緑茶の熱水抽出液から85%のカフェインを除去した試料を, 6週齢のSHRに, 4週間強制経口投与した。投与量は, もとの煎茶量で表示して2g/kgおよび10g/kgである。熱水抽出液中の降圧活性成分であるRNAと, RNA構成ヌクレオチドのうち唯一活性が確認されたAMPも同時に投与し, 血圧, 血漿および大動脈中の cyclic-AMP 量, 体重, 臓器重量, 尿検査, 血清成分に及ぼす影響を比較検討した。
1, 脱カフェイン液の投与により用量に応じて血圧の上昇が抑制され, 10g/kgの投与では2週間後より対照群と比較して約15mmHg低い値を示した。
2, RNA250mg/kgの投与でも, 脱カフェイン液10g/kg群と同程度の抑制が認められた。
3, AMP65mg/kgの投与による血圧上昇の抑制は一時的であった。
4, 脱カフェイン液の投与により, 血清中のBUNが用量に応じて減少した。
抄録全体を表示