白米を1粒単位で全数検査して,選別することを目的に,原料供給部の最適化設計について実験を行なった結果,米粒の重なり割合は,8.0%で,従来機の4分の1に低減され,米粒速度のバラツキについても改善が見られた。以上の実験結果から,米の高性能分光選別機における原料供給部の諸元は,次のように設定することにした。1)フィーダの制御は,MR素子によるフィードバック制御によって行う。2)シュートの材質は,アルミニウムの押し出し材の表面にフッ素樹脂を含浸させたものを使用する。3)シュートの形状は,平シュートとする。4)シュートの長さは,1,200mmとする。5)傾斜角度は,60度とする。この結果に基づき,他の構成部についても開発研究を行い,市場ニーズである,1次選別で着色部φ0.5mm程度の不良粒とφ2mm程度の異物の選別率が95%以上で,不良品濃度が限りなく100%に近い高性能の分光選別機の開発を目指している。
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