Trends in Glycoscience and Glycotechnology
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13 巻, 69 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • Jun-ichi Furukawa, Nobuo Sakairi
    2001 年 13 巻 69 号 p. 1-10
    発行日: 2001/01/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
    樹脂配糖体は主としてユウガオ科植物より単離された糖脂質である。これらはかつて伝統的民間治療薬の主要成分として研究されていたが、最近では癌細胞に対する細胞毒性、抗菌活性、植物生長の制御効果などのユニークな生物活性が報告されている。これら生理活性を有する樹脂配糖体の多くはアグリコン部の脂肪酸のカルボキシル基と糖水酸基が分子内エステル化したマクロライド構造を有している。これらの注目すべき分子構造と生化学的な特徴より、樹脂配糖体の全合成に関する研究が報告されるようになった。本稿では樹脂配糖体の化学的合成における最近の進歩について紹介する。
  • Mamoru Mizuno
    2001 年 13 巻 69 号 p. 11-30
    発行日: 2001/01/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
    糖タンパク質は細胞間の認識や撞着、免疫機能等、重要な生命現象に関与しており、更に糖タンパク質の糖鎖部位はタンパク質の溶解性の向上や、熱力学的、及び、酵素消化に対する安定性の向上等に寄与している(1)。このように糖タンパク質については近年多くの研究が行われ、その機能に付いては明らかにされつつある。従って糖タンパク質の研究、及びその機能解明のためには生合成中間体や最終生成物の糖タンパク質標品を用いた研究が重要であり、標品の合成、供給が必須である。本総説では糖ペプチド合成について、従来の化学合成法のほかに、最近の酵素-化学的合成法や天然物を合成原料に用いる方法などについても述べる。
  • 立体配座と生理活性
    Hideya Yuasa, Hironobu Hashimoto
    2001 年 13 巻 69 号 p. 31-55
    発行日: 2001/01/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
    立体配座の動的性質について興味がそそられる非天然型オリゴ糖の合成法、立体配座、受容体タンパク質との結合について概説する。合成法については、最近開発された興味深い方法を中心に紹介する。立体配座に関しては、以下にあげる項目を詳しく説明する。-1)C-グリコシド、S-グリコシドやN-グリコシドを含むオリゴ糖類似体は天然型より柔軟な立体配座を持つ。2)カルバ糖や5チオ糖など構成単糖の環酸素原子が他の原子団に置換された単糖を非還元末端側に含むオリゴ糖類似体は天然型とほとんど同じ最安定立体配座を持つ。3)メチレン鎖などによる架橋により最安定立体配座に固定されたオリゴ糖類似体が開発されてきてきる。4)最近、天然型に存在しない立体配座を持つオリゴ糖類似体が開発されきてている。-これらオリゴ糖類似体のうちのいくつかはオリゴ糖受容体との結合能が測定されている。しかしほとんどの場合、天然型と同程度か低い結合能しか示さない。受容体タンパク質と結合した状態での立体配座はほとんどの場合天然型と同様の立体配座を持つが、天然型と違う立体配座で結合するオリゴ糖類似体も見出されている。これらの知見はオリゴ糖を基礎にした医薬品の開発において非常に重要な情報となるだろう。
  • Hideharu Ishida, Makoto Kiso
    2001 年 13 巻 69 号 p. 57-64
    発行日: 2001/01/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
    シアル酸を含むスフインゴ糖脂質であるガングリオシドの系統的合成における方法論は、全てのガングリオシドに共通な問題であるシアル酸の導入やスフインゴ脂質との結合と、各サブクラス固有の問題である基本糖鎖骨格の構築の問題に大別される。本稿では、1)シアリルガラクトースをユニットに用いる、2)糖鎖構築後に脂質と結合させるという二つの方法論を中心に、まずガングリオシドの合成法の共通の問題について述べた。また各サブクラス固有の問題点についても、それぞれ重要なトピックに限って議論した。
  • Jun-ichi Tamura
    2001 年 13 巻 69 号 p. 65-88
    発行日: 2001/01/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
    プロテオグリカン (PG) の機能の解明が進み、その生化学的な重要性が急速に明らかになりつつある。分子レベルでの機能解明には合成化学的手法によるアプローチは欠かせない。本稿では、PGの糖鎖部分であるグリコサミノグリカン糖鎖の化学合成に焦点を当て、その結合領域、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ビアルロン酸、及びヘパリン/ヘパラン硫酸の最近のオリゴ糖合成について概観する。
  • Rumi Kondo
    2001 年 13 巻 69 号 p. 89-97
    発行日: 2001/01/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
  • 瀬古 玲
    2001 年 13 巻 69 号 p. 99-100
    発行日: 2001/01/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
  • 左 一八
    2001 年 13 巻 69 号 p. 101-102
    発行日: 2001/01/02
    公開日: 2010/01/05
    ジャーナル フリー
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