森林利用学会誌
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14 巻, 1 号
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論文
  • 丸山 めぐみ, 森岡 昇
    原稿種別: 本文
    1999 年 14 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル オープンアクセス
    ブラジル・アマゾンの大規模な森林伐採は経済的,社会的,政治的背景より生じたものである。ブラジル・アマゾン九つの州の一つであるロンドニアは過去二十年間で最も人口増加が顕著であり,1993年には森林消失面積は州面積の24.78%になった。本稿の目的は,1997年8月にロンドニアで行ったフィールドワークにもとづき,ロンドニアの森林の実態を把握することである。ロンドニアでは国による森林の持続的経営努力は見られるが,農民は法に反して所有地の50%以上の森林を農地に転換している。その結果として,ロンドニアの農業生産高は現在ではブラジル中西部の88%に達している。1975年から1985年までロンドニアの丸太生産は増加してきたが,特に1980年に入ってからの集約的な伐採搬出により,マホガニーが枯渇したため、現在は他の商業木が利用されている。1990年には木材産業は州の経済収入の35%を占めていたが,1997年には1982年から1988年の間に創立された1600の製材所の内50%が残っているに過ぎなかった。1970年代に始まった国家開発プロジェクトや木材産業により,ロンドニアは森林消失と引き替えに経済発展を遂げたが環境的な課題が数多く残された。
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