都市計画報告集
Online ISSN : 2436-4460
10 巻, 2 号
都市計画報告集
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 幸田 和也, 樋口 秀, 中出 文平, 松川 寿也
    原稿種別: 研究論文
    2011 年 10 巻 2 号 p. 61-66
    発行日: 2011/09/10
    公開日: 2022/08/01
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    本研究は、市町村合併により集約された地方都市の中心市街地(45地区)について、その実態及び旧基本計画事業の実施状況と今後の意向を把握した。さらに、都市集積の高い5都市を対象に、自治体(本庁・支所)、商工会議所・商工会、商店街等への調査を実施した。その結果、被集約都市では中心市街地の多くが衰退しており、活性化の必要性を感じていること、活性化につながる中心市街地整備が実施できていないこと、失効した旧基本計画を拠りどころに活性化策を模索している自治体が多いことが明らかとなった。今後の明確なビジョンが描けていないこと、被集約都市では独自の意思決定が行えないこと、市町村合併後に行政と民間組織間の連携が図れていないことが課題といえる。

  • 王 雷, 玉川 英則
    原稿種別: 研究論文
    2011 年 10 巻 2 号 p. 67-71
    発行日: 2011/09/10
    公開日: 2022/08/01
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    現在、発展途上国、特に人口増加の著しい中国においては、経済発展に伴いエネルギー消費量が大きく伸びている。本研究では、鉄道貨物輸送エネルギーを考慮したエネルギーの側面からアプローチすることに目的をおく。国土とエネルギー政策によって、鉄道貨物輸送量モデルを利用し、鉄道貨物輸送エネルギーの面からの検討を試みた。経済発展の国土政策について、シミュレーションの分析結果から、西部地区の発展加速がすると、鉄道貨物輸送量も増大する傾向がある。逆に、大都市圏計画により、大都市集中政策をとると、輸送エネルギー消費量は減少する傾向が見られる。また、石炭の生産量と消費量を減少させると、輸送エネルギー消費量は減少する傾向が見られる。

  • 根田 克彦
    原稿種別: 研究論文
    2011 年 10 巻 2 号 p. 72-77
    発行日: 2011/09/10
    公開日: 2022/08/01
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    筆者はUKにおけるカーディフ市の計画委員会に対する市の報告書を検討した.この報告書はセンター外大型店を含む国際スポーツ村の簡易計画申請に関するものである.カーディフ市は申請者が必要性のテストと連続的アプローチの証明に失敗したと判断した.また,カーディフ市は申請された大型店による既存のセンターに対する影響が申請者の評価より大きいと判断した.しかし,市は大型店計画が多大な利益を持つ大型開発の一部であり,カーディフ港の衰退エリアの再生に寄与することを認めた.それゆえ,市は交通インフラストラクチャの整備と花火商品の制限を条件として,この開発に許可を与えた.

  • 孫 立, 城所 哲夫, 大西 隆
    原稿種別: 研究論文
    2011 年 10 巻 2 号 p. 78-81
    発行日: 2011/09/10
    公開日: 2022/08/01
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    This paper provides an assessment for the living environment of "villages inside city" by conducting questionnaire surveys in some typical cities among western areas, middle areas as well as coastal areas in China. The questionnaire surveys are mainly focus on the actual situations of the physical environment related to urban planning field instead of other aspects. Based on the surveys, we found that as to those "villages inside city", both the rank of the locations and the rank of the relationships between villagers is negatively related with the rank of the conditions of living environment. The results of this paper show the bad conditions of living environment in "villages inside city" and the very necessity of improving those conditions.

  • 三寺 潤, 杉本 達也, 柏 貴子, 高木 直茂, 本多 義明
    原稿種別: 研究論文
    2011 年 10 巻 2 号 p. 82-86
    発行日: 2011/09/10
    公開日: 2022/08/01
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    都市収縮期におけるこれから起こりうる副作用に焦点をあて分析をすすめた。中心市街地における副作用相互の関係をDEMATEL法を用いて、計量的そして客観的に把握した。得られた成果は以下の通りである。(1)既往文献による本研究の位置づけを整理し、福井市程度の都市を想定して都市形成の収縮過程における主作用と副作用について列挙し、各項目相互の関係について整理した。その結果、中心市街地における夜間人口と昼間人口の増加から多くの副作用が波及していく結果となった。(2)副作用の要因をより客観的にとらえるためにDEMATEL法を用いた要因構造の分析を行った。その結果、土地利用の規制、公共施設の再移設、公共交通ネットワークの整備などの優先政策を示すことができた。

  • 中国における都市環境の政策と実践
    顧 平原, 李 燕
    原稿種別: 研究論文
    2011 年 10 巻 2 号 p. 87-92
    発行日: 2011/09/10
    公開日: 2022/08/01
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    都市化による環境影響の危機感から、中国は様々な都市環境政策を打ち出してきた。都市の環境保護については1972年から始まって今に至るまでは、大きく三つに分けることができる。即ち、①国家環境保護模範都市、②生態都市(エコシティ)と、③低炭素都市である。本文は、まず中国における環境政策の全体をレビューした上、これらの三つの都市環境政策と実践を紹介し、環境分野で多くの経験を持つ日本からさらなる注目を喚起したいことを目的とする。

  • 都内の団体に対するアンケート調査結果より
    樋野 公宏, 小出 治, 杉崎 和久, 坂本 千晴, 樋野 綾美
    原稿種別: 研究論文
    2011 年 10 巻 2 号 p. 93-96
    発行日: 2011/09/10
    公開日: 2022/08/01
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    近年、地域の防犯ボランティアによる自主防犯活動は活発化し、2010年末時点で防犯ボランティアは44,500団体、270万人とされる(警察庁調べ)。特に子ども見守りについては、主要な担い手が高齢者(町会・自治会)と子育て期の母親(小学校PTA)である。しかし、町会・自治会等を母体とする団体と、PTA・学校を母体とする団体の連携する事例は少ないようである。そこで本報告では、両者の連携に向けた知見を得ることを目的に、東京都が実施した「防犯ボランティア団体・活動に関するアンケート調査」の分析から、両者の相違点の確認と、共通点の探索を行う。

  • 妥当な解決策を導出する組織構造と情報伝播に着目して
    大垣 俊朗, 本田 利器
    原稿種別: 研究論文
    2011 年 10 巻 2 号 p. 97-102
    発行日: 2011/09/10
    公開日: 2022/08/01
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    本研究は,ホームレス組織の組織行動による問題解決プロセスの質的調査を行った.多様な背景をもつホームレスが自発的に毎週の炊き出しに参加することで,コアメンバーが実現可能な解決策を提案するための情報が整理される.ホームレスの人々の都市生活に必要な情報は,問題解決の段階とコミュニティ構造での立場によって適切に抽出される.この仕組みで,参加メンバーの合理的なモティベーションがなくても適応的な活動を維持している.この結果は都市における社会的弱者のコミュニティでのエンパワメントと安定した活動に応用される.

  • 鈴木 達也, 讃岐 亮, 吉川 徹
    原稿種別: 研究論文
    2011 年 10 巻 2 号 p. 103-108
    発行日: 2011/09/10
    公開日: 2022/08/01
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    本研究の目的は、人々の時空間行動の観点から、住宅の機能を代替する施設の立地と住宅の分布との関連を分析することである。本研究で着目する住宅の機能は「食事」である。施設を利用する場合と利用しない場合とで、それら行動に必要なエネルギーとコスト両面から比較し、施設利用が有利な領域を判定した。その領域内と領域外の構成比を分析した結果、領域内の単身世帯の構成比が、他の世帯よりもわずかに高くなった。また、15~29歳の人口の領域内構成比が、他の世代よりもわずかに高いことがわかった。

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