学給アミノ酸パターン通りのたん白質飼料へ一定量のスレオニン (0.20%) もしくはメチオニン (0.15%) を補足した飼料で白ネズミを24日間飼育し, 飼育初期 (3~6日) と終期 (21~24日) の各3日間について尿中AKを定量した.
1) 飼料中のたん白質レベルを6%台, 9%台, 18%台の3段階に変化させた場合, スレオニン補足群ではいずれのたん白質レベルでも, 飼育初期, 終期ともに白ネズミの尿中AK総量は激増した.メチオニン補足群ではたん白質6%台の場合, 飼育初期, 終期ともに尿中AK総量は減少した.たん白質9%台の場合, 飼育初期では尿中AK総量の減少は認められなかったが, 飼育終期において減少が認められた.たん白質18%台の場合, 飼育初期, 終期ともに尿中AK総量の変動は認められなかった.
2) 9%台たん白質飼料について白ネズミの尿中AKをALAとAAとに分離定量した.飼育初期, 終期ともにアミノ酸補足にともなう尿中ALAの変動は認められなかった.一方, 尿中AAはスレニオン補足により飼育初期, 終期ともに激増した.メチオニン補足の場合, 飼育初期には明確でなかったが, 飼育終期において尿中AAは基本飼料群の1/3程度に減少した.
抄録全体を表示