象水田は浮遊土砂のシンクではなく, ソースとして機能している可能性が高い. 5) 総降雨量が大きいと差引流出負荷量も大きくなる傾向がある.
  • 合崎 英男, 小池 修, 泉澤 弘子
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 695-702,a3
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    本稿の課題は, 生物保全型に改良したと仮定した農業用水路の維持管理について, 農業用水路の維持管理に参加義務のある非農家を対象として協力意向の規定要因を統計的に分析することである. 2004年6月に平地農業地域である宮城県T町で実施した質問紙調査から得たデータに基づいて, 1) 調査時点での維持管理作業への参加状況, 2) 生物保全型水路の維持管理作業への参加意向, 3) 生物保全型水路の維持管理費用の負担意向の3点を分析した. その結果, 非農家の維持管理作業への協力行動を導くための方策としては, 1) 地域の農業全体についての理解を促進すること, 2) 簡単な作業にまずは一度参加してもらうこと, 3) 施設の環境面での問題や多面的機能への関心を高めたり, 直接的に施設を活用する機会を提供すること, が示唆された.
  • 小谷 廣通, 土井 章宏, 堀野 治彦
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 703-709,a3
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    野洲川用水の多面的機能を評価するため, CVM (仮想暢法) を用いターンブル法とワイブル回帰によってWTP (支払意思額) 平均値を求めた結果それぞれ4,352円と4,096円となった.また, 用水の機能の有用度と重要度を総合した指標を用いて各機能への評価配分を行った結果, 治水, 生態系保全と水質保全の機能評価が高かった. 治水, 生態系保全および水質保全の各機能に対する評価額は, それぞれ1262円, 827円および1,001円となった.さらに, 現在では治水という実用的な機能が高く評価されているが, 今後は地域環境に関連した水質保全機能が最も期待される機能であるという結果が得られた. 最後に, アンケート調査の困難さを踏まえて, 今回および以前に調査された地域の近隣における農業用水の多面的機能に対する経済評価の概略値を知るため, ターンブル法によるWTP平均値と非農家率との関係を提示した.
  • 佐藤 周之, 石井 将幸, 緒方 英彦, 森 充広, 野中 資博
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 711-717,a3
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    塩害はひび割れの発生したRC構造物にとって鉄筋腐食を促進するため危険である. 本報では塩害環境下にて長期にわたり供用された農業水利に係るRC構造物を対象として, ひび割れの有無ひび割れの幅が鉄筋腐食度に及ぼす影響に関する調査・分析を行った. 供用される環境条件のうち, 常時水中にある箇所は気中にある箇所と比較して塩分の侵入量が小さくなる傾向を示した. 塩害環境下で長期供用されたRC構造物では, ひび割れが無く, かつ十分なかぶり厚さが確保されていても鉄筋腐食が認められたが, 有害な腐食となる場合は少なかった.ひび割れが生じた場合, 鉄筋の腐食程度は使用する鉄筋の種類に影響を受け, 異形鉄筋は耐久性上も効果がある可能性が示唆された. また, 鉄筋腐食の進行はひび割れの発生方向と鉄筋の配筋方向に加え, 両者の位置関係にも影響を受けた. 塩害環境はRC構造物にとって苛酷であるため, その許容ひび割れ幅に一般環境で設定する値をそのまま利用することは危険である.
  • 孫 頡, 西山 壯一, 原 保忠, 深田 三夫
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 719-725,a3
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    かんがい施設においては, 施設そのものが低コストであり, また, 作動に対して電力を使わないなど低エネルギーが要求される.曲がり管内の水の流れは, 流水の遠心力のため曲がり管の内側と外側で水頭差を生じる.そしてその内側と外側をパイプで結べば, その回路にバイパス流が生じる.このことを利用して, かんがい施設に存在する曲がり管を肥料混入装置に利用することが出来る.曲がり管を用いた肥料混入装置は'曲がり管内の内側と外側をパイプ (バイパス管) で結び, この回路に肥料タンクを取り付けて製作する.タンク内の肥料はバイパス流に運ばれて本管に流入する.曲がり管のバイパス流量が大きいほうが濃度の調節範囲が大きいので, バイパス流量を増加させるため曲がり管内にクレストを取り付け, バイパス流量を増加させ, その評価を行った.低コスト低エネルギーで肥料を混入することを目的として, バイパス流を伴う曲がり管を用いた肥料混入装置の水理特性を明らかにするとともに, 曲がり管を用いた肥料の混入装置の水理設計手法を提示した.
  • 小林 範之, 吉武 美孝, 松本 伸介, 宇佐美 幸大
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 727-736,a3
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    漏水のみられる愛媛県A池を対象に, 漏水領域特定のための調査, 改修方法の検討およびその改修効果の検証を行った.貯水池の水位と漏水量の関係, 孔内透水試験・ルジオン試験, ボーリング孔内水位の結果を総合的に判断して, 堤体部, 特に常時満水位 (F.W.L) から約5m下がりまでの間に漏水領域が存在することがわかった.また, その漏水領域の特定により, 堤体天端から10mまでの堤体用土を掘削し, 良質の築堤土に置換する部分置換工法を採用することが可能となった.さらに, 改修後に比抵抗電気探査を実施し, 改修部と未改修部の比抵抗変化率分布を比較することによって, A池堤体の遮水性の評価を行った.改修後の遮水性は向上しており, 改修の効果が現れていた.
  • 白谷 栄作, 桐 博英, 高木 強治, 濱田 康治, 丹治 肇, 中田 喜三郎
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 737-748,a3
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    有明海の潮汐は, 湾口の口之津や外海の枕崎と同様に1980年代後半から減少傾向を示している.増幅率をみると, 湾口の口之津に対する湾奥の大浦では1970年から1980年代半ばまで上昇し, その後2000年にかけて減少している.また, 外海からの潮汐波の進行で上流側の枕崎に対する大浦の増幅率は, 大浦のA0成分の変動と連動しているように見える.これらの変化要因について平均海面の変動や諌早湾干拓事業の影響が指摘されているが, 1970年代以降の潮汐変化を合理的に説明できるものとはなっていない.また, 数値シミュレーションで各要因の影響度合いが検討されているが, 統一的な結論を得るには至っていない.一方, 潮流については, 現地観測によって島原半島沿いに高流速帯が存在することや諌早湾口の流況の複雑さが定性的に明らかにされている.しかし, 潮流変化の定量的評価については, 数値シミュレーションや水理模型実験による解析結果から, 諌早湾干拓事業, ノリ養殖, 熊本新港等の影響度合いが報告されているものの, 数値シミュレーションの解析精度の問題等が指摘されており, 影響の範囲や程度の議論は尽くされていない.今後は, 精度の高い潮流観測を行い, データの蓄積を図るとともに, 局所流や密度流の再現性と精度の高い数値モデルや水理モデルの開発を行い, 潮流変化と水質, 底質その他環境変化との因果関係の解析へつなげていく必要がある.
  • 長谷川 瑛一, 嶋 栄吉, 嶋田 浩, 横山 大樹
    2007 年 2007 巻 252 号 p. 749-750,a4
    発行日: 2007/12/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
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