環境中の有機汚染物質の検索システムについて, その目標を, 検索物質として, 唯一の正解の化合物を求めるのではなく, 必ず正解化合物を含む単数又は複数の化合物を抽出することとしたシステムをGC/MS/COMのハードウエアで構成し, 実験を進めた結果, 次の様な成果が得られた。
“Recall”と“Reliability”の2つのパラメーターを使用してファイル検索指標について検討した結果, Weighed Peak Matching Ratio 法 (W.P.M.法) と Similarty Index 法 (S.I.法) とを併用したものが Recall=1.0の条件下でW.R.M.法及びS.I.法単独使用に比べ Reliability が最も高い値を示した。したがって, W.P.M.法とS.I.法を併用し, これを検索指標とした。本システムは, 当初の目的を十分全うしながら, 現在実用化されている他のシステムに比べ, 同等以上の検索性能をもつ検策システムであることが実証された。
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