農業生産技術管理学会誌
Online ISSN : 2424-2403
Print ISSN : 1341-0156
12 巻, 2 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 劉 俊松, 張 上隆
    原稿種別: 本文
    2005 年 12 巻 2 号 p. 49-54
    発行日: 2005/11/15
    公開日: 2019/04/15
    ジャーナル フリー
    中国・浙江省に栽植されているカラタチ台"宮川早生"ウンシュウミカン(Citrus unshiu Marc.)成木に対し防寒を目的として稲ワラでそれぞれ11月2日, 12月12日および12月25日から3月15日まで樹体を被覆し, 樹冠内微気象, 花芽分化や発達, 翌年の栄養生長, 開花・結実および果実品質・収穫量に及ぼす影響を調査した.被覆は, 対照に比べて日の出前の冠内気温, 葉温と地温を1.0〜2.2℃, 湿度を6%高めたが, 昼間の光強度, 気温および葉温の変動を減少させた.被覆は, 葉中窒素, リン, カリ, 炭素および葉緑素含量およびパーオキシダーゼ活性を増大させたが, 糖, デンプン含量とC/N率を減少させた.11月被覆は, 花芽分化を約1週間遅延させ, 花芽数量と品質を有意に減少させたが, 12月下旬被覆は, 翌年の生育, 開花・結実および果実品質・収穫量に悪影響を及ぼさなかったので, この時期が防寒最適期と考えられた.葉中C/N率が高い(14.8-15.2)樹はC/N率が低い(12.8)ものよりも花芽数が明らかに増加したことから, 高C/N率がウンシュウミカンの花芽分化に関与していると示唆された.
  • 柳 智博, 奥田 延幸
    原稿種別: 本文
    2005 年 12 巻 2 号 p. 55-60
    発行日: 2005/11/15
    公開日: 2019/04/15
    ジャーナル フリー
    促成栽培したイチゴの葉の伸長量を推定する目的で, 2003年11月から翌年1月までに4回, イチゴ品種'アスカルビー', 'さちのか'および'女峰'の葉長と葉柄長をクラウンから出現した段階から15日間計測した.いずれの品種も12月後半と1月の測定で, 葉の伸長量が減少した.また, いずれの品種も1日当たり伸長量と温度, 培地温および日射量に明確な関連性が認められなかった.葉の伸長量を生長モデルに当てはめたところ, 1分子反応モデルが最もよく適合した.さらに, 初期段階から4日間以上の伸長量と15日目の伸長量との間に有意な正の相関関係が認められた.以上の結果から, 促成栽培したイチゴの葉は, 初期段階から4日間の伸長量をもとにして, その後の伸長量を推定できると考えられる.
  • 奥田 延幸, 藤目 幸擴, デュアンパン アチャナ, 鈴木 晴雄, 松井 年行, 柳 智博
    原稿種別: 本文
    2005 年 12 巻 2 号 p. 61-64
    発行日: 2005/11/15
    公開日: 2019/04/15
    ジャーナル フリー
    アスパラガス'ウェルカム'における花芽発達過程での雌花と雄花の形態的差異を走査型電子顕微鏡下で観察した.花器は外輪から内輪の順に形成され, 雌花と雄花の花芽発達はともに, 未分化期, 膨大期, 外花被・内花被分化期, 雄ずい分化期, 雌ずい分化期, 雄ずい・雌ずい発達期および開花期の, 合計7段階に分けられた.雌花と雄花の形態的差異は雄ずい・雌ずい発達期以降に生じ, 雌ずいの発達した雄花はみられなかった.
  • 奥田 延幸, 藤目 幸擴, デュアンパン アチャナ, 鈴木 晴雄, 松井 年行, 柳 智博
    原稿種別: 本文
    2005 年 12 巻 2 号 p. 65-68
    発行日: 2005/11/15
    公開日: 2019/04/15
    ジャーナル フリー
    低温期におけるアスパラガス生産の基礎的知見を得るために, 1年生の苗を使って定温処理(25℃)と萌芽との関係について調査した.1. 自然条件下では, 'メリーワシントン500W'で11月中旬, 'ウェルカム'で12月上旬から地上部が枯れはじめ, 1月上旬には両品種とも地上部は完全に枯れた.2. 8月から2月のいずれの時期に定温処理しても萌芽はみられたが, 低温期に定温処理をはじめると萌芽が遅延した.3. 'メリーワシントン500W'および'ウェルカム'の萌芽数はそれぞれ11月および10月からの定温処理で増加する傾向がみられた.4. 両品種ともに低温遭遇後の定温処理によって地下茎の分枝数が多くなる傾向がみられた.
  • シテーウオング ケーシニー, 松井 年行, 奥田 延幸, 小杉 祐介
    原稿種別: 本文
    2005 年 12 巻 2 号 p. 69-74
    発行日: 2005/11/15
    公開日: 2019/04/15
    ジャーナル フリー
    エダマメ15品種の遺伝的関係を12種類の12塩基プライマーと、それら2種類のプライマーを組み合わせて用いたRAPD法により検討した。DNAフィンガープリントの多型性によってエダマメの品種は1つの主要グループと7つの各カテゴリーに分類された。主要なグループは9品種で'緑豊'と'北栄白毛'、'サヤコマチ'、'ユキムスメ'、'青森ミドリ'、'三芳錦'、'富貴'、'青ばた'、'味源'のように緑豆で白毛か茶毛に覆われた莢(9品種)の品種を含んでいた。他の第1カテゴリーは、'たんくろう'のように黒豆で茶毛に覆われた莢の品種と他の第3から7カテゴリーは'香里'と'イチバン茶'のような茶豆で茶毛に覆われた莢、並びに'春の舞'のような緑豆で白毛に覆われた莢、'黒五葉'のような黒豆で茶毛に覆われた莢と'盆錦'のように緑豆で白毛に覆われた莢を含んでいた。緑豆の主要グループのうちで、'青バタ'と'緑豊'だけが茶毛の莢であった。
feedback
Top