農業生産技術管理学会誌
Online ISSN : 2424-2403
Print ISSN : 1341-0156
22 巻, 2 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 山本 雅史, 長渡 愛奈, 西口 奈月
    原稿種別: 本文
    2015 年 22 巻 2 号 p. 31-39
    発行日: 2015/09/15
    公開日: 2019/04/11
    ジャーナル フリー
    軟X線照射花粉を利用した有核性品種の無核果実生産の実用化を目的に,雄性不稔性の'スイートスプリング'および自家不和合性の'大橘'を供試した.'スイートスプリング'では510Gyまたは720Gyの軟X線照射花粉の受粉により,無照射花粉を受粉した果実よりも結実率が低下した.軟X線照射花粉受粉果実は無照射花粉受粉果実よりもやや小さかった.軟X線照射花粉受粉果実ではすべての果実で完全種子の認められない無核果実が生産された.他の果実形質には軟X線照射の影響はほとんど認められなかった.'大橘'では510Gy,720Gyおよび1000Gyの軟X線照射花粉の受粉により結実率は低下しなかった.軟X線照射花粉受粉果実は無照射花粉受粉果実よりも重量が大幅に低下した.軟X線照射花粉受粉果実ではほとんどの果実で完全種子の認められない無核果実が生産された.他の果実形質には軟X線照射の影響はほとんど認められなかった.照射量の違いが果実の結実率および形質に及ぼす影響は不明瞭であった.実際の生産現場における無核果実生産を目指して'大橘'の樹体全体をネットで覆い訪花昆虫を防止して1樹全体に軟X線照射花粉を受粉したところ,自然受粉と同程度数の果実が収穫できた.収穫した果実はほとんどが無核であり,本方法により無核の'大橘'果実の生産が可能であることを明らかにできた.
  • 山浦 浩二, 西村 融典, 白井 英治
    原稿種別: 本文
    2015 年 22 巻 2 号 p. 41-49
    発行日: 2015/09/15
    公開日: 2019/04/11
    ジャーナル フリー
    水稲作後の冬どりレタスの栽培において,アップカット耕による畝立て後のマルチ敷設畝では,畝表層の地温がダウンカット耕の場合に比べて高くなる傾向がみられた.その要因を詳しく調査したところ,アップカット耕はダウンカット耕より畝表層の砕土性に優れており,そのことが地温上昇に影響することを明らかにした.また,そのことはレタスの収量性向上に繋がっていると考えられた.
  • 末吉 武志, 岩渕 由美, 鵜口 紘平, 岩崎 浩一, 紙谷 喜則
    原稿種別: 本文
    2015 年 22 巻 2 号 p. 51-56
    発行日: 2015/09/15
    公開日: 2019/04/11
    ジャーナル フリー
    サトウキビ生産体系の機械化が進む中,植付作業において,発芽や活着の良い高品質な切断苗の安定供給が求められてきている.本研究はサトウキビ切断苗の発芽率向上,芽や根の生育促進を目的として,電解機能水を苗の予措(水浸漬)に用いた場合の効果を検討した.浸漬時間3〜24時間,酸性電解水pH2.3〜2.4,アルカリ性電解水pH11.6〜11.8の条件で予措を行った結果,発芽率や地上部の初期生育促進効果はみられなかった.根の生育については酸性電解水3時間浸漬した苗で無予措や水24時間浸漬に比べ根量の増加が確認されたが,アルカリ性電解水浸漬では有意な差はみられなかった.
feedback
Top