農業生産技術管理学会誌
Online ISSN : 2424-2403
Print ISSN : 1341-0156
6 巻, 1 号
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  • 三竿 善明
    原稿種別: 本文
    1999 年 6 巻 1 号 p. 1-4
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2019/04/16
    ジャーナル フリー
    本研究は,鳥取県特産の20世紀ナシ園の防除作業を,画像処理技術により無人で行える自律操向車両の開発を目的としている。本報は,車両に小型コンピュータを搭載し,画像処理用16ビットパソコンとの間で無線通信を行うシステムについての検討結果を報告する。その結果,画像処理で車両の位置を見つけることができ,車両を自律操向させることができた。しかし,小型コンピュータと画像処理用パソコンとの間の通信に,送信した文字と異なる文字が受信される場合があった。そこで無線通信を,有線通信にしたところ送信文字と受信文字の相違はなくなった。今後は,微弱電波の強度を上げた無線モデムの使用と低性能の小型コンピュータを画像処理パソコンと同等のパソコンに変更し,高性能化を図ることで,車両の完全な自律操向を図りたい。さらに車両の直進性を向上させるための方策についても考慮したい。
  • 田野 信博
    原稿種別: 本文
    1999 年 6 巻 1 号 p. 5-10
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2019/04/16
    ジャーナル フリー
    同一地域,時刻に受信した「ひまわり」の赤外画像(H画像)と可視画像(I画像)をそれぞれ緑色16階調と赤色16階調に着色した後,画像処理ソフトを使って重ね合わせを行い,加法混合された色から雲の種類や高度を特定する雲判別システム(雲の鉛直構造解析システム)の開発を行った。特に,本研究では着色した画像を色情報とともにビデオコンバータを介してWindowsパソコンにファイル転送し,Photoshopにより重ね合わせ画像を作成する方法を採った。'97年度の受信画像解析に適用した結果,H画像やI画像だけの2次元画像では得られなかった雲の種類や高度等が色と雲判別図から比較的簡単に判明し,素人が天気概況の把握や予報を行う際の強力な支援ツールになると結論された。なお,本研究で開発したシステムは使用したMS-DOSパソコンのシステム上の制約から画像寸法が640×400ドットとなり,800×800ドットの受信画像を一度に表示できないことや,ビデオゴンバータでNTSC信号に変換する際に画質が劣化する欠点を持つ。このため,'98年度からWindows上で「ひまわり」画像を直接受信できる新たなシステム(KENWOOD製)を導人した。ここで得られる画像は,BMP形式のため重ね合わせ解析は更に簡略化されるものと予想される。今後,新システムでの運用を図るとともに,雲判別図の精度や本解析法の信頼性を更に向上させて行きたいと考えている。
  • トロイ エバンジリン・G, 伊藤 勝久
    原稿種別: 本文
    1999 年 6 巻 1 号 p. 11-23
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2019/04/16
    ジャーナル フリー
    日本における切り花の消費者選好は、個人差が広がり、多種多様になってきている。また、珍しく、エキゾチックな輸入切り花の利用可能性が広がってきている。このような消費者選好の変化は、良質で特定の切り花を好む方向へと作用している。本研究では、今日における消費者選好の要因を探り、そしてこの要因と消費者の属性(性別、地域、年齢そして収入)によりどのような差があるのかを明らかにする。基になったデータは、主に東京区内及び島根の両地区の消費者に対して行ったアンケートの回答である。因子分析法を用いてこれらの関係を分析した結果、次のことが明らかとなった。(1)切り花の大きさが消費者の選好の大きな決定因子である。(2)消費者の個性や性格も、切り花を購入する際の選好に影響している。(3)花瓶に移してからの寿命や整った形は特定の切り花を選好する決定因子である。(4)年齢別、収入別による切り花の選好については、男女間では対照的であり、女性は、切り花の形状や特徴については年齢、収入の差はなかったのに対して、男性の選好は多種多様で年齢、収入による差が大きい。また、男性は女性以上に花瓶での寿命や価格そして品質に対して強い関心を示すことがわかった。
  • 曹 秋芬, 横田 清, 村上 政伸, 田口 芳彦, 小浦 誠吾
    原稿種別: 本文
    1999 年 6 巻 1 号 p. 25-30
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2019/04/16
    ジャーナル フリー
    われわれはMCPB-ethylがリンゴ'ふじ'において摘花効果を有することを報告してきたが、本報ではその実用化に当たり、散布時期、散布濃度、果実肥大および果実品質に及ぼす影響、カルバリル剤との併用効果を検討した。1.散布時期については中心花満開1日後から同5日後頃までの散布で効果が確認されるが、同3日後頃までが適期であることが分かった。2.散布の濃度については、摘花効果およびエピナスティ発生の両面を勘案して15ppmを標準濃度としてよいと考えられた。3.果実肥大抑制や果形の変形は認められなかったが、果柄が3〜4mm長くなった。果柄が長くなったことの不都合は栽培面、果実商品性の両面で認められなかった。着色も含めて果実品質への影響も認められなかった。4.カルバリル剤併用の効果は認められず、むしろ、カルバリル剤の効果を期待することで仕上げ摘果に入る時期が大幅に遅れる恐れのある事がわかった。
  • 宮部 芳照, 末吉 武志, 柏木 純孝, 平島 聡
    原稿種別: 本文
    1999 年 6 巻 1 号 p. 31-36
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2019/04/16
    ジャーナル フリー
    栽培トレイ、栽培プール、誘導装置よりなる水上移動式植物栽培システムの開発を行った。水の吐出量と栽培トレイに作用する推進力、吐出量と栽培トレイの移動速度の関係及び水流エネルギに対する栽培トレイの有効仕事量ついて検討し、以下の結果が得られた。1)栽培トレイの移動は誘導装置を用いることにより水流で独立した状態で順次移動することが可能であった。2)栽培トレイの推進力は、栽培トレイ数1個と7個の場合ともに吐出量に比例した。また、移動距離との関係は、1個の場合は吐出口からの距離に反比例した。7個の場合は栽培プール直線部で最大となった。3)栽培トレイの移動速度は、栽培トレイ数1個と7個の場合ともに吐出量に比例した。栽培トレイ数1個の場合は直線部、コーナ部による差はほとんど見られなかった。7個の場合は直線部がコーナ部に対し約0.7〜0.8倍の値であった。4)栽培トレイの有効仕事量は、栽培トレイ数1個と7個の場合ともに吐出量に反比例した。栽培トレイ数1個の場合は直線部、コーナ部による差はほとんど見られなかった。7個の場合は直線部がコーナ部に対し約0.8〜0.9倍の値であった。5)本実験装置でトマトの定植作業に必要な移動速度と吐出量は、作業条件として作業時間を1人当たり4.6株/min、作業人数を2人、栽培本数を1栽培トレイ当り4本とした場合、移動速度は2.68cm/sでその時の吐出量は54L/minであった。
  • 土肥 誠
    原稿種別: 本文
    1999 年 6 巻 1 号 p. 37-
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2019/04/16
    ジャーナル フリー
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